・・・・・・・っということで、アイスランドの映画はこれで3.5本目です。
0.5本はノルウェーとの合作でしたので。
アイスランド映画に共通することは、極端に説明が少ないこと。
そんな中にあっても、この映画は極端に説明を省いています。
漁船が遭難して、6人の乗組員のうち一人だけ奇跡的に生還したという話です。
だだそれだけで、説明が終わってしまいます。
あくまでドキュメンタリー風にこだわった点が異色でしょう。
ドキュメンタリーですから起きたことを見せるだけで、説明の余地はありません。
主人公をはじめ、登場人物の描き方はそっけないです。
観客が感情移入する隙はありません。
海水温度5℃では、生きたとしてもせいぜい20分です。
あの、知床の観光船事故を思い出せば明白です。
ところが、主人公は6時間泳ぎ続けて島に帰ってきます。
そして雪が積もった岩だらけの上を2時間歩いて生還したのです。
これは明らかに「奇跡」です。
しかし、映画は奇跡だと騒がず、淡々と描きます。
一人生き残ったことでの精神的プレッシャーも、仄めかす程度です。
そして、男はまた海に出ていくところで終わります。
単に男が太っていたからとしか理由が見つかりませんが、それでは説明になっていません。
そう、奇跡が起きたのです。
じゃあ、何故彼だけ生き残ったのか?
当然、「神」の存在に思いを馳せます。
しかし、神が彼を選んだ理由がわからない。
飲んだくれて喧嘩するし、教養もなく、不細工な面構えの男で、人間的魅力なんかこれっぽっちもありません。
神の御業(みわざ)とすれば、単なる神様の「気まぐれ」としか思えません。
まさに、「神の御心は計り知れない」ですね。
★★★★☆
(蛇足)出演者がのべつまくなしにタバコを吸うのはどうしてでしょうね。
