「後方病院プロジェクト」の課題解決は、高齢者医療福祉施設の建設だと考えている。


本質的な課題は、3か月過ぎても退院できない患者を、「後方」の病院に転院させるという、医療事務処理的な発想ではないはずである。

また、閉鎖を考えている不振病院の買収によって「後方病院」を用意し、患者の移動を図るといったことでもないはずである。


病院に入院患者が溢れ、救急患者を受け入れることができない状況がどこに起因するのか、背景を考えるならば、少子高齢化の社会をぬきに論じることはできない。


また、病院の「将来像」を描くことなく、この課題を論じることはできない。


医師中心の考え方で急性期病院を目指し、高齢者医療福祉を軽んじる風潮の病院では、ピントの狂った対応となり、何時までも問題解決のできない状況が続くのである。