まったく余計なところで泥沼にハマる。【Ibanez RR550】(その1) | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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未完のギター改造連載企画を抱えているにも関わらず、また要らぬところに足を突っ込んでしまいました。


ひょんなことから「V字型のギターを弾く必要」に迫られ、引っ張り出して来たのが 1983年製『Ibanez RR550』。



‘83年当時はまだ「アイバニーズ」ではなく「イバニーズ」でした。
(未だに「アイバニーズ」って言うのがちょっと照れ臭くて(?)抵抗感ありますけど。)



因みに『RR』は『Rocket Roll』でございます。


当個体は 15年くらい前にネットオークションにて落札。
比較的オリジナルの状態を保っていなくもないのですが、けっこう使い込まれた痕跡もあり。

金具類は “ その後 “ の経年劣化も含めてサビなど目立ちますが、木部は特に大きなキズも無く けっこうよい状態だと思います。
骨董的価値は無いと思うので、実用品としてのコンディションであれば外観などにもそんなにこだわってはおりません。

出品者が見たら「あっ、オレのだ!」と分かるくらいの特徴はあるので、取り引きの記録から私個人が特定されてしまうかも。(まあいいけど。)



これまでにも何度か書いてますが、ギターはそれなりの本数を所有しているものの、決して『コレクター』ではなく。
それぞれ 一本一本 ちゃんと “ 必然性 “ を以て購入している・・・ことになっております。
ってゆーか、少なくとも購入する時点ではそう自分に言い聞かせてます。


とはいえ、日常に「V字型のギターを弾く必要」のある状況なんてのは そうそう転がってはおりません。
あくまで私の内部的な事情に依り、このところ久々に『V字熱』が高まっているというだけのお話。

ホントはどちらかというと「2ハム/固定式ブリッジ」という実利的な切り口の方を優先すべき場面だったのですが、この先の私の人生の中で『V字型』を求める機運が高まる機会はもう二度と訪れないかも知れないと思ったので、こっちを引っ張り出してみたという次第。



なのですが・・・。


あぁ、そうだった。

この『RR550』、購入したまま約 15年間 全くと言ってよいほど弾いてません。
通常はギターを購入したら 新品/中古 に関わらずすぐに弦を張り替えて、素人ながら自分なりのセッティングを施した上で とりあえず飽きるまでは集中的に弾く・・・という流れ。
(飽きちゃダメじゃん。)


ところが、この『RR550』についてはすぐには弾けない事情がございました。

角型のポジションマークの接着が剥がれて浮き上がってしまっていて、まともに弾けない。
指板の R のテンションに負けて 1弦側がほとんどの枚数で浮いてます。

特に上の画像の 5フレットのポジションマーク、しっかり素材の厚み分飛び出していて、2弦/4フレットを押さえて弾くと弦に干渉してしまいます。

オークション出品者の情報では一切触れられていなかったので「あぁ、やられた~。」とは思ったものの、全体的なコンディションはそんなに悪くはないし、「 “ これ(この機種/この個体) “ が欲しい!」という思いも強かったので特にクレームは付けず。

 「ちょちょいと直して使えばいいや。」

くらいの感覚でした。


ただ。
これは先般書いた『Epiphone CASINO ’65年 リイシュー』の時と同様。
長い目で見てちゃんと治した方がよかろうと思った時、ポジションマークを「何で再接着しよう?」というのはけっこう重要な問題。
真っ先に思い付くのは やはり『瞬間接着剤』なのですが、ギター製作の現場でそんな安直な選択がなされているとも思い難い。(← 私の主観です。)
結局、そんなところで二の足を踏んでる内に約 15年・・・。

よくあるパターンです。


そんな事情で「ちゃんと直してから弾こう。」と思い続けていたので、入手した時から一度も弦を替えてません。
私はエレキには『ダダリオ』使いませんので、そこは間違い無さそうです。

あと、感触的に「.09 ~」のセットだと思うので、尚更私の選択ではない・・・はず。


弦はもうサビサビの状態で、1弦を 1音チョーキング(ベンディング)しようとしたら 案の定ナット側で切れました。
(当記事に掲載の画像、1弦が切れているのはそんな事情からです。)


全体をざっと雑巾掛けしてみましたが、細部に残るホコリや汚れが気になるのでちょっと手間を掛けて分解掃除くらいした方がよいな~と。
だったら、ついでに塗装面はコンパウンド掛けまでしてしまおう。
この際 10年くらい前に買ってチューブの中でカピカピの状態になってる タミヤ のコンパウンドも、一掃して新品一式買い直すことにする。
あと、錆びたビス類は汎用パーツで簡単に入手出来るレベルのものなら交換してしまってもよいかも。


・・・と、妄想していたら、ある致命的な不具合を発見!


 ~ ポットが回らない!!


当機のコントロール類仕様は、

 ・2ハム
 ・2V/1T
 ・3Pスイッチ(F/F+R/R)

なのですが、ポットが 3つとも ” 全く “ 回らない。

回りが “ 固い “ とかいうお話ではなく、ガッチリ固着していて私の成せる最大限の腕力を以ってしてもビクともいたしません。

やってるうちにポット固定用のナットの方が緩んで来て、ポット自体が回り始めてしまった。
配線をねじ切らない様にナットを締め直して再挑戦してみましたが、あまり無茶すると今度は ノブのセレーションがぶっ飛んでしまうか/もしくはシャフトが根本のスリ割りのところからポッキリ逝ってしまうか どちらかだろうと断念。


ダメ元ながら、ポットのシャフトと摺動するケースの境目に CRC 5-56 を慎重に垂らしてみましたが、2日間置いても全く緩む気配は無し。

そもそもポットの内部構造を理解してないので、どこがどう固着してしまっているのか分かっておりません。
シャフトの根本とかの浅いレベルではなく、もっと深層の根源的なところから一体化してしまっている感覚です。



う~~む。


ポットの交換・・・。

正直 面倒臭い。



「オリジナル」の温存には特にこだわっていないので、リプレイスメントのパーツを購入して/ハンダ付けし直すだけではあるのですが・・・。

やっぱ 面倒臭い。


これまで、木工では数々の取り返しのつかないアレやコレやをやらかしております。
ただ、割と瞬発力頼みの木工に比べれば、電装系は慎重さでカバー出来るところも少なくない・・・はず。
スキルやセンスは無くとも。

いや、ハンダ付けは “ 瞬発力 “ 要るな〜。


まあ いざとなれば、最終的にはプロフェッショナルにお願いして金で解決・・・・・




えーと。


やれるところまでやってみます。
 

 


・・・と、そんな突発的な思い付きではありますが。


せっかく普段開けないパネル類を開けたり/金具類を外したりという作業が伴いますので、とりあえず「不定期/回数未定」の連載記事としてその顛末を綴ってみたいと思います。
ド素人目線での発見などもあるかも知れませんので。

そしてもし気が向いたら、その他のギターにも手を付けてしまう・・・かも。

 

一応 新たに「テーマ」を設けて、
【連】余計な泥沼(ギターリペア)
にまとめます。

 

 

 


ということで、次回に つづく。(予定)




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