“ なんちゃって “ にもほどがある『CASINO』JLモデル ★Reprise★ 『その13』 | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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『その12』から つづく。)


間隔が空き過ぎました。
久々に ↓ こちらも進めます。


◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1-2:塗装をマット仕上げに。


連載的には『その12』からの続きではありますが、ここ 3回ほど『課題2』の方の『なんちゃって JLカジノ 1』の『’65年リイシュー』オリジナルへの復元を優先してしまったので、作業内容的には『その9』からの続きになります。


残るは、トップをマット仕上げにすれば ほぼ完成に近いのですが・・・。
そのための下準備です。


遥か昔、当連載『その2』で『CASINO Coupe』のピックガードを外した際。
『CASINO JLモデル』再現の重要ポイントのひとつ、「ピックガードを外した後に残るゴムブッシュ」についてくどくどと綴りながら作業をいたしました。
その結果が ↓ これ。



通常の『CASINO』と『Coupe』の差を考慮しつつ、私なりの “ なちゃって “ 基準の仕上がり。
その記事の中でも触れておりますが、後の塗装面のツヤ消し作業を見越して その時点では “ 仮 “ の仕様に留めておりました。


今回は、本来想定していたパーマネントな仕上げに着手。
具体的には・・・。


まず、

 ~ 前回は塗装したラベル用紙で隠していたビス穴を、本格的に塞ぐ。

そして、

 ~ 両面テープで仮止めだった「残されたゴムブッシュ」をビス止めにする。


ビス穴を塞ぐ件については、穴を埋めて上から塗装するというのが常套手段かと思います。
実はその作業、『課題2』の方でやってました。
(前回記事『その12』参照。)

 

そちらではプラ棒で塞いだ上から塗装をして完了。



ちょっと雑ですが、ピックガードの下に隠れるので特に問題無し。


ところが、今回はちょっと事情が違います。
修復部が丸見えになるのに加えて、実はこの『Coupe』、改めてクリアーの塗膜が厚い!

優に 1mm はあります。
仮仕様の塗装したラベル用紙は色の合わせ具合が甘いのもあるのですが、それ以上にこのぶ厚い透明の塗膜の上に乗ってるのが如実に見て取れますので、全然馴染んでる感じがしません。
従って、穴を塞いで上から塗装するだけではこちらと同様、周辺のクリアー面とは馴染まないはず。

で。
作戦として二段階の処理をば。

まず、ちょうどよいサイズの『プラ棒・2mm丸棒』を突っ込んで穴を塞ぐ。

この時、プラ棒はクリアー塗膜の厚さ分だけ沈めておきます。(要するにクリアー塗膜の下の木の表面と同じ高さに合わせる。)
そこに木の色に似せた(つもりの)塗装。



更に、その上に『透明エポキシ樹脂』を流して固めます。

2液性で、「主剤」と「硬化剤」を重量比 2:1 で混ぜると硬化します。
とりあえず山盛りにしておいて、硬化後に削って仕上げます。

なんだか この時点であまり成功している気がしない・・・。


今回使用したエポキシ樹脂、カッチカチに固まるタイプのモノではありませんが「黄変しにくい」と謳われているのと、しっかり硬化させれば まあまあ大丈夫かなぁ・・・といった感じでチョイス。

実際に盛るのは ほんの微量なので、パレット上でポキシ接着剤みたいな感覚で混ぜて使っております。
説明書によると「完全硬化に 24時間」が目安とのこと。
こうしたケミカル系素材って夏場だと割とテキトーな混合比でも意外にしっかり硬化してくれますが、本来はきっちり正確に計量しないと硬化不良を起こす可能性があります。
この寒~い冬の時期な上、ごく少量の使用だと化学反応的にけっこう怪しかったりします。
万が一硬化に失敗すると面倒なことになるのでちょっとヒヤヒヤしながら見守っておりましたが、丸3日間くらいで概ね安定した模様。(但し、固さはツメで押すと跡が残るくらいの状態までです。)


面を合わせて削り出し。


最終的にはツヤ消しのためにサンディングしますが、仕上がり具合の確認のためにあえて一旦ツヤ出しを。

タミヤ の『コンパウンド(細目)』で磨いた結果が ↓ こちら。

エポキシ樹脂の盛りが若干足りなかった模様で、ちょっと凹んでます。
(手前側の小さい凹点は、下記のビス用のポンチ跡です。)



現在の仕上がり具合。

手間を掛けた割にはリング状の痕跡が目立ってしまっております。
でも、1m 離れればもう分からない。

これもまた私の “ なんちゃって “ 基準に照らして「及第点」とさせていただきます。

最終のサンディングでもうちょっとごまかせると思いますし・・・。




一方の、ゴムプッシュの再取り付け。

実際のところ、前回の両面テープの仮止めは " 仮 " にも満たず、すぐにポロッと落ちてしまっておりました。素材がパッチコードの被覆なので、そもそも接着には向かない素材だと思います。


一応 “ 可逆性 “ を考慮するとあまり木部に手を入れたくはないのですが、今回はもうオリジナルに戻すことは想定しておりませんのでしっかりとビス止めしてしまいます。
“ ホンモノ “ よりも一回り小さいブッシュの径と頭のサイズ(の比率)が見合った M2ビス(ナベ)を使用。

木ネジが無かったので、M2 をそのままタッピングみたいにねじ込んでしまいます。
このところ別件連載記事でギターのビスの泥沼にハマっておりますが、その経験からしても一般的にホームセンターなどで入手出来る木ネジは概ね「ユニクロメッキ」の白っぽいシルバーのヤツになってしまいます。「ニッケル」などのツヤありシルバーは恐らく “ ギター用 “ で探すか/ネジ専門店で購入するしかなさそうです。
必要なのは 1本だけだし さすがにちょっと効率悪過ぎなので、手元にあるニッケルの M2 使用ということにします。


実際のビス止め作業は、トップのツヤを落としてからです。
トップにはその他いろいろなモノも乗っかっているので、それらを避けながらの作業になります。




あ、余談ですが・・・。

「センターブロックが無い」のを初めて肉眼で確認いたしました。

 

 



『その14』に つづく。)



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