昨年の6月に、こんな記事を書きました。
今は亡き後楽園球場における、フェンス直撃のホームラン?
http://ameblo.jp/feijoahills/entry-10935640206.html
私がプロ野球を見始めたのは、小学6年だった1987(昭和62)年からです。
(余談ですが小学5年までの私にとっては、元号による年表が自分の中の全てで、
自分の誕生年を西暦に直すことさえ出来ませんでした。
西暦が自分の中で血肉化される様になるのは日本史を学ぶ様に
なってから、というのは皮肉なことです。大相撲やプロ野球を見る時は元号で、
オリンピックやウィンブルドンテニス等は西暦で…スポーツを見てる
間に両者がいつの間にか繋がって来ます。しかし平成になってからは、西暦一本に
なりました)
昭和62年は後楽園球場最後の年で、翌年からは東京ドームになりました。
なので後楽園球場を1年だけ見ているのですが、なにせ巨人軍が全員、中畑に見える
ほどの野球オンチ。後楽園球場のフェンスの“異常さ”に気づく心の余裕はなかった
のです。
しかし多少なりとも分別がつく年頃になって、
テレビで昔の後楽園球場のホームランの映像が出るたび、
外野フェンスに当たってフィールドに跳ね返って来ている様に見える打球が皆、
ホームランになっている…ことに否応無く気づかされます。
巨人吉村 2ストライク4ボールからホームラン
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=GvShkhIJRr8&feature=related
1983 巨人優勝までの軌跡(1:00の駒田の初打席満塁ホームラン)
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=thWgnB1mtHk&feature=related
1983 いろいろ記録集(1:43からの田淵の右中間へのホームラン)
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=SEqG-8DuzCs
この↓クルーズのホームランなどは、ラバーフェンス最上部で打球がはねて、
その後に金網に当たっている様に見えるんですよね(しかしその後に観客が
ボールを取り合っているので、フェンスを越えていない様に見えるのは錯覚だ、と
自分に言い聞かせていました。父親に話しても「フェンスを越えてないなんて、
そんな馬鹿な話ある訳ないだろ」と
一蹴されるのがオチでしたし)。
1983日本シリーズ 西武vs巨人 1/2(5:35頃に登場するクルーズのホームラン)
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=b3i5xg8eP4U
明らかに金網を越えていないホームランが生産されている訳です。
金網に当たればスタンドインと看做され、
ラバーフェンスに当たればインプレー?
そんな…ローカルルールみたいな決まりが果たしてあったんでしょうか?
この様に問題提起させて頂いておりましたところ、
昨日、お詳しい方からご教授を頂きました。
~~~~~~~~~~~~~~~~
後楽園の金網フェンスは、ホームランの防止ではなく、観客の乱入防止を目的としたものでした。金網に当たればホームランでしたし、ワンバウンドで当たればエンタイトルでした。
同様のフェンスは、平和台球場やナゴヤ球場にもありました。中日の本拠地として最晩年のナゴヤには、中日敗戦による観客乱入、ビン、カン、紙テープの投げ込みなど不測の事態に備えてネットを上下(2m~5m程度)できる仕掛けがありました。
がっくん 2012-04-08 00:13:07
~~~~~~~~~~~~~~~~
ご参考までに、よそ様のサイトですが、下のリンクの写真3、4はダイエー本拠地の平和台球場の外野席の写真です。フェンスの奥にさらに乱入防止用の鼠返しの入ったフェンスが設置されていますが、後楽園も似たような構造をしていたのだと思います。(すいません。若輩者でリアルには行ったことがないです。)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/hawks.htm
現在も後楽園があれば、両翼が拡張されるか、金網のフェンスが名実ともにホームラン防止用のフェンスに改修されていたことでしょう。
がっくん 2012-04-08 19:29:05
~~~~~~~~~~~~~~~~
長年のモヤモヤがすっきりしました。
「後楽園の金網フェンスは、ホームランの防止ではなく」
「金網に当たればホームラン」
当時、この金網のことを日本テレビのアナウンサー達はなんと呼んでいたんでしょうね。
「金網フェンス」でしょうか? 「乱入防止用フェンス」?
それとも「ホームランフェンス」?
…いずれにせよ「外野フェンス」と呼んだらマズいはずですよね。語弊があり過ぎる。
「外野フェンス」という言葉には当然「打球が当たったらそのままインプレー」と云う暗黙の
認識がセットになってつっくいて来ます。つまり〈外野フェンス=ホームラン防止フェンス〉です。
「外野フェンスを直撃しました、ホームラン!」
などと云う実況は、表現として成り立ちません。
「同様のフェンスは、平和台球場やナゴヤ球場にも」
私の記憶ですと、ナゴヤ球場には、ラバーフェンスの上に低い金網フェンスがあり
(現在の甲子園と似た形状)、その上に
がっくんさんが仰られている様にネットが貼られていた印象があります。
金網部分はフツーに外野フェンスで、
ネットに当たったらホームランでした。
ネットを上下出来るというのは全く知りませんでした。
平和台球場は…私はてっきり川崎球場等と同じく普通の“金網外野フェンス”だった
と思っておりました。
ではここでがっくんさんが紹介して下さったサイトを拝見させて頂きましょう。
懐かしい平和台球場(3)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad3.jpg
ほう金網フェンスが2重、いや…よく見たら3重ですね。
なるほど観客前のフェンスには“鼠返し”がありますね(笑)。
こういう風になっていたとは、知りませんでした。
「鼠返しフェンス」一枚の印象があったんですよ。その手前に2枚もフェンスがあるとは
知りませんでした。これを見ますと平和台球場の外野フェンス自体は低かったんですね。
懐かしい平和台球場(4)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad4.jpg
ここまで来ますと、むしろ甲子園のラッキーゾーンに近い形状ですね。
鼠返しフェンスが「外野フェンス」ならぬ「ホームランフェンス」なのは
当然ですが、残る2つの金網、これはどういう位置づけだったんでしょうね。
フィールドに接した低いフェンスだけが「外野フェンス」で
真ん中にある鼠返しのない高いフェンス…これも「ホームランフェンス」でしょうね。
両金網に挟まれたゾーンにボールが入ったらインプレーは有り得ないですからね。
う~ん、これは審判泣かせのフェンスだ(笑)。
フェンス上部に当たってフィールドに跳ね返ったボール、
どちらのフェンスかによって判定は変わる訳ですから。
あ、でもこれ↓を見ますと…外野フェンスの最上部である事を示す黄色いラインが
遠目からもはっきりと分かり、
懐かしい平和台球場(1)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad1.jpg
下の写真によれば
そのラインは真ん中のフェンスについているものであることが分かります。
懐かしい平和台球場(3)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad3.jpg
懐かしい平和台球場(4)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad4.jpg
平和台球場についてもう少し調べてみましょう(つづく)。
今は亡き後楽園球場における、フェンス直撃のホームラン?
http://ameblo.jp/feijoahills/entry-10935640206.html
私がプロ野球を見始めたのは、小学6年だった1987(昭和62)年からです。
(余談ですが小学5年までの私にとっては、元号による年表が自分の中の全てで、
自分の誕生年を西暦に直すことさえ出来ませんでした。
西暦が自分の中で血肉化される様になるのは日本史を学ぶ様に
なってから、というのは皮肉なことです。大相撲やプロ野球を見る時は元号で、
オリンピックやウィンブルドンテニス等は西暦で…スポーツを見てる
間に両者がいつの間にか繋がって来ます。しかし平成になってからは、西暦一本に
なりました)
昭和62年は後楽園球場最後の年で、翌年からは東京ドームになりました。
なので後楽園球場を1年だけ見ているのですが、なにせ巨人軍が全員、中畑に見える
ほどの野球オンチ。後楽園球場のフェンスの“異常さ”に気づく心の余裕はなかった
のです。
しかし多少なりとも分別がつく年頃になって、
テレビで昔の後楽園球場のホームランの映像が出るたび、
外野フェンスに当たってフィールドに跳ね返って来ている様に見える打球が皆、
ホームランになっている…ことに否応無く気づかされます。
巨人吉村 2ストライク4ボールからホームラン
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=GvShkhIJRr8&feature=related
1983 巨人優勝までの軌跡(1:00の駒田の初打席満塁ホームラン)
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=thWgnB1mtHk&feature=related
1983 いろいろ記録集(1:43からの田淵の右中間へのホームラン)
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=SEqG-8DuzCs
この↓クルーズのホームランなどは、ラバーフェンス最上部で打球がはねて、
その後に金網に当たっている様に見えるんですよね(しかしその後に観客が
ボールを取り合っているので、フェンスを越えていない様に見えるのは錯覚だ、と
自分に言い聞かせていました。父親に話しても「フェンスを越えてないなんて、
そんな馬鹿な話ある訳ないだろ」と
一蹴されるのがオチでしたし)。
1983日本シリーズ 西武vs巨人 1/2(5:35頃に登場するクルーズのホームラン)
(ユーチューブ)http://www.youtube.com/watch?v=b3i5xg8eP4U
明らかに金網を越えていないホームランが生産されている訳です。
金網に当たればスタンドインと看做され、
ラバーフェンスに当たればインプレー?
そんな…ローカルルールみたいな決まりが果たしてあったんでしょうか?
この様に問題提起させて頂いておりましたところ、
昨日、お詳しい方からご教授を頂きました。
~~~~~~~~~~~~~~~~
後楽園の金網フェンスは、ホームランの防止ではなく、観客の乱入防止を目的としたものでした。金網に当たればホームランでしたし、ワンバウンドで当たればエンタイトルでした。
同様のフェンスは、平和台球場やナゴヤ球場にもありました。中日の本拠地として最晩年のナゴヤには、中日敗戦による観客乱入、ビン、カン、紙テープの投げ込みなど不測の事態に備えてネットを上下(2m~5m程度)できる仕掛けがありました。
がっくん 2012-04-08 00:13:07
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ご参考までに、よそ様のサイトですが、下のリンクの写真3、4はダイエー本拠地の平和台球場の外野席の写真です。フェンスの奥にさらに乱入防止用の鼠返しの入ったフェンスが設置されていますが、後楽園も似たような構造をしていたのだと思います。(すいません。若輩者でリアルには行ったことがないです。)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/hawks.htm
現在も後楽園があれば、両翼が拡張されるか、金網のフェンスが名実ともにホームラン防止用のフェンスに改修されていたことでしょう。
がっくん 2012-04-08 19:29:05
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長年のモヤモヤがすっきりしました。
「後楽園の金網フェンスは、ホームランの防止ではなく」
「金網に当たればホームラン」
当時、この金網のことを日本テレビのアナウンサー達はなんと呼んでいたんでしょうね。
「金網フェンス」でしょうか? 「乱入防止用フェンス」?
それとも「ホームランフェンス」?
…いずれにせよ「外野フェンス」と呼んだらマズいはずですよね。語弊があり過ぎる。
「外野フェンス」という言葉には当然「打球が当たったらそのままインプレー」と云う暗黙の
認識がセットになってつっくいて来ます。つまり〈外野フェンス=ホームラン防止フェンス〉です。
「外野フェンスを直撃しました、ホームラン!」
などと云う実況は、表現として成り立ちません。
「同様のフェンスは、平和台球場やナゴヤ球場にも」
私の記憶ですと、ナゴヤ球場には、ラバーフェンスの上に低い金網フェンスがあり
(現在の甲子園と似た形状)、その上に
がっくんさんが仰られている様にネットが貼られていた印象があります。
金網部分はフツーに外野フェンスで、
ネットに当たったらホームランでした。
ネットを上下出来るというのは全く知りませんでした。
平和台球場は…私はてっきり川崎球場等と同じく普通の“金網外野フェンス”だった
と思っておりました。
ではここでがっくんさんが紹介して下さったサイトを拝見させて頂きましょう。
懐かしい平和台球場(3)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad3.jpg
ほう金網フェンスが2重、いや…よく見たら3重ですね。
なるほど観客前のフェンスには“鼠返し”がありますね(笑)。
こういう風になっていたとは、知りませんでした。
「鼠返しフェンス」一枚の印象があったんですよ。その手前に2枚もフェンスがあるとは
知りませんでした。これを見ますと平和台球場の外野フェンス自体は低かったんですね。
懐かしい平和台球場(4)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad4.jpg
ここまで来ますと、むしろ甲子園のラッキーゾーンに近い形状ですね。
鼠返しフェンスが「外野フェンス」ならぬ「ホームランフェンス」なのは
当然ですが、残る2つの金網、これはどういう位置づけだったんでしょうね。
フィールドに接した低いフェンスだけが「外野フェンス」で
真ん中にある鼠返しのない高いフェンス…これも「ホームランフェンス」でしょうね。
両金網に挟まれたゾーンにボールが入ったらインプレーは有り得ないですからね。
う~ん、これは審判泣かせのフェンスだ(笑)。
フェンス上部に当たってフィールドに跳ね返ったボール、
どちらのフェンスかによって判定は変わる訳ですから。
あ、でもこれ↓を見ますと…外野フェンスの最上部である事を示す黄色いラインが
遠目からもはっきりと分かり、
懐かしい平和台球場(1)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad1.jpg
下の写真によれば
そのラインは真ん中のフェンスについているものであることが分かります。
懐かしい平和台球場(3)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad3.jpg
懐かしい平和台球場(4)
(福岡ダイエーホークス)http://www.asahi-net.or.jp/~zm2m-okmt/heiwad4.jpg
平和台球場についてもう少し調べてみましょう(つづく)。