気管虚脱は咳が出やすいね。
気管虚脱を持ってて僧帽弁閉鎖不全症に
なると余計咳が出やすくなる。
気管虚脱は字のごとく気管が
潰れちゃう病気。
原因はまだよくわかっていないけど
小型犬に多くて特に
ポメラニアン、ヨーキー、チワワに多い。
質問の子もチワワだね。
気管が潰れちゃうと治ることはなくて
外科的な治療をするか
薬で症状をよくしながらごまかすか
になっちゃう。
最近、よくある治療方法としては
潰れた気管にステントって言う
金属でできた網目の筒状のものを
入れて気管を広げる治療がおこなわてる
これは、麻酔をかけて気管支鏡で
気管の確認をして
レントゲンの透視を使って
気管にステントを入れて広げる
外科手術をするより
体の負担も少ないし
麻酔時間も短くて済むし
切ったり貼ったりしないから
そこまで難しい処置じゃない。
だけど、ステントの種類によっては
入れた後にステントが異物反応を起こすと
肉芽と言ってステントに肉の塊の
ようなものがくっついて
結局、気管が狭くなったり
ステントも金属だから金属疲労によって
ステントが折れたり、潰れたりすると
咳が出たり、呼吸が苦しくなったりする
ステントを入れたらあとは何も
しなくてもいいと言うわけじゃなくて
家でネブライザーと言って
人でも耳鼻咽喉科にいくと
ネブライザーやると思うけど
それと同じように家でも
1日2回のネブライザーをして
ケアする必要もある。
定期的な気管支鏡でのチェックも必要で
その度に鎮静はかけないといけない。
ステント治療はいいと思うんだけど
デメリットもあることは理解しておく
必要があるのさ。
質問の子は、15歳になると言うことで
ステントを入れて3年持たせれば18歳なら
ステントを入れる価値はあると思うね。
心臓と腎臓の状態がどうなのかが
わからないから麻酔がかけられるのか
わからないけど
麻酔をかけられればステントを入れるのは
1つの方法だと思う。
僧帽弁閉鎖不全症は進行性する病気
だから気管虚脱で苦しい子は
僧帽弁閉鎖不全症が進行すれば
もっと苦しくなる
今のうちに気管に対する処置を
しておかないと今後が大変になる。
気管虚脱は治らないし
内科治療で症状は緩和できても
よくなるわけじゃない。
酷くなる前に何かしらの手を
打っていかないと
呼吸ができなくなって
かなり苦しい状況になっちゃう。
気管虚脱はあまり軽く見ない方が
いいのさ。
今日もありがとう
人間より動物好きの獣医
シワ神シワ男
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