七夕…五色の短冊
七夕になると笹は様々な色の短冊で彩られます。
唱歌「七夕さま」でも歌われている「五色の短冊」は何色かご存知ですか?
赤、黄、青、白、黒
これは中国の自然哲学、陰陽五行論に基づいたものですが、少し違う視点でみてみましょう。
赤、黄、青は色の三原色、この三色があればどのような色でも作ることができます、さらに白と黒が入ることにより濃淡を表現することができますね。赤は大地、黄は光、青は水、3つが自然界を成り立たせる基本になります。(もちろん細かく見ていけば酸素なども必要ですが…)そして昼夜のリズム。私たちの生活を取り巻いている自然界の色がこの五色なのです。この五色がバランスよく働くことで、自然界のバランスが取れることを表しているのです。
では、その色を自分にあてはめてみましょう。
赤は自分の生命力そのものをあらわします。生きる力、経済力をもち自立できていますか?
黄は知をあらわします。知る力、発信する力、知があることで人は進化してきました、あなたは進化していますか?
青はつながりをあらわします。人は人やその他の生き物と支えあって生きています、あなたは自分以外のものを思いやることができていますか?
それを理解したうえで、どう外部に表現していくかというのが白と黒になるわけです。白は見せる、黒は隠す。
あなたの色のバランスはいかがですか?
力をかしてほしいと感じる色の短冊を選んでみましょう。
七夕…七夕ゆかりの植物
七夕にゆかりのある植物と言ったら「笹竹」
5月ごろに芽を出した竹は今の時期、すっかりと立派な若竹になりました。
竹林を訪れると凛としていて、風が吹いた際の音に心が洗われる感じです。高くまっすぐにのび、葉のすれあう音が神を招き、神の降臨のよりどころとをしめすものとし、七夕に用いられているのです。
また、その成長の速さやまっすぐさが、子どもの習い事の上達さを願う気持ちと一致するのでしょう。
サトイモの葉に溜まった夜露を集めて墨をすり、その墨で文字を綴って手習い事の上達を願います。サトイモの葉は神からさずかった天の水を受ける傘の役目をしていたと考えられているため、その水で墨をすると文字も上達するといわれているからです。
また、短冊を飾る以前には梶の木の葉を飾っていました。梶の木は古くから神にささげる神木として尊ばれてきました。その葉に歌を書き飾ったのです。
今でこそ短冊など様々な飾り物が手に入りますが、手に入れることのできる身近な植物を使っていたのですね。
さぁ、今年の七夕はどのように植物を取り入れてみましょうか?
半夏生
今日は「半夏生」
夏至から数えて十一日目です。
この日にまつわる植物は2つあります。
まず一つ目は、カラスビシャク生薬名は「半夏」、
夏の半ばに花を咲かせるからこの名前が付き、この植物が生える時期だから「半夏生」といわれるとのこと。カラスビシャクの球茎を使用し、吐き気にはしょうがを加え煎じたものを用います。
二つ目は、ドクダミ科の「ハンゲショウ」
半夏生のころに葉の表面が白っぽくなるからとか、葉の半分が白っぽくなることから半分が化粧をしているようだということで「半化粧」とも言われます。むくみには煎じて、腫物には生の葉をすりつぶして用います。。
この日は天から毒気が降るので井戸にふたをしたり、当日採った野草は食べてはいけないなどと言われています。
農作業は生き物相手ですので、なかなかお休みを取ることができません。体を休めるためにこういった一見怖く感じる言い伝えがあるのでしょうね。それも一つの心使いですね。
さて、1年の後半の始まりです、じっくり足をつけて大切に歩いていきたいですね。


