先日行った創作料理屋さんでお会いしたマスターとのお話の中で、共感したお話を書きたいと思います。
京都の町屋を改造したビストロに、常々ご協力頂いている企業の取締役3名と、ご一緒させて頂いた時の事です。
20周年ということで、マスターが挨拶にこられました。
振舞い酒を手に、少し酔われている様子でしたが、随分陽気にお話をはじめられました。
20年間、レストランを経営している中で、ご苦労話やお客様が喜んで頂いた話、また、リピーターの方から紹介で食事にこられたお客様の話等、興味深いお話でした。
マスターが私に何のお仕事ですか?と質問をされたので、コンピューターのソフトウェアを開発していると話をして、サービス業の原点は飲食業ですねと言ったところ、こんな話をされました。
---マスターのお話
色々悩んだり、もうダメだと経営の中で思ったことは何度もあります。
サービスは味だけではなく、コミュニケーションが大事で、従業員はそのことを理解していなくて、お客様への料理を運ぶ事や呼ばれて注文を受けることが仕事と勘違いをしている人も少なくないんです。
灰皿を2~3本吸殻が溜まれば換えたり、飲み物が少なくなっていれば「お次は何をお飲みになりますか?」などと、お客様に接することをしない。
でも、本来のサービス業とはそこが大事なんです。
私は行き詰まった時、1ヶ月間休み無しで5時に起きて30食のお弁当を作り、オフィス街でお昼にお弁当を売りました。
自分の原点、初心はなんだったのかを、もう一度思い出すためです。
1ヶ月間やり遂げた時、自分自身が何故この商売を始めたのか、また、今までの事が整理されて、また自信が沸いてくるんです。
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私は思いました。
今、私達はソフトウェアの開発業務をSIとしてサービスしています。
でも、本当にサービスと呼べるものにまで達しているのかということに疑問もあります。
元来、サービス業とは違う研究開発という部分からサービスを融合させた業界ですので、定義そのものがあやふやだとは思います。
しかし、同じものでもサービスなし売り切りで500円と、サービスがついて600円という概念はこの業界でも同じだと思うのです。
これが付加価値の定義だと思うのです。
私達はその差額分の100円に対し、付加価値やコストパフォーマンスを生み出しているでしょうか。
今一度、原点や初心に戻り、自分自身が付加価値を生み出せているのか、また、どうすれば更なる付加価値を生み出せるのか
考え、取り組みたいと思います。