先日、午前中に2頭の犬が
僧帽弁閉鎖不全症からの肺水腫で
旅立っていった。
2頭とも苦しそうな呼吸をして
ゼコゼコ湿った呼吸の音がして
口を開けて呼吸して
咳をしたときに泡状の血液が出た
1頭はICUで酸素管理しながら利尿剤で
肺水腫の改善をおこなったけど
亡くなってしまった。
1頭は、呼吸苦しくなって7か月ぶりに来たら
心臓に雑音があってエコー検査したら
僧帽弁閉鎖不全症になって
肺水腫になってた。
この子はどうしても入院ができなくて
家で旅立っていった。
2頭とも「2、3日前から呼吸が荒いかな
って思ってたけど食欲があったから様子見てたけど
食欲がなくなったから連れてきた」
とおっしゃってた。
1頭は、2年前に肺水腫になって
そこから内服でのコロントロールを
してたんだけど
肺水腫になっちゃった。
共通しているのが、2、3日前から
呼吸が荒いかなって思ってた
ようなんだけど食欲はあるからと
様子見ちゃった。
呼吸が荒いのは様子見ないで！
呼吸荒かったら動物病院に連れて行って！
決して食欲があっても連れてって！
僧帽弁閉鎖不全症になってる子は
呼吸が荒かったら様子見ないでね！
特にACVIMのステージB2、C、Dの子は
絶対に様子見ないでね！
ステージB１で経過観察してる子も
あまり様子見ないで！
じゃーどのくらい呼吸が荒かったら
動物病院に行かなくちゃいけないのか
と言うと
寝てる時の呼吸が1分間に40回以上
だったら動物病院に連れてって！
安静時の呼吸の回数が大事になるんだけど
寝てる時が1番安静にしてる時だから
寝てる時に数えるのがいい。
「吸って」「吐いて」が1回
これが1分間に40回を超えてたら
ほぼ間違いなく肺水腫になってる。
そしたらすぐに動物病院に連れてって。
ステージC、Dの子はできれば
毎日、寝てる時の呼吸数を数えて
おくといい。
いつもの呼吸数がわかっていれば
呼吸数が増えた時におかしいなって
すぐに気が付くと思うのさ。
すぐに気が付けば早く対応ができるし
早く治療ができれば死なずに済む
「そんな毎日は数えられない」と言われる
かもしれないけど
ステージB2以降の子はいつ肺水腫に
なってもおかしくない。
肺水腫を放って置くと死んじゃうから
死ぬよりはめんどくさくても数えた方がよくない？
ってちょっと脅し気味に言う。
やっぱりもう少し早かったら
助けられたのに。
おかしいと思った時に連れてきて
くれれば助けられたのに。
ってどうしても思っちゃう。
僧帽弁閉鎖不全症になった子の
飼主さんには「安静時の1分間の
呼吸回数を数えてくださいね」
って言ってる。
その時に使ってもらうアプリがある。
「Heart2Heart」と言うアプリ。
App StoreでもGoogie playでもある
から、僧帽弁閉鎖不全症の子の
飼主さんはダウンロードして使って。
このアプリを使って毎日呼吸数を
数える癖をつけてもらって
肺水腫を早く発見して死ぬ前に
動物病院に連れてきて！
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
他の心臓の話も読んでみて！
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