“ なんちゃって “ にもほどがある『CASINO』JLモデル ★Reprise★ 『その14』 | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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『その13』から つづく。)


途中から別件に寄り道して停まっておりました。
『Epiphon CASINO Coupe』をベースとした『JLモデル』への改造。
『Coupe』を使ってる時点で “ なんちゃって “ 確定・・・なのでございます。


当連載の目的のひとつ、『課題2』の

 ~ 『なんちゃって JLカジノ 1』オリジナル復元

の方は一足先に完了しております。(『その12』参照。)



本題の『課題1』の方のメニューを再確認。

◆ 課題1 (『なんちゃって JLカジノ 2』新規製作)
 ● 1-1:ピックガードを外す。《済》
 ● 1-2:塗装をマット仕上げに。《仕掛り》
 ● 1-3:ペグをグローバータイプ(ゴールド)に換装。《済》
 ● 1-4:コントロール類を移殖。
 ● 1-5:GK-3ピックアップを移殖。


作業量的にはあとはトップをマット仕上げにすれば概ね終了・・・というのは自分自身でも全く信用しておりませんけど。
どうせまた余計なところで泥沼にハマったりするに違いないので。


現在のトップの状態。
前回『その13』では、ピックガード用の元のビス穴を埋めてクリアー塗装の塗膜の厚さ分を透明レジンで作るところまででした。


現在、トップは相変わらずテッカテカのグロス状態のまま。
2段階でこのツヤを消します。

まずは目の細かいスポンジ状のヤスリ『3M スポンジ研磨剤 極極細目 (#800~#1000)』(左)を掛けて、その上にちょっと荒い『3M みがきパッド #400相当(細目)』(右)を掛けます。
フツーに考えたら工程が逆ですが、今回目指しているのは “ 木肌っぽい “ 仕上がりですので。

“ ホンモノ “ のジョン・レノン使用機は、ジョン本人が「自分で塗装を剥がした」と言われる無塗装状態となっております。
私が目指すのはあくまで “ なんちゃって “ なので、あくまでクリアー塗装を残したまま一旦キレイにツヤを消してサテンフィニッシュ状態にしたところに、あえて木目に沿ったヘアライン状の “ 傷 “ を付ける作業となります。

が。
過去記事の繰り返しにもなりますが、私が 20数年前に実物を肉眼で確認した際に

 ~ 木肌剥き出しではなく、何らかニスのようなモノが塗られている(様に見える)。

と思っていたのが、後に雑誌記事で裏付けられたという事実。
いずれにしてもテッカテカではなくて けっこう荒い仕上がりのイメージでしたので、そんな雰囲気が出せればということで。


トップは電装系などの障害物が多いので、逐一これらを外しながらの作業となります。



ポットとスイッチは ↓ こんな感じでマスキングテープの「こより」で落下防止策を。

本体の落下というよりも、トップの板との間に菊座金が入っているはずなのでこれをボディ内に落とさないための予防措置です。
未だにこうした箱モノのギターの電装系の取り付け方法がよく分かってませんが、恐らく『ボトルシップ職人』もしくは『Mr. マリック』のお仕事ではなかろうかと、割と本気で信じております。


それはさておき。

まずは『3M スポンジ研磨剤 極極細目 (#800~#1000)』の方の Before/After 画像。


本体から外せないブリッジのアンカー周辺は ↓ こんな感じで鋭角カットで攻めます。


ちょっと余談ですが。
ブリッジのポスト、この『Coupe』は本体埋め込みのアンカー(円盤付き)/全ネジシャフト/サムナット(← と呼ばれる丸いナット)、それぞれがセパレートという構成。

( ↑ 画像はサムナットに全ネジシャフトを通した状態ですが、これらはバラせます。)

一方、『 ’65年 リイシュー』の方。
面倒なのでバラしませんけど・・・。

ポストのネジ切りシャフトのみが本体に埋まった状態で固定されてます。
そしてサムナット 1枚でブリッジの高さを調整・・・という構成になってます。


この連載のインターバルの間にたまたま楽器店で見付けた『Guitar magagine 2020年8月号』。

各年代の『CASINO』の細かい仕様比較などの記事が載ってますが、それに依るとどうやらヴィンテージモノのサムナットは片側 2枚使いが基本らしい。
ただ、掲載のケースすべて下側のサムナットがボディにピッタリ着いてる状態ってことは、もしかしたらこれはネジ切りシャフトと一体式で本体に固定されてるタイプってこと?
というのは、もしダブルナット式にガッチリ固定するための “ 2枚使い “ だとしたら、上/下のサムナット同士が密着していないと意味がないので。

う~む。よく分からん。果たして標準的な仕様はどれなんでしょう?
ってゆーか、この文章だけでは何のことやらサッパリ・・・かとも思いますけど。


上記の『Coupe』のアンカーの円盤はサムナットより径が小さいので、ビンテージモノとは見た目の印象が異なります。(そこはスルーします。)
逆に(?)『 ’65年 リイシュー』の方はダミーでもう 1枚サムナットを入れれば より “ らしい “ 仕上がりになるってことか・・・。
(ちょっと泥沼の気配が・・・。)



トップ全面、一旦「サテンフィニッシュ」状態まで。

けっこうスベスベ・サラサラで気持ちいいので、それが目的ならこの仕上げもアリかと思います。

しか〜し。
今回目指すところは・・・。

ヘアラインを追加して “ 木肌っぽい “ 仕上がりに。

これで

 ● 1-2:塗装をマット仕上げに。

の項目は完了。



残るは、やっぱり泥沼感漂うこちら。

 ● 1-4:コントロール類を移殖。

まずは・・・。
ジョン機の特徴のひとつに、P.U.セレクタースイッチの黒いプレートがあります。
雑誌の写真や楽器店店頭の現物でも、このプレートが着いた機体は ジョン機 以外に一本も見たことありません。
ジョン機 には新品の時から装着されていた模様で、以前雑誌記事で読んだのは

 〜 木部の加工の粗を隠すため、稀に使用されることがある。

みたいなお話だったと思います。
ただ俄には信じ難いのは、こんなモノで隠さないといけない “ 粗 “ って、最早 “ 不良品 “ レベルだと思うのですが・・・。
ホントのところはどうなんでしょう。まだまだナゾは多い。


それもさておき。

『なんちゃって JLカジノ 1』の方から外したプレートを移植します。

実は、レスポール用のプレートを小さく切って裏返して使っております。

加工精度がよろしくないので円周が かなり怪しい仕上がり。

 


しかも、改めて “ ホンモノ “ と比較するとちょっと大きいけど気にしない。

ついでに『ポインター』(ノブの位置を示すツメの着いたプレート)の向きを “ ホンモノ “ に合わせます。

常々思うのですが、目盛りが刻まれたノブって この『ポインター』とセットで運用しないとあまり意味ない気がします。
ポインター自体かなりレトロなイメージがあるのですが、ギブソン系の機種でも「あったり/なかったり」の基準がよく分かりません。
私はむしろ ストラト とかにも付けたいくらいなんですけど・・・。

(とか言いながら、ほぼ「フルオープン」なのでどっちでもよかったりします。)





結局まだまだ色々残しておりますので、一旦ここで切ります。




『その15』に つづく。)




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