ニューヨークから帰国しました。改めて、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 

既に先出し記事でご案内したように、年末年始はニューヨークに行ってきました。いつもの年だとヨーロッパを旅することが多いですが、2018年は何と言ってもレナード・バーンスタイン生誕100周年。ここはニューヨーク一択!ということで10年ぶりくらいのニューヨークです。

 

 

ニューヨークには12月27日(木)、現地時間の15:00くらいに到着。さっそく夜のミュージカルを観に行きました。

 

 

ONCE ON THIS ISLAND

Circle in the Square Theatre

 

Creative

Book & Lyrics: Lynn Ahrens

Music: Stephen Flaherty

Director: Michael Arden

Choreographer: Camille A. Brown

Scenic Designer: Dane Laffrey

Costume Designer: Clint Ramos

Lighting Designers: Jules Fisher and Peggy Eisenhauer

Sound Designer: Peter Hylenski

Musical Director: Alvin Hough Jr.

Orchestrations: AnnMarie Milazzo and Michael Starobin

Hair/Wig & Make-Up Designer: Cookie Jordan

 

Cast

Ti Moune: Hailey Kilgore

Daniel: Isaac Powell

Asaka: Alex Newell

Agwe: Quentin Earl Darrington

Erzulie: Lea Salonga

Papa Ge: Tamyra Gray

Tonton Julian: Boise Holmes

Mama Euralie: Kenita R. Miller

Andrea: Anna Uzele

Little Girl: Mia Williamson

 

 

 

(写真)ONCE ON THIS ISLANDのプログラム

 

 

(写真)Circle in the Square Theatre。ブロードウェイはタイムズスクエアの少し北、50th St.にあります。

 

 

このミュージカルは1985年のローザ・ガイの小説”My Love, My Love: The Peasant Girl”が原作になったミュージカルです。2018年のトニー賞でミュージカル・リバイバル賞を受賞した名作です。

 

あらすじをごく簡単に。舞台はカリブ海のフランス領の島。富裕層のグランゾムと小作農ペザントの2つの民族は対立関係にあり、話すことも禁じられています。グランゾムの青年ダニエルが車の事故で瀕死の重傷を負い、それを見つけたペザントの農民の娘ティ・ムーンは禁を破ってダニエルを介抱します。2人は愛し合うものの、最後は引き離される、という悲愛の物語です。

 

舞台を客席が取り囲む形のブロードウェイでは珍しい舞台。そこでいろいろ人たちが次々に登場しては輪になって踊り歌うシーンに魅せられた素晴らしいミュージカルでした!特に印象的だったのは以下の通りです。

 

 

◯まずは舞台。木の床の舞台はなく、中央には茶色の土が広がり、そこに船や斜めになった電信柱などがあり、ペザントの暮らしはかなり貧しい印象。観客の後ろにはカラフルな洗濯物が100着以上はずらり並び、雰囲気があります。舞台には家畜も登場します。よく見る家畜ではなく、リャマ?オカピ?

 

◯主人公ティ・ムーンは最初、小学校低学年くらいの小さな女の子が演じます。前半かなりこの子が引っ張ったので、まさかこの小さな女の子で最後まで行くの?と思い始めたところ、小さなティ・ムーンが大きくなって、と歌われた後、小さな女の子が舞台の外に駆け出して、入れ替わりに赤い衣装の美しく成長したティ・ムーンが帰ってきました!あざやかで非常に印象的なシーン。ティ・ムーンがペザントのみんなに大切に育てられていることがよく分かります。

 

◯病床のベットの上のダニエルとティ・ムーンのシーン。車の事故で大怪我をしたダニエルは何も覚えておらず、最初は敵対する民族のティ・ムーンに不信感を持ちますが、ティ・ムーンから命を助けられた真実を伝えられ、さらにティ・ムーンの看病により右足が治って、ダニエルはティ・ムーンに惹かれていきます。最後はベッドの上に倒れ込むダニエルとティ・ムーン。とても心温まる美しいシーン。

 

◯グランゾムの舞踏会の場で踊りを勧められたティ・ムーン。上品な踊りは不案内ですが、ハイヒールを脱いで民族的な踊りを披露すると、それに同調して、周りで召使いとして働いていた同じ民族の人たちが加わり、最後は何と、違う民族のダニエルまで踊りに加わりました!非常に印象的なシーン。

 

同じ民族の許嫁との結婚を希望するダニエルの父親は頭を抱えますが、ここではダニエルが気概を示したものです。ティ・ムーンの魂の踊りは、一昨年に観た映画「サーミの血」で主人公エレ・マリャがヨイクを歌うシーンを思い出しました。

 

(参考)2017.12.20 映画/サーミの血

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12337895827.html

 

 

◯しかし、結局はダニエルは許嫁のアンドレアと結婚してしまいます。ティ・ムーンは死の神様との取り決めでダニエルを殺せば自分は助かったのに、自己犠牲で入水してしまいます…。すると、ティ・ムーンの魂は大きな木になって、民族の垣根を超えて、みんなが親しむ木になりました。

 

舞台ではこの木がトーテムポールのように立てられて、ティ・ムーンの精がこの木に登るシーンで終わりました!この木はウエスト・サイド・ストーリーのサムウェアの世界とシンクロします。突き抜ける感動!もう涙ボロボロでした。

 

 

(参考)ONCE ON THIS ISLANDのダイジェスト

https://www.youtube.com/watch?v=sHGhSbpgJ9Q (3分)

※Broadwaycomの公式動画より

 

 

既にお気付きの方もいらっしゃるかも知れませんが、このミュージカルは2つの民族の反目、そして民族を超えた男女の愛と悲劇、ということでウエスト・サイド・ストーリーを連想させるミュージカルです。レナード・バーンスタイン生誕100周年の今年にぜひ観たいと、今回の旅行で真っ先に観に行ったミュージカルでした。

 

 

 

ニューヨーク一発目のミュージカル、めっちゃ感動的でした!この後、オペラやコンサートも出てきますが、ニューヨークということで、今回の旅行ではブロードウェイのミュージカルを攻めに攻めました。まだ日本に入ってきていない、いろいろなミュージカルが出てくるので、乞うご期待です!

 

 

 

ミュージカルが終わって時刻は22:00くらい。初日なので、ホテルに帰って長時間のフライトの疲れを取りましょうか。

 

な~んて、私がそんな大人しい訳ありません(笑)。ここはジャズクラブへと繰り出しましょう!え~?いきなりダブルヘッダーですか~?次の記事で!