ほたるいかの書きつけ -41ページ目

江本勝ブログでの発言と船井幸雄オープンワールド

 ちょっと個人的事情でバタバタしていたらこんなことに。
 「水からの伝言」の江本勝氏が、己のブログで「ミヤネ屋」での水伝批判へのコメントを書いている。
 こちら→日テレが「水からの伝言」の批判番組を放映しました。 (10/10)

 この中で、10/12の「船井オープンワールド」での講演の中で釈明(反論)をするようなのだが、現時点ではまだブログには出ていない。それよりも、この「船井オープンワールド」の参加者が「大盛況、1万人は軽く超えていたんじゃないかな。」(江本勝氏のブログでの発言)というあたりが、(実際はそれより少ないかもしれないけどそれにしたって)なんだかなあ、という感じである。

 ところで、これに関して2件ほど気づいたことを。

 一つは会場である。「グランドプリンスホテル新高輪」。そう、今年のはじめに日教組の教研集会を直前になって開催拒否したあのホテルだ。まあ関連を読み取るのは深読みしすぎだとは思うけど、これも「なんだかなあ」というか「さもありなん」というか、ついつい思ってしまう。
 (参考)グランドプリンスホテル新高輪による自由と民主主義の破壊
      グランドプリンスホテル新高輪の「いいわけ」

 もう一つは、講師陣である。これが凄い。
 こちら→船井幸雄オープンワールド2008
私も世に溢れるトンデモさんをすべて把握しているわけではもちろんないのだが、ざっと見るだけでも、船井・江本はもとより、古歩道ベンジャミン、安保 徹、飛鳥 昭雄(!)、副島 隆彦、ほおじろ えいいち(いつのまに平仮名にしたのか?)、とそうそうたるメンバーである。私は名前は覚えてなかったけれども、講演内容を見ると、UFOだの五次元だのマヤ暦だのついついニヤッとしてしまうキーワードが満載だ。

 ついでに、講演者の一人の内容がまたすごい。すごいので、引用。
七沢 賢治(ななさわ けんじ) ■株式会社七沢研究所 代表取締役
11日(土)講演 【プリンス会場】 10:00~11:30
意志進化論 日本神話の創造情報
人類の進化にとって不可欠なことは、意志の進化を図ること。意志の法則は言霊によっている。言霊を量子で発信して、人類の進化に寄与する。人類が五次元を自覚すると、文明閉塞や環境危機などの諸問題に画期的な活路が開かれる。その転換には、意志知識の統合のベクトルと階層の視点を持ち、ミクロの量子論からマクロの量子論へ発展させる必要がある。五次元開顕と対になっている、ヒッグス粒子発見後のマクロシフトと、その行動倫理的取り組みをどうするのか。私は、上代倭語と古事記神話に可能性を求める。倭語の哲理である言霊は、進化論のパラダイム変更のフロントとなる。
プロフィール
昭和22年甲府市生まれ。早稲田大学卒業。大正大学大学院文学研究博士課程修了(宗教学)。株式会社七沢研究所代表取締役。白川学館主宰。〈研究分野〉宗教学、言語哲学、進化学、実験祭祀学〈事業分野〉コミュニケーションプロセッサー(生体波動調整器)・クイントエッセンス(言語エネルギー発生器)を開発する。

マクロの量子論ってなんだ?超流動か?(違うだろうなあ) 五次元開顕?ヒッグス粒子発見後のマクロシフトってなんだ?その「行動倫理的取り組み」ってなんなんだ?で、なんでそこから「上代倭語と古事記神話に可能性を求め」ちゃうのか?最後の「倭語の哲理である言霊は、進化論のパラダイム変更のフロントとなる。」に至っては、日本語が書いてあるはずなのにまったく理解できない。
 プロフィールもまたすごいなあ。「実験祭祀学」って。「クイントエッセンス」って、「クインテッセンス」のことかなあ。宇宙論で流行りの「ダークエネルギー」がブレークする前の、アインシュタインの宇宙定数の拡張版のやつか。それが「言語エネルギー発生器」ってなんのこっちゃ。

 なんというか、スゴイですね。人間ってスゴイや。

「水からの伝言」が作る世界: No.4560さん作成ブックマーク

 No.4560さんが、「水からの伝言」に関するブックマークをコツコツとためてらっしゃいます。
   こちら→http://delicious.com/No.4560/%E6%B0%B4%E4%BC%9D
 前のエントリ のコメント欄で、TAKESANさんから教えていただきました。ありがとうございます。

 「水伝」がもたらした影響が見て取れます。必見です。これを眺めたら、とても放置なんかできないですよね。

 ただし。ディープな世界が拡がっているので、注意してください。(^^)

ミヤネ屋の「水伝」批判

 昼間やってたミヤネ屋で、「水伝(水からの伝言)」批判があった。
 内容はかなりちゃんとしてて、どこが間違っているかの具体的な説明だけでなく、なぜ教育現場に蔓延するかの分析まで(小牧市の教育長の言葉を借りてではあるが)されていてとても良かったと思う。

 で、内容についてはこれくらいにしておいて。
 見ながら思ったのだけど、番組出演者の皆さん、番組と関係ないところで、予備知識なしに「水伝」を見せられて、しかもそれが「いい話」として聞かされたら、どう思うんだろう?「バカバカしい」と切って捨てられる人、どれくらいいるんだろうか。
 番組中では、当然批判的な雰囲気でVTRが流されるわけで、その空気を読んで、批判コメントを出している…ってことはないのだろうか。深読みしすぎかな。

 ノーベル物理学賞と「水伝」が、どちらも「へー、すごいねえ」で両立する人って、実は結構な割合でいるんじゃないかと思うんだけど…。誰かに「だって水が考えられるわけないじゃん」と断言されて、ああ、そりゃそうかも、となる人は多いだろうけど。

 科学リテラシーの話ではなくて、念ずれば通ずというか、がんばれば実現するとか、負けないこと投げださないこと逃げ出さないこと信じ抜くことが大事とか(って古いな^^;;)、そういうものを過大視するこの10年ぐらいの世の中の風潮もあるのかな…と言う気が漠然としている。科学と言うものを事実の単なる集積とみなす風潮(これは昔からなのだろうけど)とあいまって、「それはそれ、これはこれ」で、一方でノーベル物理学賞を凄いと思いつつ、「水伝」も信じちゃう。そうやって「水伝」的なニセ科学が受け入れられる土壌が作られたのかなあ、と。おそらくスピリチュアルの蔓延も同根なんだろうと思う。
 世の中そんな都合よくできてはいないのだけど、しんどい世の中になるほど、都合のいい主張がもてはやされるのは人間である以上はしょうがないのだろうなあ、きっと。救いがほしいんだよねえ。

ノーベル物理学賞

 今年のノーベル物理学賞は、ついに南部陽一郎、益川敏英、小林誠の三氏が獲得した。大本命というか、現代物理の本流を作った人々だけに、やっとという感もあるが、とにかくめでたい。
 テレビのインタビューで益川さんがだいぶ怒ったような感じで答えていたけど、いまの科学をとりまく現状に対して、どんどん怒ってほしいと思う。ノーベル賞獲得数を数値目標として挙げるような、科学というものをまったく理解しない発想に対して。

ふんどしウェーブ(『Hado』9月号)(追記あり、もう一個追記[10/13]あり)

 『Hado』には明後日の方向にすごい記事も載る。その例を簡単に紹介する。
 「麻ふんどし」のススメ、である。有限会社 縄文エネルギー研究所 所長、中山康直氏。ふんどしの素晴らしさが語られている。
 彼がふんどし派になったのは、今から2年前。それまで使っていたパンツを全部燃やしたそうな。今では奥さんもふんどし派に。
 腰痛が完治したとか、生理痛が軽くなったとか、リンパの乱れが整ったとか、20年近く子どもに恵まれなかった夫婦が子どもを授かったとか、もう素晴らしい効能である。「パンツを履くと、20倍も免疫力が落ちるそうですから、パンツを脱ぐと、20倍元気になるということでしょう」だって。ちなみに「20倍」の「研究報告」は、新潟大学の安保徹氏によるものだそうだ。あちゃー。
 なお、彼は、単に「ふんどし」をすすめているのではなく、「麻ふんどし」をすすめている。江本的にも麻はいまイチオシのもののようだ。あちこちに出てくる。

 さて、この中山氏の経歴が凄いので、記事に書いてあるプロフィールの一部を紹介しよう。太字は引用者による。
1964年静岡生まれ。民族精神学博士、平和活動の実践者。13歳の時に臨死体験で惑星文化(プレアデス文化)の記憶を授かり、その記憶をきっかけとして、麻の研究を始める。87年より麻産業に関わり、調査・研究を行う。93年よりヘンプショップ「KAYA(かや)」を開設し、情報の収集・発信を始める。97年に静岡県より「大麻取扱者免許(栽培者)」を取得し、麻の実験栽培を開始、日本と各国の麻産業を調査。東京都より認可を受け、大麻の研究をしている丸井英弘弁護士とともに「麻エネルギー研究開発学会」を正式に発足、学会の研究機関である研究所を伊豆大島に設立し「縄文エネルギー研究所」とする。2000年(有)縄文エネルギー研究所を設立、所長に就任。(中略)2003年俳優の窪塚洋介氏と「地球維新」というTVドキュメンタリー番組を共同企画。(後略)
後半は著書がずらっと並んでいる。エハン・デラヴィとの共著もあるよ!

 『Hado』をわざわざ買うような人は、プレアデス文化の記憶を授かっちゃったってのも「すごいなあ」と信じるんだろうなあ…。おそるべし納得力。

 しりあがり寿のジョーモン先生の方がナンボかマシやないかと思うのは私だけだろうか…?

(追記10/7)はてブのコメントで、complex_catさんが「民族精神学博士」やそれを授与したミンダナオ大学について調べてくださっています。どうぞお読みください。どうもありがとうございます>complex_catさん
 「民族精神学名誉博士」なんですね。うーむ。

(追記10/13)hietaroさんのところ で、上のプロフィールの最後に書いてある窪塚洋介との「地球維新」の内容が報告されている。プレアデス文化の記憶を授かっちゃうひとは、やっぱり凄いですね。(^^;;