METの魔笛で新年から清々しい気持ちになった後は、元日からまさかのダブルヘッダー(笑)。名作ミュージカル/マイフェアレディを観に行きました。

 

 

MY FAIR LADY

(Vivian Beaumont Theater)

 

Creative

Book and Lyrics: Alan Jay Lerner

Music: Frederick Loewe

Director: Bartlett Sher

Choreographer: Christopher Gattelli

Set Designer: Michael Yeargan

Costume Designer: Catherine Zuber

Lighting Designer: Donald Holder

Sound Designer: Marc Salzberg

Musical Director: Ted Sperling

 

Cast

Eliza Doolittle: Kerstin Anderson

Professor Henry Higgins: Harry Hadden-Paton

Mrs. Higgins: Rosemary Harris

Alfred P. Doolittle: Norbert Leo Butz

Colonel Pickering: Allan Corduner

Professor Zoltan Karparthy: Clarke Thorell

Mrs. Pearce: Linda Mugleston

Freddy Eynsford-Hill: Jordan Donica

 

 

 

(写真)My FAIR LADYのプログラム。冒頭の場面を思わせる素敵なデザイン!

 

 

(写真)Vivian Beaumont Theater。いわゆるブロードウェイ、タイムズスクエアの周辺ではなく、リンカーンセンターのMETの奥にあります。

 

 

ニューヨークでは元日からオペラだけでなく、ミュージカルを観ることができます。元日なので、古典的な名作ものを観たいなと思っていたところ、ちょうどおあつらえ向きなミュージカルを見つけました!

 

 

始まる前の舞台は、人のいない青の背景のロンドンのまちかど、街灯に花の入ったカゴ。これだけで素晴らしい情景です。序曲の生オケの音楽の素晴らしさにはや涙…。冒頭のイライザが花売りをしていて、ヒギンズ教授に出逢うロンドンの雑踏のシーンは動きが沢山あって、非常に見応えがありました。

 

イライザの父親ドゥーリトルたち3人の酒場でのシーンがいい。ダメダメの酒飲みのおじさんたちの悲哀と言ったら(笑)。酒場のセットもいい感じで魅せます。

 

舞台は変わってヒギンズ教授の家。そのセットが素晴らし過ぎる!リアルで豪華で古き良き英国を伝える重厚なセット。まるでミラノ・スカラ座がオーソドックスな演出でイタリア・オペラを上演する時の豪華な舞台、という印象です。

 

ヒギンズ教授の女性なしの人生を謳歌する歌が楽しい。蓄音器を何台も回してペチャクチャしゃべらせ、最後に電源を切るオチがいい感じ。

 

ドゥーリトルがヒギンズ教授の家に行くシーンでは、舞台のセットの動かし方が秀逸。かつてニューヨークでミュージカル/オペラ座の怪人を観た時に、流れるような舞台の展開に大いに魅了されましたが、そんなに近代的な設備を使わない、古典的なセットでも魅せるものですね。

 

イライザのThe Rain in Spainの喜びの歌が楽しい。そしてI Could Have Danced All Nightの歌!マイフェアレディで一番有名な音楽ですが、この旋律はこのシーンの歌でしたか!夜中の3時なのに、と迷惑がるヒギンズ教授の家のメイドさんたちを巻き込んで、イライザが喜びを爆発させる歌!最後一人で再び盛り上がる流れも最高!

 

イライザの上流階級でのデビュー戦。天気はどう?と聞かれて、イライザがThe Rain in Spainのセリフを言うのが楽しい(笑)。そして最後、着飾って上流階級の淑女に成長したイライザに驚くヒギンズ教授とピッカリング大佐で前半を終了しました。

 

 

 

後半。社交界にデビューしたイライザ。トランシルバニア公に気に入られるなど社交界で人気となります。以前はHow do you do?にオウム返しをするしかできなかった受け応えもバッチリです。

 

ヒギンズ教授はイライザを見事に教育した、と得意になり、メイドたちも大いにヒギンズ教授を讃えますが、そういうことだったのか!と、どんどん顔色を変えていくイライザ。遂にヒギンズ教授と仲違いしてしまいます。家を出ると、イライザに惹かれるフレディが情熱的に歌いますが、イライザに当たられてしまってフレディ可哀想…。

 

一方、ドゥーリトルはお金持ちになり、酒場で羽振りをよくします。女性たちによるフレンチカンカンも出てきて賑やか。ドゥーリトルがカンカンの決めの180度前後開脚に挑戦しますが、足が広がらずに股を痛める演技が楽しい!(笑) しかし、コミカルな場面だけでなく、ちょっぴりタップも披露したりして、なかなか立派。最初の方のくたびれた飲んだくれが嘘のよう(笑)。

 

イライザを愛していたことに気付いたヒギンズ教授。イライザの葛藤のシーンは迫力の展開。ただ、この辺りのやりとりは難しい英語の連続で、十分にセリフを楽しむのはちょっと厳しかったです…。

 

最後は録音したイライザの訓練中の声をヒギンズ教授が録音機で聴く中、イライザが部屋に入ってきて、ヒギンズ教授の頬を撫で、無言で客席の方に去って行って終わりました。印象に残るエンディング!

 

 

マイフェアレディ、初めて観ましたが、見事なミュージカルでした!ニューヨークに来てから、どちらかと言うと、最近に作られた、時代を反映したユニークなミュージカルばかり楽しんできましたが、名作はやはり名作。いつまでも色褪せない、という印象です。新年最初に素晴らしいミュージカルを観ることができ、さあ、今年も観劇を大いに楽しんで行こう!、と思った、幸先の良い元旦の夜でした!

 

 

(参考)MY FAIR LADYを紹介する動画

https://www.youtube.com/watch?v=-YYB95V8Suo (1分)

※Broadwaycomの公式動画より

 

 

 

(写真)大いに楽しんだマイフェアレディ。感動の勢いでサントラ盤を購入。パッケージがまた秀逸。劇団四季の「パリのアメリカ人」も素晴らしかったし、今年はミュージカルの年になる予感!

 

 

 

(参考:今回のNY旅行で観劇したミュージカル)

 

2018.12.27 ONCE ON THIS ISLAND

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12431135627.html

 

2018.12.28 DEAR EVAN HANSEN

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12432551018.html

 

2018.12.29 COME FROM AWAY

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12435064310.html

 

2018.12.30 MEAN GIRLS

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12437385388.html

 

2018.12.30 THE BOOK OF MORMON

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12437630121.html