柴犬のアレルギー関連の病気

　柴犬の長引く下痢は要注意。

　3週間以上続く下痢を慢性腸症って

　言うけど

　柴犬の慢性腸症はホント治りにくい

　東京大学から2010年に

　柴犬と他の犬種の慢性腸症を比較した

　データが発表されてるけど

　明らかに柴犬は治療が難しい。

　慢性腸症の中には食物アレルギーも

　あって柴犬はアレルギーに泣かされる

　柴犬はアレルギー性皮膚炎も多くて

　皮膚のアレルギーも他の犬種と

　比べても別格

　柴犬の皮膚の治療は一筋ならでは

　いかなくて、1つの治療だけでうまくいく

　ことはまずない。

　あれもこれもと複数の治療を併用して

　何とかコントロールする

　柴犬のアレルギー性皮膚炎は

　食物アレルギーと絡んでて

　食事治療も皮膚治療もやらなくちゃ

　いけない子が多い。

　アレルギーって主に皮膚、消化器

　呼吸器の3つに出ることが多くて

　柴犬はこの3つとも出る子がいる

　他の犬種は、皮膚だけとか

　消化器だけとか、皮膚と消化器が

　多いけど

　柴犬はくしゃみ、鼻水など呼吸器にも

　症状が出る子がいる。

　皮膚のアレルギーの治療も難しいし

　消化器のアレルギーの治療も難しいし

　おまけに呼吸器まで出るという

　なかなか獣医泣かせの犬。

　消化器は下手すると死んじゃうことも

　あるから怖い。

　皮膚で死ぬことはないけど

　ものすごく皮膚が悪くなっちゃう子はいる。

　呼吸器は今のところくしゃみ、鼻水

　ぐらいで呼吸が苦しくなるほどの

　子はいないけど

　この先、どうなるかはわからない。

　なぜ、柴犬がアレルギー関連の

　病気になるのか

　なぜ、ひどくなるのか

　遺伝的な問題はありそうだけど

　まだ、わかっていない。

　ぼくが獣医になりたての27年前は

　柴犬のアレルギー性皮膚炎で

　ひどい子はいたけど

　慢性腸症で死んじゃう子は

　いなかったと思うのさ。

　(診断できてなかっただけかもしれんけど)笑。

　時代と共に病気も変化してる。

　最近の柴犬は、慢性腸症で死んじゃう

　子が多い。

　猫のリンパ腫も昔は前縦隔型リンパ腫

　と言って胸の縦隔にリンパ腫ができる子が

　ほとんどだったのに

　今はほとんどが腸のリンパ腫。

　前縦隔にできるリンパ腫は今は診ない。

　最近は、腸の病気がやたら多い。

　食べ物の問題なのか

　環境の問題なのか

　腸内細菌の問題なのか

　何が原因しているのかわからないけど

　消化器の病気が増えているのは確か

　柴犬の免疫の暴走を止めることが

　できるようになるのは

　もう少し先のことになりそうだ。

　今は、今できることをやるしかない。

今日もありがとう
人間より動物好き獣医

シワ神シワ男

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