ヨーロッパの美と味を これからもみなさまに
名残惜しくも、今号がいよいよ最終回。長い間お読みくださったみなさまほんとうにありがとうございました!ラストを飾るのは、パティシエとして私がいちばん大切にしているもの…『シュガークラフト』のお話です☆華麗なお砂糖の芸術『シュガークラフト』上の写真をご覧ください! お花も指輪もレースも、ピンク色のリボン以外はすべてお砂糖からできています。これが『シュガーケーキ』☆ お友だちの結婚祝にとご注文いただき、ダミーの土台でおつくりした観賞用ケーキです。かつてはウエディングケーキとしても多数おつくりしていたのですが、最近はその機会もずいぶん少なくなりました。かわりに『アイシングクッキー』が、結婚式のプチギフトとして人気です♪実はシュガーケーキもアイシングクッキーも、基本はお砂糖を使った同じデコレーション技法。『シュガークラフト』や『シュガーアート』と呼ばれています。その歴史はとても古く、シュガーケーキが誕生したのは19世紀のイギリス、ヴィクトリア女王時代のこと。当時は洋酒やスパイスをたっぷり入れたフルーツケーキを土台にし、長期間保存して少しずつ食べるのが主流でした。結婚式には3段のシュガーケーキがつくられ、その一部を結婚1周年や第1子誕生のお祝に食べたそうですよ。ほんものの技術を学びにダイアナ妃ゆかりの教室へそんなシュガーケーキが日本で注目されるようになったのは、27種類ものケーキが献上されたダイアナ妃のロイヤルウエディング♡優雅で気品あふれるシュガーデコレーションに日本中がうっとり。もちろん私も、そのなかのひとりでした。すでにシュガークラフトの美しさは知っていた私でしたが、それでもテレビに映し出されるケーキのすばらしさは衝撃的で、胸を打たれました。その後、私はダイアナ妃のウエディングケーキ製作者のひとり、メリー・フォード氏を訪ねて単身イギリスへ。彼女が主宰するシュガークラフトのスクール『Mary Ford cake artistry(メリー・フォード ケーキアーティストリ)』の門を叩いたのです。ホームステイのお家からバスで通い、朝から夕方まで一日中レッスン。今思えば、結構ハードなカリキュラムです(笑)。でも当時の私は若さもあってか、大好きなシュガークラフトを毎日つくることのできる喜びで、幸せいっぱいでした☆誰かを想う気持ちをおいしさと美しさに託してイギリスのスクールには店舗も併設されていて、毎日たくさんの方がシュガーケーキを買いに訪れていました。伝統的にシュガーケーキが暮らしに根付いているイギリスと違って、日本ではシュガーケーキを目にする機会は多くないかもしれません。けれど誰かを想い、誰かの幸せのために美しい何かを贈りたいという気持ちは、イギリスも日本も同じですよね☆私がシュガークラフトにひかれるのは、美しいと感じるものを、いかようにもつくりだせるから。そのことで、スイーツと過ごす特別な時間を、よりいっそう楽しく、思い出深いものに演出できるからです。この思いは、イギリスで学んだあのときも、そして今も変わらず、パティシエとしての私を支え続けています。ほんもののおいしさと美しさを、これからもずっと、みなさまへ。シュガークラフトをはじめ、季節のケーキや焼き菓子など、さまざまにかたちを変え、お届けしていきます♡♪壁紙プレゼントのお知らせ♪最後までお読みいただきありがとうございました。感謝の気持ちをこめてすてきな壁紙をご用意しました。こちらのリンクからイメージ保存してお使いくださいね!↓【CuiCuiLettele_Present】~~ Pâtissière Profil ~~綿本 貴子friandise&doux doux 代表30年のキャリアを誇るパティシエール。イギリスでシュガークラフトをスイスで製菓技術を修得。高い技術とアイデアを活かしたスイーツは『おいしくて、美しい』と大好評☆