2014年の映画「神さまの言うとおり」を見ました。

三池監督らしい!すばらしい!という印象のシーンもあったりしたのですが、肝心のストーリーがねぇ…というか、なぞとき?がねぇ…。



どうでもいいけど、最初から最後まで「どうしてこんな目にあうんだよォ!」的な、藤原竜也風雄叫びがまったくなかったね。

さとり世代??



個人的には神木くんがカワイイとは思うんだけど、男性陣が全然同い年に見えないのである。



おすすめポイントとしては

・敵の造形が見事

・ゴア描写もまあお見事

・「デビルマン」を思わせる、素晴らしいストーリー





イマイチ右端の人がよくわかんないんですけど、染谷さんなんですかね?

修正されすぎててよくわかりません!



「ヤッターマン」「悪の教典」の三池崇史監督が『別冊少年マガジン』に連載された同名マンガを映画化した不条理サバイバル・エンタテインメント。ある日突然、超自然的力によって理不尽な死のゲームに巻き込まれた高校生たちの予測不能の運命を、過激なスプラッター描写とコミカルなタッチを織り交ぜ描き出す。主演はTV「あまちゃん」の福士蒼汰、共演に山崎紘菜、染谷将太、優希美青、神木隆之介。また、次々と登場する謎の殺人キャラクターたちの声を山崎努や前田敦子らが担当。


ごく平凡な高校生、高畑瞬。退屈な日常にすっかり嫌気が差していた瞬だったが、そんな彼を予想だにしない事態が待ち受けていた。授業中に突然、しゃべるダルマが現われ、生徒たちを相手に“ダルマさんが転んだ”ゲームを始めたのだ。しかも、ダルマがこっちを向いているときに動いた者は即座に首を飛ばされていく。訳も分からぬまま死のゲームに参加させられた瞬とその仲間たち。その後もまねき猫やシロクマといった謎の殺人キャラが登場し、生徒たちに“負ければ即、死”の残酷きわまりないゲームを次々と繰り出していくのだったが…。

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=349217



※ネタバレあります



冒頭からさっさと本筋のストーリーが始まります。

主人公の高畑瞬(福士蒼汰)は退屈な日常に流されるまま、ダラダラ生きています。

しかし、ある日突然教室に現れたダルマによって教師が殺され、死の「ダルマさんが転んだ」がスタート。

ぶっちゃけ、この冒頭がもっとも見応えがある。

たくさん人が死ぬからでありますが。



動いてしまうと頭が破裂し、血の代わりに真っ赤なビー玉が飛び散ります。

教室中にこぼれる赤いビー玉。

瞬は要領のいい級友・サタケ(染谷さん)の助けを借り、ダルマの後ろにあるボタンを押してゲームを終了させます。

しかし、このゲームはボタン押した人だけが生き残るルールだったために、ボタンを押していないサタケは死亡。

とにかく、この場面は死体がこんもり重なります。このあたり、バトロワとか思い出しちゃうね。どうしても。



なお、ダルマはトミーズ雅さんが声をやっているんですけど、声優さんサイドの人は全体的によかったっすよ。いや、生徒役の人にも不満ないけどさ。



瞬は幼馴染のいちか(山崎さんって方だけど、私はこの映画で初めて認識した)と合流して体育館へ。

そこには各クラスの生き残りが。一部の生徒は、置いてあったネズミの着ぐるみを着ています。

しかしそこに招き猫が登場。突然ネズミ役の生徒を食べ始めます。



なお、このゲームのルールは

・猫の首についているゴールリング(バスケのやつ)に、鈴をシュートしたら勝ち

・しかし、ネコはその鈴を視認でき、キャッチすることができる。

・ネズミの着ぐるみを着ているものは、優先的に食べられる

・だが、誰も着ぐるみを着ていなければ人間も食べられる

・着ぐるみを着ている間だけ、招き猫の心の声を聞くことができる

というもの。



瞬はネズミの着ぐるみを着て、猫の声を聞き、その背中をかいてあげることでうまく眠らせます。

しかし、ゴールをきめた人間しか生き残れないのでは、だから俺がシュートするともめる生徒たち。

残り少なくなる時間。

しかし瞬は、いちかと共に、鈴とバスケットボールをそれぞれネズミの着ぐるみに包み、見えない状態で両側からシュートして招き猫をまどわせることで、ゴールを決めるのです。



ただし、このフェイクがいかにもな感じ。

いちかの隠していたバスケットボールが着ぐるみの隙間から見えたことで、招き猫はトリックを見破った気になりますが、それが途中で破損したバスケットボールのかぶせてある「鈴」なんですよね。

ボールだと思ったら鈴だった!と、ゴールを決められちゃう招き猫。

私でも思いつくことに騙されちゃイヤ!というのと、そもそもシュートが決まらなかったらどうするのよと不器用な私は思ったのである。



他の生き残りを殺しまくる謎のヤンキー、天谷(神木くん)も登場しますが、ここで急に彼らは意識を失います。あ、招き猫はマエアツさんです。すぐ声でわかる。

あと、バスケ部のエースは名前ががっつり文字で出てきたのですが、すぐ死んだのは何だったんだ。ギャグか。



このあたりで全国の高校で同じような事件が起こっており、このテストで生き残った子どもたちは「神の子」とされ、空をふわふわ飛んでいる白い立方体のなかにいることが語られます。

それをネットで見て盛り上がる、引きこもり役の大森南朋さん。

うーん。「神の子」ってなんだよとか、立方体がでっかい杏仁豆腐みたいでおいしそうとか、大森南朋さんがアニオタの引きこもりに見えないくらい黒いとか、いろいろ気になるところがあるのである。



次のシーン。

瞬は気が付いたら、殺風景な部屋の中で、白い服を着て寝かされています。

そこには中学時代の幼馴染である高瀬翔子(優希さん)がいるのですが、ほかにもいかにも電脳系な死に役の少年、怯えている女の子もいます。



この部屋で始まるゲームが、こけしと遊ぶかごめかごめ。

4体のこけしとかごめかごめをして、どのこけしが後ろにいるか当てられたら勝ちというものです。

こけしはダチョウ倶楽部さんがしているらしいですが、これもわかんなかったなあ。ジモンさんだけわかった。



電脳系の少年、そして少女も殺されるのですが、この死に方もエグい。

こけしの出すビームにやられると、体が勝手にこけしと同じ動きをしちゃうんですね。

男の子は頭をガンガン床に打ち付けて死亡。

女の子は、バレエのように足を広げながら裂けて死亡。まさに裂けるチーズ!



しかし瞬は、持っていた携帯ですかさず先に死んだ子たちに向けて言ったこけしの「アウト!」という声を録音しておき、フライングしてその声を流して、反応したこけしの声を聞き分け、誰が後ろにいるかを当てます。

スゲー難しそう。

そして、携帯電話を持っているとか知らないから、これをどう予想すればよかったんだ。

ハラハラすればよかったのか。



瞬のことがほんのり好きな高瀬。

ここで回想シーンになります。

高瀬は昔中学時代にいじめられていて、飛び降り自殺しようとしていた時に、その屋上でいらない食器やコップを壁に叩きつけて割り、ストレス発散する瞬に優しくされてホの字に。

以降、彼女はその時のコーヒーカップのとってのかけらをペンダントにして持ち歩いているのだ。



もう「とってをペンダントに」って発想がなんなんだかですし、そもそもこんな秋葉原にある居酒屋(実際にこういうストレス発散をして遊べる店があります。今もあるかはしらん)みたいなこと考えている中学生やだ!



しかし、瞬はいちかのことが好きなのであります。



ここで、また別のこけしが登場。

このえんがちょこけしは「他の人間と手をつないでいないと殺す」(単独行動を見つけると殺す)というすごいルールで廊下を徘徊しています。

彼らは生き残りの人間を見つけながら扉を発見、7つの鍵を7人でまわすように命令されます。

しかし、そこには6人しかいない。

瞬、いちか、高瀬、初恋タローさんに似た天然パーマの人(本人?)、きのこカットの青年、ヤンキー青年。

そこに天谷とパートナーが登場しますが、1人余計だと知ると天谷はパートナーを躊躇せずに殺してしまいます。



そしてなぜか私服に着替えさせられて進むと、そこには温泉を凍らせたようなセットが。

ここにいるのはシロクマとシャケ。

シロクマは山崎努さんが声をしています。すごーく渋い。いい声や。



今度は「嘘つきは誰だ」ゲームであります。

・このなかに1人だけうそつきがいる

・うそつきを指名する。すると、シロクマがその人を殺す

・真のうそつきを見つけるまで、ゲームは続く

・指名しなければ皆殺し

というゲームです。



といっても質問は簡単なものばかり。

「好物は?」「高畑瞬のことが好き?」という質問に皆答えますが、うそつきを見つけられません。

初恋タローさんに似た少年が「好物はパセリ」と答えて死亡、そして高瀬も「このなかで同じ高校の人間がおらず、身分を証明できない」という理由から死んでしまいます。

このシロクマの殺し方が、グーで人間をぺちゃんこにするんですね。

ぺっちゃんこになったところに、血がじわ~っと出てくるのですが、液体以外にも細かい赤のビーズを使ってたのかな?(肉片の表現で)

しかし、コミカルであります。ぺっちゃんこって。



瞬はシロクマの手が血で汚れ、「地肌」が見えていることを発見。

つまり、うそつきはシロクマだったのだ!

シロクマは腹黒い、マックロなクマだったのだ!

と 言 わ れ て も …



小学生の頃のなぞなぞクイズの本で「まちがいはどれでしょう?」クイズをやっていたところ、「正解は、『問題文が間違っている』でした~!」を経験している私に死角はなかった。

ばっばかやろう、「どーせシロクマがうそつきなんだろ」とハナをほじりながら見ていたら当たっちゃったじゃんか。



次に彼らが移動したのは、最後のゲーム。

実はダルマ、マネキネコ、コケシ、シロクマと、しりとりできているので次は「マ」から始まるモノが登場するという読みがあるのですが、見事的中。

マトリョーシカが登場します。



最後は「缶けり」です。

んで、鬼の天谷と、逃げる4人の対決に。

といっても、瞬以外はあっさり捕まります。



このへんでけっこうダレちゃいました…すみません。

やっぱ、仲間内で対決するのってダレちゃうなあ。



瞬は天谷の前に鎧で登場。

このバトルでは「相手の顔を見て、名前を読んでから缶を蹴る」というのがルールなため、顔を見せないようにしてきた(それなら無効?)のかと思いきや。



天谷に気付かれないうちに、彼の腰に鎖で自分の着ている鎧を結びつける



そのまま海へダイブ

(舞台は海のそばにそそりたつ洋館なのだ)



その重みで、自分も海に落ちそうになる天谷。鎧を引き上げるが中身はカラ




瞬はすばやく鎧を脱ぎ捨て、壁をつたって戻ってきたのだ!




天谷も鎖をほどき、瞬もカンのもとにかけつける





瞬の勝利!



という、ナンダコレ展開であります。

そもそも、鎧を着て海に飛びこみながらどうやって脱ぐんだとか。

どう壁をよじのぼるんだとか。

天谷もよく鎧をひっぱりあげたなとか。

そもそも、最凶ヤンキーの天谷ですが、細すぎじゃねとか。

いろいろこみあげてくるものがある。

あと、マトリョーシカの声はドラえもんのわさびさんと、ジバニャンの小桜エツコさんという方が演じているんだってさ。



ゲームは瞬と、人質たちの勝ち!

天谷は初めて敗北を味わいます。



しかし、実はこのゲームは生死に関係なく「ただ楽しく遊びましょうね」というもの。

最後はお疲れ様的な意味合いの花火があがり、皆にアイスがふるまわれます。



いちかにうっすら告白する瞬ですが、いちかはあることに気が付き愕然。

そう、アイスの棒に書かれていた文字。

瞬のものには「あなた いきる」、いちかのものには「あなた しぬ」と書かれていたのだ!

なんでアイスの棒がカタコトなのかは私にもワカラナイヨ!



最後に生き残ったのは瞬と、天谷のみ。にんまりする天谷。

生き残るには「運」も必要だったというオチ。

いちかとほかの2人は、ビームを浴びて粒子になります。さらさらと飛ぶいちかの残骸。

見た目はほたるいかみたい。



ラストは東京上空を飛ぶ巨大な杏仁豆腐の上から、東京を見下ろす瞬と天谷。

そこに振り替えると、マトリョーシカの次の刺客?である、「神さま」(リリー・フランキーさん)がいるというオチ。



なお、引きこもりの大森南朋さんは特攻服を着て家を出ていくというよくわからない展開があります。

原作だと主要キャラなのか??

(wikiみたけどそうらしいですね。っていうか、原作の方が全然複雑な内容だった)



これは次回作につながるのかな?

なんか、体力とか知力とか判断力とは運とかも必要なんだろうけど、もっとも大事なのが「とんち」なんじゃなかろうか。



なお、原作は未読ですが、ダルマと招き猫のところまではほぼそのままで、こけしはかなり簡略化されていて、あとはオリジナルみたいですね。

面白くないほうがオリジナルってどういうことなんじゃ!



家でダラダラ見るには最適な映画じゃないですかね。

ただ、子どもに見せるなら私は断然「デビルマン」!(`・ω・´)