灰田勝彦のヒット曲で、「鈴懸の径」という歌がある。
友と語らん 鈴懸の径
通いなれたる 学校の街
やさしの小鈴 葉かげに鳴れば
夢はかえるよ 鈴懸の径
灰田勝彦は学生時代、立教大学のグリークラブに所属していた。
昭和57年11月3日に立教大学キャンパスで行われた「鈴懸の径」碑、除幕式を待たず、10月26日に半蔵門病院で死去した。
灰田勝彦は、ホノルル生まれの日系二世であったが、親友だった別所毅彦氏は「彼は、ハワイ生まれの江戸っ子だった」という名コメントを残した。
この曲は、海外では「スシ」という曲名で売り出された。
後年、坂本九の「上を向いて歩こう」が「スキヤキ」になったことを思うと興味のあることだ。
「鈴懸」は、プラタナスのことで、鈴のような実をつけることから「鈴懸の木」と呼ばれている。
立教大学キャンパスには、私も4年間歩いていた「プラタナスの並木道」がある。
「通いなれたる学校の街」は、池袋のことであろう。
この曲が流れると、私もまた、学生時代を思い出すのである。