今日は調子がいい。
朝からスッと起きられて、
洗濯物を干す手も軽いし、
仕事のメールもスムーズに片付く。
あれ?
私まだまだ元気じゃない?
そんな日もあれば、
翌日は一転して「何もしたくない」。
起きた瞬間から体が重く、
顔を洗うのも億劫、
気持ちもどんよりしてやる気が
まったく湧かない。
昨日はあんなに調子良かったのに、
今日はどうして
こんなにダメなんだろう…
そんなふうに、日ごとに
揺れる体調や気分に
振り回されていませんか。
この
「なんで今日は調子が悪いんだろう」
という感覚、更年期世代の女性に
とてもよくあるものです。
病院に行くほどではないけれど、
日常に小さな不調が積み重なる。
しかも、
その原因がはっきり
わかりにくいからこそ
モヤモヤするんですよね。
実は体調の波には、
いくつもの要因が
絡み合っています。
例えば気圧や気温などの環境、
仕事や人間関係によるストレス、
そして睡眠の質。
これらが少しずつ影響し合って、
「今日は調子がいい」
「今日は体が重い」
という形で現れているのです。
特に45歳〜55歳にかけては
ホルモンの変化が大きく、
心と体が揺らぎやすい時期。
閉経後5年ほどかけて、
体は少しずつ変化に慣れて
落ち着いていきますが、
その途中ではどうしても
波が生じます。
でも安心してください。
症状があっても、
ちょっとした工夫で
「ラクに過ごす」ことは
できるんです。
大切なのは
「波があるのは自然なこと」
と受け入れながら、
体と心に負担をかけすぎない
工夫を積み重ねることです。
では、
具体的にどんな工夫が
できるのでしょうか。
調子が良い日には、
無理して家事や仕事を
詰め込みすぎるのではなく、
自分を満たす時間を
ほんの少しでも作ってみましょう。
例えば、
好きな音楽を流しながら
お気に入りのハーブティーを
ゆっくり飲む。
たった5分でも
「自分のための時間」を
とることで、心が緩んで
「今日っていい日だな」と
感じやすくなります。
反対に、
体調が優れない日はどうでしょう。
無理にいつも通りを
こなそうとせず、
「省エネモード」に
切り替えることがポイントです。
例えば、
料理ならあらかじめ
作り置きをしておいた
おかずを活用する、
手間のかからない
シンプル料理で済ませる、
家族に「今日はお願い」と
協力してもらう。
こうした小さな工夫だけでも、
自分へのプレッシャーが減り、
気持ちがぐっとラクになるのです。
最初は「体調の波が激しくて、
家族にも申し訳ない」と
落ち込んでいた方がいました。
その方は、
まず「体調がいい日に
好きな音楽を聴きながらお茶を飲む」
ことを習慣にしました。
すると、
「あ、私の調子が良いときって、
こういうことをしているから
さらに整うんだ」と
気づけるようになったんです。
さらに、
しんどい日には家族に
「今日は作り置きがあるから
これでお願いね」と
一言伝えるようになりました。
その結果、
無理に頑張ることが減り、
家族も自然に協力してくれるように
なったそうです。
「前よりも気持ちに余裕ができて、
波があっても大丈夫と
思えるようになりました」
と笑顔で話してくれたのが
印象的でした。
ここで大切なのは
「対策は難しいものではなくていい」
ということ。
体調に波があることを前提に、
自分に優しくしてあげるだけで
いいんです。
料理を一品減らす、
布団に早めに入る、
洗濯を翌日に回す。
そんな小さな工夫が積み重なって、
「なんだかしんどい」を
やり過ごせるようになります。
そしてもうひとつ
意識してほしいのは、
言葉の力です。
調子が悪いときほど
「私ってダメだな」と
思いがちですが、
そんなときこそ
「今日は休む日」
「私はよく頑張ってる」と
自分に声をかけてみてください。
ほんの少し前向きな言葉を
選ぶだけで、不思議と
気持ちは穏やかに切り替わります。
更年期の体と心は、
日によって揺れるのが自然。
大事なのは、
波をなくすことではなく、
波があっても安心して
過ごせる工夫を見つけることです。
あなたも「調子がいい日」
「しんどい日」、
それぞれに合った小さな対策を、
自分のペースで取り入れてみませんか。

