目が覚めて、NHK/TVの深夜放送をよく見る。
深夜放送は「再放送」番組が多くて、内容のあるものが多いように思う。
昨夜放送の「こころの時代」も再放送であったが、お名前は記憶していないが、「歎異抄」について語られた方の言葉にハッとした。
「ブッシュが悪い」ということを言えるのは「私の中にもブッシュがいるからだ」といった趣旨のことを発言されたのです。
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米国は、9・11事件をきっかけに「イラク戦争」に踏み切った。
9・11事件直後、米国聖公会の主教は、「このテロ事件によって報復があってはいけない、報復からは平和は生まれない」という趣旨のメッセージを発信したが、世論の中にかき消されてしまった。
米国における国内の矛盾と葛藤はいまも続いている。
それは日本の国内においても同時進行で「イラク戦争」と係っている。
「コソボ紛争」にしても「ヒロシマ」にしても、あるいは中国、朝鮮で犯した日本の行為についても、加害者と被害者の立場で、心情は全く異なる。
日本人が、広島と長崎の原爆投下を心から許しているとは思えない。
また、東京はじめ全国の都市が無差別に絨毯爆撃されたことも決して忘れることはないであろう。
しかし、「平和」であるとは、人間一人ひとりが持つ「矛盾」を抱えながら、許しあって生きていくしかないのではないか。
戦後60年、「戦争のない時代」を幸運にも生きてきた世代の一人として、そのように考えるのである。