目指せ!森林インストラクター。 -21ページ目

目指せ!森林インストラクター。

日本の山を元気にしたい!
そんな思いから、森の案内人「森林インストラクター」の資格を取りました。

自然は私達に、たくさんのメッセージを投げかけています。
その声は、あまりにも小さく儚いものです。

そんな「森の囁き」を、お伝えします。

霜降を過ぎ、朝夕は肌寒いぐらいの日が続くようになってきました。



ひだまりの中にぬくもりを感じる時など、秋の深まりを感じます。



ぼちぼち関東にも紅葉の声が聞こえてきそうです。



秋晴れの中のハイキングは、とても気持ちがよいですね。





高尾山にも実りの秋が訪れています。



草木は実を結び、様々な色やの種子を見せてくれます。





子孫を残す為のしたたかな戦略か、はたまた偶然の生み出した自然の造形美か





そこには鳥やねずみがいて、実を食べたり体につけたりして種子の散布を結果として助けています。



貯食性のリスやカケスは、森の「植樹者」として知られていますね。





今まさに日本で行われているCOP10



生物の多様性というとどこか遠い話のようですが、様々な生物の織り成す自然の営みこそが「多様性」そのものです。





それぞれに役割があり、生きていることで環境を構成している。また、循環している。





大地・水・空気、当たり前のように享受される賜物は、大小様々な生物によって支えられています。





この機会に、身近な自然を感じてみましょう。様々なことを私たちに囁きかけています。



子供たちと過ごす森の中の一日、秋の恵みから多くの気付きをもらえるはずです。





私たち森林インストラクターは、そんなお手伝いをしています。





恒例になりました「秋の親子観察会」の参加者を募集中です。



http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/pdf/shizenkansatu.pdf





自然観察と共に、自然素材を利用したクラフトも準備しております。



イベントを通じて、人の営みとからの恵みについて何かを感じていただければ幸いです。



http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/pdf/shizenkansatu.pdf





秋といえばドングリ。雑木林・公園でよく目にするもっとも身近な木の実です。



20種以上もあるうち、一部のシイの仲間を除くと、渋みが強くて生で食べられないものが大半を占めます。





これはドングリに含まれるタンニンという物質のためで、有毒です。





考えてみれば、植物の多くは生産者として虫や動物に食べられる宿命にあります。



ですので、多かれ少なかれ自己防衛のための毒をその身に含んでいます。





量が人に害を及ぼさないにしても、虫の小さな体には充分な致死量であるなら食害に合いません。



食べられる野草でも、食べ過ぎるとお腹をこわすのは毒の摂取量が許容量を上回るからです。





アク抜きなどは、まさに毒を取り除くための調理の下準備ですね。





森林浴やセラピーが提唱され、フィトンチッドという言葉をご存知の方も多いかと思います。



そもそもこのフィトンチッド。



フィトンチッドは「植物」を意味する「Phyto」と「殺す」を意味する「cide」から作られた造語で、他の植物や微生物・虫などに対しては有毒です。





樹木同士、虫の食害を受けるとフィトンチッドによって葉の精油成分を対抗性のあるものに変えると共に、周囲の木にも知らせることで同じように自己防衛機能が働きだすことが分かっています。





殺菌作用やリラックス効果があるため、人にとっては有益なものとされています。





もしこのフィトンチッドが、人類にとっても攻撃的に作用するならどうでしょうか?





SFチックな話ではありますが、遠い将来に植物が人を「有害な」種族として防衛策を講じるなら、あり得なくもない話でしょう。







森と人、文明と自然の相克。







何かとギスギスした世の中ですが、自然と共に歩んできた感性を忘れずに育んでいきたいものですね。



秋の親子観察会、参加者募集中です。



http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/pdf/shizenkansatu.pdf





応援よろしくお願いします!! 

お久しぶりです。



あちこち動き回りつつ、なかなか更新が滞っております。



近況とすれば、11/20(土)に行われます「秋の親子観察会」へ向け、準備が本格化してきました。



掲載も見られますので、ちょこっと紹介。



 「とことこ高尾山」
   http://www.tokotoko-takao.info/index.html
 



 「八王子観光協会」
    http://www.hachioji-kankokyokai.or.jp/





もちろん、FITのHPからも見られます。今後の予定よりご覧下さい。



http://www.forest-tokyo.org/





今日は高尾の秋の花をお届けします。





冬の名物、シモバシラ。片側に寄った花をつけます。



Simobasira



面白い名前の、オケラ。三出に見える葉は、よく見ると三裂した単葉です。



Okera12



輪生した葉と花が特徴的なツリガネニンジン。ニンジンは地下茎の見た目で付いた名です。



Turigane



一見わかりづらいのですが、ツルリンドウ。立ち上がってツル性になります。



Tururindou



マメ科の代表選手、ヤマハギ。丸い三出葉と葉よりも長い花序が特徴です。



Yamahagi





簡単ながら、この辺で。生存確認でした(笑)



今日はこれから大崎へ行って、昨日に引き続きイベントブースにてクラフトの指導です。



詳細は、こちら↓





しながわ夢さんばし



http://www.shinagawa-yume.com/



天気も良さそうですし、お出かけの際はぜひお立ち寄り下さい。







応援よろしくお願いします!! 

久々の更新になります。



あまりの忙しさと疲れで、まったく記事を書く元気がありませんでした。。。





活動自体は何もしていなかった訳でもなく、赤十字救急員認定をはじめ、秋の観察会へ向けた企画会議やらクッブ(kubb)という屋外スポーツの体験やらと色々ありました。



本業が忙しく、なかなか体が動かない面もありますが…



そんな中、鳩ノ巣での施行研修をレポートしたいと思います。





猛暑の中の下刈りもようやく一息つき、秋~冬の間伐へ向けて研修が行われました。



基本的にボランティアでの作業なので、機械は使わず手道具で伐倒します。



まずは間伐木の選定です。



間伐の目的は育林。優良木を育てるために間引きを行います。



かかり木・偏芯木・傾斜木・欠頂木・幹腐れ・立ち枯れ・二股等、込み入った林愛意のバランスを考えながら伐木を選定します。



次に、伐倒方向を決めます。



谷方向45度より下には、危険なので倒しません。鳩ノ巣のルールです。



できるだけ、かかり木にならないようにします。混んだ林内では、まず難しい話ですが・・・



何より、安全を優先すること。間伐は大きな危険を伴うものであることを常に考える必要があります。





方向が定まったら、牽引ロープ・コントロールロープをかけます。



どちらのロープも、できるだけ高い位置にかけるようにします。



牽引ロープは伐倒木を引き倒すためのもの、コントロールロープは微調整です。



牽引ロープは伐倒方向に引き、滑車を使って安全な方向へ向きを変えます。



山側へ、倒す方向より45度以上退避します。足場がよく力の入る場所を選びます。



コントロールロープは、周囲の枝の向きなど、状況に応じて向きを決めます。もちろん、安全を優先することに変わりはありません。



準備ができたら、指揮者の下で作業を進めます。



合図をしてから、受け口を入れます。幹の径の1/3程度の深さへ、倒す方向へ正確に切り口を入れます(下切り)。向きと共に水平も気をつけ、指揮者が指示を出しながら切り進めます



水平に切ったら、下切りの切り終わりに向けて30度ぐらいの角度から鋸を入れます(斜め切り)。これで受け口ができます。



この時、下切りと斜め切りが線で一致していることを確認します。ずれている場合は、なたを使って修正します。



切り口に水平に鋸を当てて、方向を再確認します。



次に、合図をして追い口を切ります。倒す方向の反対側から、受け口の高さの2/3の場所へ水平に鋸を入れます。



切り込む深さは直径の1/10程度を残すとされていますが、受け口の深さにもよるので、樹幹を見ながら揺れを見定めて決めます。



両方から切り進めて、残った部分をつるといいます。



この部分が蝶番のようになって、倒れる際の方向を定めると共にブレーキになります。



Photo_2 



追い口を切り終えたら、牽引ロープを引いて倒していきます。



必ず指揮者の指示に従って作業を進めます。場合によっては、適時コントロールロープも引いて倒れる向きを微調整します。



ロープを引くときには、伐倒木のかかりを見ながら、揺れの反動にあわせて引っ張ります。



かかり木になることを前提に、どう引けばよいのか予想してロープの位置を決めることが大切です。



倒した後は、伐木の転落を防止するためにロープで固定します。牽引ロープをそのままにして、コントロールロープを利用することが多いです。



固定したことを確認した上で、牽引ロープを解きます。そのまま固定することもあります。



安定を確認し、枝払い・皮むきを分担して行います。



枝払いは、元口(根元側)から切るように、下から順に進めていきます。



なるべく幹近くをえぐるように切り、枝の根元(枝座)を残さないようにします。



皮むきは、竹べらで縦に筋をつけ、筋に滑りこませる様に甘皮の下まで差し込みます。



ある程度深くへらが入ったら、下から上へ向けて引き上げるように一気に剥きます。



真っ白い瑞々しい肌が現れ、見とれてしまいそうです。



春から夏の間は水分の通導があるのでやりやすいのですが、成長が止まる秋から冬は剥きづらくなります。





剥いた皮や落とした枝葉は、綺麗にまとめて置いておきます。次の作業の邪魔にならないためです。



片づけをしっかりと行うことは、安全管理上の重要なポイントです。





ここから運搬するわけですが、方向転換は大変なので、切り倒すときに後のことを考えて向きを決める必要があります。



様々な要素が絡み合い、また大きな危険の伴う作業ですが、倒れる瞬間のダイナミックさは壮観です。



何よりも、安全第一。



様々なケースを体験しながら、技術を高めていきたいとともいます。



いよいよ8月も末、森林インストラクターの試験も近づいてきました。



脳に詰め込まれた知識が、至るところでつい口をついて出ていることでしょう()





そのぐらいになれば、大丈夫。



血となり肉となって、成果を発揮されることと思います。





森林・林業・野外活動・安全教育と4分野について問われるわけですが、得意・不得意もあって苦労させられます。





以外に、安全教育や野外活動が落とし穴だったりするのですが…



受験者の方にも、この二つのうちどちらかを取りこぼした方が結構いました。





折も折、赤十字の救急法救急員養成講習を受講中なので、この辺に触れてみたと思います。





赤十字救急法とは、罹病・罹災から自分自身を守り、傷病者を正しく救助し、医師などに引き継ぐまでの救命・応急手当のことです。





救命手当…心肺蘇生法(気道確保・人工呼吸・心臓マッサージ)・気道異物の除去・AEDの使用応急手当…きず・骨折・急病の手当、搬送





あくまでも現状の悪化を食い止めるのが目的で、治療ではありません。



医師へ引き継ぐまでの一次処置なのです。





救護する際には、まず自分自身の安全の確保が重要になります。



安全の確保されていない場所へ、むやみに立ち入ることをしてはなりません。



二次災害を起こさない決意と、傷病者救護への信念。



この両方を併せ持つことが求められます。





手当てをした際は、必ず医師の診断を受けるようすすめてください。





当たり前のことですが、死亡の診断は医師がその資格において行うものなので、勝手に判断をしてはなりません。





手当の手順ですが、まず始めに観察をします。「手当ては観察に始まり、観察に終わる」と言われ、 重要な位置づけをされています。



傷病者の周囲の観察により、二次災害の危険を防止します。



同時に、傷病の発生状況・原因および証拠物もよく見る必要があります。





次に傷病者の全身を観察します。



ここで、ただちに手当すべき7つの傷病について挙げます。





意識障害・気道閉塞・呼吸停止・心停止・大出血・ひどい熱傷・中毒





どれも、一目で生命の危険を感じさせますね。



あわせて、生命の徴候もおさらいしておきましょう。





意識・呼吸・脈拍・顔色・皮膚の状態(汗・顔色・乾燥)・手足の反応





傷病者への飲食物ですが、基本的には与えないことです。



意識の無いとき、脳や内臓に損傷がある恐れがあるときや吐き気のあるときは、特に与えてはなりません。



手術の必要があるときもまた、同様です。





意識があり、傷病者が求める場合も口を湿す程度にし、嘔吐による二次事故を起こさないようにします。



ただし、下痢などによって物理的に水分を排出しているときや、ヘビ・ハチ等の毒を受けたり熱傷による水脹れで体の一部に水分が集まる状態では、水を与えます。







気をつけなければならないのが、ショック症状です。



血圧低下により、循環が滞ることで起こる様々な全身の症状をショックと呼びます。



ショックを起こすと、兆候が現れます。



覚えやすく、「ぐあいよそう」と語呂にしてしまうこともあります。結びつけて覚えましょう。





ぐったりしている・虚脱感



あせ(皮膚の状態)→皮膚が冷たく湿った感じ



いきぐるしい(呼吸)→呼吸が速く浅い



よわい脈拍→成人で1分間に60~80回程度が正常。



顔面蒼白(そう)





ショックには原因があります。



まずは適切で迅速な手当てによって原因を除去します。



その後、適切な体位と保温により、ショックの予防に努めましょう。





最近は、感染症による救護者への 危険を防ぐ為に、Qマスクや手袋(ビニール袋での代用可)の使用が奨励されています。





万が一救護をするようになったときは、記録も忘れずに取っておきましょう。



救急隊・医師への引継ぎに役立つだけでなく、二次処置(治療)の参考になることもあります。





救護する立場では、以上のことが心得として挙げられます。



常日頃から定期的なふりかえりや、場合によってはマニュアル化して手元に持つことも必要でしょう。





防災の日も近く、あちこちで講習が開かれることと思います。



ぜひ一度、足を運んでみてはどうでしょうか。







応援よろしくお願いします!! 

先日、高尾で親子観察会が行われました。



舞台は日影沢、森に水辺に夏の生き物を探しました。





今回はオブザーバー、スタッフとしての参加です。



下見はしていたものの、いまいち当日の段取りが掴みきれていなかったので、あたふたするシーンもありましたが無事終えることができました。





ハプニングは付き物で、参加者の当日キャンセルもよくあることです。



私がサブで割り当てられた班が消滅するという、まさかの憂き目に会いました。





仕方が無いので、他の班の様子をそ~っと覗くことになりました。





開会式を終え、各班が観察に出かけるのを見送ります。



少し控えめに、班長さんのインタープリテーションを勉強させていただきました。





恥ずかしながら知らなかったことや理由の説明など、とてもハイレベルな内容が盛り沢山。





蛙にしても、足はどの足から生えてくるのでしょうか?



はい、後ろですね。両方一度に生えてきます。





前足はどうでしょう。



これは左からです。ナゼ?





できるのは左右一緒なのですが、左にはエラがあるため穴があります。



この穴から出るので、皮を破って出てくる右よりも出やすいのです。





もちろん、エラが塞がるので、それまでに肺呼吸へ移行する必要があります。



後ろ足から生えるのも、陸上へと上がる準備だとすれば納得します。





生き物とのふれ合いも貴重な体験です。



思わず手をすくめるヤスデを手に乗せ、子供たちもおおはしゃぎ。



ムカデは有毒の牙をもちますが、ヤスデにはありませんのでご安心を。





得体の知れないザトウムシも、ここでは人気者です。



クモの大枠には入りますが、ダニの近縁です。





クモといえば嫌われ者のイメージですが、実は大切な存在です。



蚊などの病原体を媒介する害虫を捕食してくれます。



実際、疫病の起こる場所はクモが少ないとか。



みんなそれぞれの役割の中で暮らしているんですね。





イラクサの仲間アカソには、細かい毛が生えています。



この葉っぱが、かわいいワッペンに早代わり。



イノコヅチ・ダイコンソウと同じで服にくっ付きます。



ルーペで観察し、理解を深めます。





セミの抜け殻が漢方薬だったのは初耳でした。



効用は…調べてみましょう。





見落としがちな冬虫夏草にも出会えました。



ガの幼虫に寄生するキノコです。



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マツカゼソウの匂いは好みが分かれました。





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きっと、虫食べられないように匂いを持つのでしょう。



ということは、あまり好きでない人は、虫に近いのかも。



コロッと好みの反応を変える子供たちが微笑ましい一こまでした。





参加者の興味を自在に引き出す手腕。



疑問に対する的確かつ平易な説明。





お子さんを相手にしながら、大人の参加者をも魅了します。







水生生物も前日の降水が影響しながら、様々な種を観察できました。





やはり、カニが人気です。



エビ・カニの違いと体の構造。



タラバガニはカニじゃないけど一番高い!など、思わずスタッフも釘付けになる話が続きます。





ちなみに、タラバはヤドカリの仲間です...おいしければ、よし。





まとめは、生物多様性と生態系の重要性。



みんなつながって生きています。







無事に終わった観察会。



主幹事の皆さん、インタープリターをして下さった諸先輩の方々、ありがとうございました。





次回秋の親子観察会は、11/20()です。



私も再び幹事団に入り、企画・運営に参加します。





夏の経験を活かし、素晴らしいものにできるよう努力しますので、たくさんの方のご応募・ご参加をお待ちしています。







応援よろしくお願いします!!