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蜂蜜の屈折率 --詩人が俳句を詠む--

俳句の魅力に取り憑かれ、詩人を廃業して句作に没頭しています。
理解が始まる手前でほどけていく世界を手に入れたい。
美しい虚の世界を創り上げたいです。

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  • 濯ぎものたまりて山に毛蟲満つ  田中裕明の句を読む その79  骨が光と同じ早さで呼吸している

  • やはらかになりたる罌粟の莟かな  続き

  • やはらかになりたる罌粟の莟かな 田中裕明の句を読む その78  呼吸する蜂蜜色の山羊の骨

  • 大和には淡き交り著莪の花  田中裕明の句を読む その78  呼吸よりゆっくり胸の奥で保たれている

  • 大学も葵祭のきのふけふ  田中裕明の句を読むその77  強く動かず時間の中で静かに呼吸する

  • 浮いて鳴く蛙や山に仁王をる  田中裕明の句を読む その76  とても深い春の夜

  • 落花見て喋りて声の嗄れゐたり  田中裕明の句を読む その75  柔らかな光の中で終わって行く

  • 嬉しくもなき甘茶仏見てゐたり 田中裕明の句を読む その74  田中裕明句の秘密

  • 末黒野に雲影牛の頭ほど  田中裕明の句を読む その73  広い静けさの中の一点の温もり

  • 雪解風水面はしりて蜘蛛朱し  田中裕明の句を読む その73  小さく静かに世界の中心に

  • 春の雪筧の縁に少しかな  田中裕明の句を読む その72  雪だったことさえ忘れて

  • 蕗味噌や山は一夜の雪被り  田中裕明の句を読む その71  静かな安心に変わっていく

  • 竹の根に水打つ朧夜のことぞ  田中裕明の句を読む その70  景を胸の中で暫く置いておく

  • 亀鳴くや男は無口なるべしと  田中裕明の句を読む その69  身体の中で静かに揺れている時間

  • 筧水勢ひよしや百千鳥  田中裕明の句を読む その68  最後にまた水の音だけが残る

  • 春の泥乾きて藁の上にあり  田中裕明の句を読む その67  時間を通った静けさ

  • 莖立ちの雨隠れなる山ありぬ  田中裕明の句を読む その66  触れてはいけないところに触れない

  • 春ショール三井寺へ道うねりをり  田中裕明の句を読む その65  呼吸と一緒に静かに

  • 寺の雨けふ手焙のやゝ重た  田中裕明の句を読む その64  何も足さなくて大丈夫

  • 酒造る家に寒鮒届きあり  田中裕明の句を読む その61 静かな持続をそのまま抱いて

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