「高慢と偏見」の高所得者ダーシーは、誠実な人間だった。ヒット作の続編、監督はシャロン・マグワイアからビーバン・ドロキンに変わっていた。それでもオープニングの、ブリジットが実家に帰省してパーティーに参加し、そこで再開したダーシーのセーターがダサいところまでを被らせて、スケールアップしたブリジットの太り具合を際立たせた。レニー・ゼルウィガーはロバート・デ・ニーロ同様、早死にしそうだ。
前作でブリジットとダーシーの恋の顛末を描き、そこから膨らませることは難しかっただろう。腹を括っての二番煎じで潔い。二人の関係は長く続かず、ブリジットは前の恋人クリーヴァーと距離を縮める。紆余曲折を経て、ダーシーとクリーヴァーは再び格好悪いとっくみ合いを演じた。
ブリジットに妊娠疑惑が持ち上がった時、彼女は息子が生まれたら伝統のイートン校に入れようとするダーシーを「ファシズムの通う学校」と非難した。ダーシーは「革新的な学校でイエロー・サブマリンを歌うのか」とやり返した。風刺は健在で階級社会を垣間見る。
ブンレツさんセレクトの2本はイギリスコメディ、コリン・ファースとヒュー・グラント共演のものだった。ブリジットがマジックマッシュルームでハイになるシーンに挿入されたのはPrimal Screamの「Loaded」。それが含まれるアルバムでその2track後には「I'm Comin' Down」。それにサンプリングされたセリフは2日前に鑑賞したヴィム・ヴェンダースの監督作。
ヴィム・ヴェンダースといえばロードムービー、ロードムービーといえばヴィム・ヴェンダース。その定義も分からないまま自らの趣向のジャンルに挙げて、場所の移動や時間の経過と平行して心境が変化するキャラクターに感情移入する。パトリオットとコミュニストという温度差がかけ離れた旅路はおそらく道なき道、開拓精神にのっとっていた。
9.11アメリカ同時多発テロ事件から2年経ったロサンジェルス、ポールはとり憑かれたように街の治安を案じ、友人のジミーを従え二人でその維持を努めていた。ベトナム戦争の後遺症に悩まされ、さながらドン・キホーテの妄言癖を繰り返し、国粋主義を振りかざす。ポールの姪・ラナは時を同じくして10年ぶりにアメリカに帰国した。死んだ母から手紙を託され、それをポールに渡すため、伝道所に身を置いて彼を探す。彼女の博愛もまた危うい。二人の目に映るアメリカは全く異なっている。
ドイツに生まれたヴェンダースが9.11を撮る。ラナがあの事件をイスラエルで聞き「人々は歓声を上げた」というセリフも、ポールの異常な言動も客観的に捉えていると思えた。
ジミーを演じたリチャード・エドソンが「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のエディだと知り、あれから20年もすればそれは老けるだろうと年月を感じる。Sonic Youthの元ドラマーはこれほど頭が悪そうな顔をしていたかと、もちろんそれは役柄のせいでもあるのだが。
セブンイレブンに限って2番目、他も含めると7番目に近いコンビニに立ち寄った。ある、パートのミセスの、笑顔の対応が目当てである。口元のしわで30台の後半と思われるが肌の艶が良い。学生時代はクラスでトップではないものの、5本の指には入るモテ具合といった顔立ちで、少しつり上がった目と眉がチャームポイントだ。たまに眼鏡をかけて、それも似合う。ちゃきちゃきの下町育ちっぽい歯切れが快活。
コンビニでタバコを買う時は「マルボロライトのソフトケースを二つ
」と注文する。これは長い。下手すると「マルボロライト」の段階で奥の棚からボックスケースを一つ取り「のソフトケース」でそのボックスを棚に戻してソフトを一つ取り「を二つ」でさらにもう一つを取るという、3度の手間をかけてしまう。やんちゃな男のア ルバイトだと舌打ちせんばかり、眉を寄せることもある。しかし彼女は何度も振り返っては肩をすくめて、タバコを持ち替えては目を細めながら白い歯を見せてタバコを僕に渡す。最近は覚えてくれたようで、言うが早いか取るが早いか。遠いコンビニといっても帰り道は自転車で5分、ペダルを踏む足もみなぎって自動車をも追い越す。彼女がいなければ最寄のコンビニまで戻り、その場合は10分を要する。
うねりnight@吉祥寺bar drop
Wiggle/Pejuta
the Orb/Little Fluffy Clouds
the Go! Team/Lady Flash
レイハラカミ/Again
Royksopp/Eple
Massive Attack/Inertia Creeps
Asian Dub Foundation/Naxalite
!!!/Me And Giuliani Down by the School
ゆらゆら帝国/いたずら小僧
the La's/I Can Sleep
Jane's Addiction/Jane Says
Little Tempo/Musical Brain Food
はせはじむ/4 Minutes of Gimmick in San Juan
曽我部恵一/君に胸キュン
Westbam/Sunday Morning
以上セットリスト現象。振り向いた瞬間につまみが袖に引っかかって音が急激に小さくなったり、焦ってボタンを2度押しして音を止めたり、半テンポ遅れて繋いだり、成長はどうだろう、進歩の幅は狭かった。リードオフマンということで23時からの1時間はオーディエンスが少なく、気楽にやれた。フロアはまだ冷えていて寂しい気持ちがないことはないが、早々に役目を終えれば後は飲んで踊るだけ。メリットもある。大体においてまだ他人に披露できるほどの腕前ではない。それでも「良かったです」と見ず知らずの人に声をかけられてビールが進む。しばらくは前座としてそのポジションを極めたい。
中学から高校にかけて漫画を読みあさって、土曜日は学校近くの寂れた書店にて「ジャンプ・ヤンマガ・スピリッツ」とだけ店主に言い、月曜発売の3誌をまとめ買いしていた。その中でビッグコミックスピリッツに連載されていた松本大洋の作品が好きだった。
短編をまとめた「青い春」と卓球漫画「ピンポン」は映画化され、二人の悪童を描いた「鉄コン筋クリート」は舞台になり、今もなお松本大洋の活躍はめざましい。琴線に最も触れたのは「花男」だった。ベッドに横たわってその単行本を読みながら、つまりは週刊誌で既に読んでいて、さらに何度も読み返している段階だったにもかかわらず、不意に嗚咽してしまったことがある。自分のその行動に理解できなかった。
野球狂の父に捨てられ、母と二人で暮らしていた少年は無頼で頭脳明晰だった。その母に父の元へ行けと言われ、嫌々ながら少年は父と生活することになる。独特の世界観という使い古されてさらに抽象的な表現方法で評されるが、所詮僕もその程度の言葉しか思いつかない。家族の再生を描く本作を久しぶりに読もうと思ったら、見つからない。どこに行ったのだ。
- 松本 大洋
- 花男 1 (1)
静岡県伊豆の国市の女子高生が母親殺人未遂、それをブログに綴る
偏差値の高い学校で科学部に属し、既に小動物の毒殺を経験していた。入院してからも母にタリウムを盛り、衰弱していく様子を刻々と記していたらしいそのブログ。見たかった。小説や映画に見立てたら、その完成度は高い。彼女のブログのアクセス数や更新頻度は分からないが、徐々にエスカレートすると思われる内容は、心情として理解できなくもない。どうだろうか。
老いと痴呆を身近で見てきて
、衰えていく様はドラマティックですらあると感じた。成長曲線が最終的に右肩下がりであることは、生ける者としての宿命であり、それは急降下の可能性もある。そして何ら影響力がないことを前提に
、そのドラマは秀逸であると断言できる。
「対岸の火事」の対岸はどこまで指すのか。曖昧ではあるが、親戚や知人でないもの全てならば、感想は「興味深い」である。何しろ正気の沙汰でなく、常軌を逸している。この時の「正気」「常軌」も実は曖昧なのだが。
- The Velvet Underground
- The Velvet Underground & Nico
荷物が届いた。
幼なじみに恋人を紹介してもらうと彼女はアメブロガーだったり
(後に結婚
)、アメブロガーに会いに詩の朗読会へ顔を出したり
、朝霧jamをアメブロガーと一緒に楽しんだり
。これまで何度かブログをきっかけに出会ってきた。
荷物の送り主は「有害ブログLv50
」のまきすけさんだった。彼女が友人から土産をもらって、それを食べきれないからばら撒くという。以前、彼女がLivestrong
を持っていると言うので、それを羨ましがると郵送してくれたことがあり、僕の住所は既に割れていた。そして今回の荷物の中身はふがし
。きれいにラッピングされた、一口サイズにちぎられて5つ、元は全長86cmもあったらしい、ふがしが届いた。3つ食べた。
ブログを通じて知り合い、出会い、ふがしをもらう。素晴らしいことだ。
先日のブログバトンが予想外の反響で驚いている。そしてこちらこそ感謝している。「ブログを始めて良かったこと」という質問の答えとして、このことも挙げられる。しかし、無計画にリンクを貼ってしまい、憤りを感じているブロガーも、少なく見積もって3人予想できて怖い。粗相は否めない。
アメーバブログの特徴の一つは読者登録。同じアメブロガーなら読者になると更新情報が届く。自らに読者登録がつくとそれは嬉しいが、そうでない場合もある。明らかにアクセスアップを目的としたもの、相互登録を懇願するもの、それらは僕のブログを読んでいないにもかかわらず、登録している可能性が高い。「ブログを書いてむかつくこと」にはこれも入る。カルト宗教の臭いを放つ桃太郎気取りの人と、町内会が云々と言っている人が、個人的には記憶に 新しい。そういった類のブログにケンカを吹っかけては、コメントを削除されていた。丁寧に登録解除までしてもらっていた。今日もまた、そうと思われるブログがあったのだが、苦情を書き込むと謝罪を受けた。僕のブログにレスポンスをいただくケースはめずらしい。感情的になって無闇なことを言うものではないと反省した。
自分で勝手に作ったモラルを、他人に強要してはいけない。アクセス数やランキングに目の色を変えているのだから。アメーバ以外のブログにもコメントやTBをしているのだから。「ブログを始めたきっかけ」である自己顕示欲が強まって困る。
