死は生きていれば普通のこと
なんだけどそれをわかっていても
受け入れるのは難しい。
失うことの不安、恐怖、心配は
慣れるもんでもないし
鍛えたらなくなるものでもないし
訓練したらなくなるものでもない。
生きるための防衛本能みたいな
もんだと思う。
「死にたくない」
「生きたい」と言うのは
生きていくためには大事な
感情だと思うのさ。
人は自らの命を絶つことができる。
「死にたくない」「生きたい」
と言う感情がないと
自分で命を絶ってしまうことがある。
そうしないために人は本能的に
「死んだらダメ」「死んだらいけない」
「死ぬことは悪いこと」と
脳に刷り込まれている可能性がある。
日本の文化もそう言う傾向がある。
日本の飼主さんはよっぽどじゃないと
安楽死はしないけど
アメリカなどは割と安楽死をする
「死んだらダメ」「死んだらいけない」
「死ぬことは悪いこと」と思っているのに
死を受け入れると言うのは
かなり難しい。
特に日本の文化的には難しい。
動物は自ら命を絶つことはない。
「死にたい」と言う感情は動物にはない。
となると動物は自分で命を絶つことは
ないから、死ぬことは悪いこと、怖いこと
とも思っていない。
自らの死が近づいてきてることは
わかるし、死を受け入れている。
「死ぬのは怖いよ」とも思わないし
「まだ死にたくないよ」とも思わない。
「死んでほしくない」「失いたくない」
と思っているのはぼくら飼主。
もがきあがいて
「死なないように」「失わないように」
してるのは人間であって。
動物は「なんとしてでも生きてやる」
「どうにかしてでも生きてやる」
と思って
「この治療をしてくれ」
「なんとしてでも手術してくれ」
「高度医療によって何とか生かしてくれ」
なんて言わない。
だから動物は死に対する恐怖は
それほどないと思ってる。
「怖い」と言う感情はあるから
襲われて怖くて逃げることはあっても
たまたま襲われたら命を落とす
こともあるかもしれないけど
「死ぬのが怖いから逃げなきゃ」って言う
死に対する恐怖はないと思ってる。
動物とぼくら人間は同じじゃない。
動物もぼくら人間と同じじゃないか
と思ってしまうけど
人間は死に対する恐怖、不安
失うものの恐怖、不安はあるけど
動物にはそれはない。
人間は死を受け入れるのは難しい
動物は死を受け入れている。
そのギャップを埋めるのはなかなか
至難の業だと思うけど
動物たちの生き様をみてると
「人間もそれでいいんじゃないか」
と思わされる。
死を受け入れるのは難しくても
動物の生き様を見習うことはできる。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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