まったく余計なところで泥沼にハマる。【Ibanez RR550】(その10) | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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『その9』から つづく。)


Ibanez 『RR550』のリペアのつづき。
ちょっだけ「ビス類」の話から離れます。

ポットの固着の修理の流れで思い出した「ポジションマークの浮き」を修正します。
2弦/4フレット を押さえると浮いたマークが弦に触れて演奏に支障を来すので、私の内部的には一応 “ 重欠点 “ 扱いという建前。
ただ、別にベンディング(チョーキング)とかしなければ なんとなく弾けてしまうのでまあいいか・・・と思わなくもない。

 

 

・・・いや、違うな。
約 15年前にこの機体を購入した時、「ポジションマークの浮き」を直してから弾こうと思ってそのまま放置した結果が「ポットの固着」に繋がったはずなので、これがそもそも諸悪の根源でございました。

 

そんな感じなので、このきっかけがなかったら一生ほったらかしのままで終わった可能性もあります。

 

 


別連載記事に綴っておりますが、

 ~ 『Epiphone CASINO』の外れてしまったポジションマークを何で接着しようか悩んでいる間に肝心の外れたポジションマークを紛失してしまった。

という過去のアホな失態を踏まえて。
安直感は拭えないものの、ここは『瞬間接着剤』に頼ることにいたします。


この『RR550』、ほぼ全てのポジションマークの 1弦側が浮いております。


まず、特に浮きがヒドい 5フレットを外してみます。
浮いたポジションマークの端面に小さいマイナスドライバーのエッジを効かせてグリっと持ち上げる。
残っている側の接着力が意外に強く、マークが欠けないように剥がすのがけっこう大変。


次に浮きがヒドいところ、9フレット。
同じくマイナスドライバーで持ち上げて剥がします。

これがギリギリ。

他のフレットについては確かに浮いてはいるのですが、浮き具合がビミョ~過ぎて剥がす “ きっかけ “ が足りない。
細いニードルで突き上げようとしてみましたが、マークの縁が欠けてしまうので途中で断念しました。


剥がしたマークはそのまま瞬間接着剤で再接着。

万が一また剥がれたら瞬間接着剤でその都度着け直せばよいか・・・という軽〜いノリで。


作業完了。


今回剥がせなかったところは、もし今後充分に浮き上がって来たら剥がして再接着することにしておきます。

 



以前 当連載『その1』

 〜 指板の R のテンションに負けて 1弦側がほとんどの枚数で浮いてます。

と書いてましたが、実際にマークを剥がしてみて勘違いと判明。


マークは指板の R に沿わせて貼っているわけではなく・・・。
指板のキャビティの底はあくまでフラットです。
ネットのどこかで見掛けましたが、マークを埋め込んだ後に指板の R に合わせてマークの表面を削り込んでいるとのことでした。

ナルホド。

・・・ってことは、この “ 浮き “ は R のテンションに負けたわけではなく、マークの素材自体が反ってしまったってことなのね。

で、これ ↓ が外した現物。

どちらも、画面 左側が指板に埋まっている面/右が表に出ている面。
(下が 6弦側/上が 1弦側。)
フツーに考えて元の素材自体はフラットだったはずなので、経年劣化で反った結果浮き上がってしまったとが確認出来ました。

そう考えると、板形状のポジションマークって仕上げに手間が掛かってるんですね〜。
確かに、基本的には高級(っぽい)機種とかカスタム系に使われてるケースが多い気もしますし。


あと、これも過去連載のどこかで書きましたが・・・。
こうした四角とか平行四辺形のポジションマークってキャビティにピッタリ嵌まっていてスゴい加工精度だな〜と思っていたら違いました。
よく見ると、キャビティはマークより一回り大きく加工されていて、その隙間をパテ的なモノで埋めてます。
ただ、指板がローズなどの黒色系の機種はよいとして、時折見かけるメープルの ジャズベ や ブレベ のスクエア・ポジションマークの場合とか、そこのころどうなんでしょう。白っぽいパテで埋めてるとか・・・ですよね、きっと。

今度間近で見る機会があったら観察してみます。




『その11』に つづく。(予定))



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