次世代を担う子供たちの現在そして未来 -33ページ目

研修

 今日は朝から某進学塾の指導者研修にインストラクターとして参加。


やる気はあるけれど経験が浅い,という講師たちに模擬授業をしてもらいながらポイントをレクチャーする役割を担当させてもらった。



 彼らに共通しているのは,


 自身を(生徒を)入試問題に合わせようとすること


かな。野球でいえば「自分の間合いで打席に立てていない」とでも言えばよいだろうか。出題者が投手ね。


 これだと,新しい傾向がみられるたびに「これもやらせなきゃ」「これも覚えさせないと」と,勉強させる量だけがどんどん増えていくことになる。


 大事なことは入試問題を自分の間合いに引き込むこと。つまり,図を描き変えたり,文章の表現を自分なりに変えてみたりして,どうにかして,


 自分の経験・知識で解ける


 ように導いてあげることを意識して授業をする感覚を持つ。これに尽きる。最低限の知識やテクニックは持たせておくのだけど,何でもかんでも持たせればいいってもんじゃない。本当に欠かせないものだけに厳選して,


 それをどのように使えば,上手に問題を処理できるのか


を経験させてあげることが我々の仕事なんだ・・・,ってことをひたすらしゃべり続けた。

大学生はオフシーズンが勝負

今日は大学の授業からスタート。

大学は休み期間に入っているので学生は少ないはずなのだが、今日は妙に人が多くしかもリクルートスーツ。どうやら就活対策の研修会だか説明会だかが行われている様子。

休憩時間にちょっと覗いたら、凄く活気があった。

私の講座の受講生たちは、軌跡の問題に四苦八苦。


いわゆるオフシーズンだからこそ、それぞれがテーマを持って自分のために自身を磨かなければならないわけですな。プロ野球選手と同じだ。

他人のため、単位のためではない自己研鑽は決して無駄になるものじゃない。

みんな、頑張れ。

2014年度版「中学生でも解ける大学入試問題(数学)」その5

 今回は2014年度東京慈恵医科大学(医学部)大問1(1)を紹介します。


 1から10までの数字が1つずつ記入された10枚のカードから3枚のカードを同時に取り出す。取り出したカードに記入してある3つの数の最小値をX,最大値をYとおくとき

(1)Y=2Xとなる確率を求めよ。

(2)Y<2Xとなる確率を求めよ。  (一部改)


 典型的な書き出し問題のため,高校入試で出題されてもおかしくないレベルです。


(1)10枚から3枚を取り出す取り出し方は,10C3=120(通り)

・X=5,Y=10のとき 残り1つの値は6~9の4通り

・X=4,Y=8のとき  残り1つの値は5~7の3通り

・X=3,Y=6のとき  残り1つの値は4~5の2通り

・X=2,Y=4のとき  残り1つの値は3    1通り

よって,求める確率は,10/120=1/12


(2)

・X=1のとき考えられるYの値はない

・X=2のとき考えられるYの値は3のみ 残り1つの値が決められないので不可

・X=3のとき Y=5,残り1つの値は4 1通り

・X=4のとき Y=7で残りの値が5~6,Y=6で残りは5 3通り

・X=5のとき Y=9で残りの値が6~8,Y=8で残りの値は6~7,Y=7で残りの値は6 6通り

・X=6のとき Y=10で残りの値が7~9,Y=9で残りの値は8~9,Y=8で残りの値は7 6通り

・X=7のとき Y=10で残りの値が8~9,Y=9で残りは8 3通り

・X=8のとき Y=10,残り1つの値は9 1通り

よって,求める確率は,20/120=1/6



 中高一貫生には「地道に数える作業を嫌がる」傾向がよく見られます。大学入試問題においても,中学受験の時と同じように書き出して調べることを要求される場面は多いので,公式やテクニックに頼って瞬時に正解を求めるだけの勉強スタイルが身についてしまっている人は,早めの修正が必要です。


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2014年度版「中学生でも解ける大学入試問題(数学)」その4

 第4弾は,2014年早稲田大学スポーツ科学部問1です。難関校受験を目指す中学生のテキストに出てきてもおかしくない問題でした。


(ルート3+ルート2)/(ルート3-ルート2)の小数部分をaとするとき,aは2次方程式x^2+(ア)x+(イ)=0の解であり,a^3+6a^2-21a+23の値は(ウ)である。 (一部改)



もちろん最初の作業は有理化です。

(ルート3+ルート2)/(ルート3-ルート2)=5+2ルート6


次に,4<2ルート6<5より,9<5+2ルート6<10

したがって,a=(5+2ルート6)-9=2ルート6-4


 ここからは2次方程式の「解から元の式を復元する」作業です。中学生でも,2次方程式と式の値が融合する問題で,1度や2度は目にするのでキチンと確認しておきましょう。


    a=2ルート6-4

  a+4=2ルート6

(a+4)^2=24

∴ a^2+8a-8=0


よって,aは2次方程式x^2+8x-8=0の解である。・・・(ア)(イ)



次は「次数下げ」を行います。


a^2+8a-8=0 より a^2=8-8a


a^3=a^2×a=a(8-8a)=8a-8a^2=8a-8(8-8a)=72a-64

6a^2=6(8-8a)=48-48a


よって,与式=(72a-64)+(48-48a)-21a+23=3a+7

これにa=2ルート6-4を代入して,3(2ルート6-4)+7=-5+6ルート6・・・(ウ)




このレベルの計算であれば,中3夏期講習の時点で完璧に仕上げておくことを目標にしましょう。


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2014年度版「中学生でも解ける大学入試問題(数学)」その3

 今回は図形分野から1問。

2014年慶應大学薬学部大問1(4)の問題です。


 円に内接する四角形ABCDにおいて,∠BCD=60°,CD=2ルート6,∠DAB>∠CDAである。また,2直線BA,CDの交点をE,2直線DA,CBの交点をFとすると,∠AFB=45°,DE=3ルート2-ルート6である。このとき,


(1)∠AEDの大きさと辺EBの長さを求めよ。

(2)△AEDの面積は,△CEBの面積の何倍か。


 扱う数字の煩雑さもさることながら,毎度毎度お伝えしている通り「図がない」ことに対応できるかどうかが大きなカギとなる1問です。ここを乗り切ってしまえば,用いる知識は中学生まので学習内容で充分ですから,難関国私立受験生や中高一貫校に通う中学生にとって腕試しの1問として充分利用できます。


 まず,図はこんな感じ。アバウトな感じを前面に押し出してみましたw
140216_175956.jpg


(1)△EADにおいて,∠EDA=∠FCD+∠CFD=105°,∠EAD=∠ECD=60°(円に内接する四角形の条件)であるから,∠AED=15°

次に,点EからCFに下ろした垂線の足をHとすると,EH:EC=ルート3:2,△EHBが75°の直角三角形であることよりEB:EH=4:ルート6+ルート2,EC=3ルート2+ルート6であることより,

 EB=4/(ルート6+ルート2)×ルート3(3ルート2+ルート6)/2=6


(2)△EAD/△EBC=EA×ED / EB×EC

方べきの定理より,EA×EB=ED×ECであるから,EA=2

したがって,△EAD/△EBC=2×(3ルート2-ルート6) / 6×(3ルート2+ルート6)=(2-ルート3)/3(倍)


 解答を求める過程で用いることはありませんでしたが,実はCE=CFが成り立つため△CEFは正三角形でもあるわけです(DからCFに垂線を下ろして長さを求めてみよう)。このあたりが見えているかどうかは,手詰まりになってしまったときの「次の一手」を考える際の大きな差になります。




 中学生向け「図形の問題集」が最近増えていて何よりです。中高一貫生の皆さんも,図形分野については高校入試問題にも積極的に挑戦することをお勧めします。学校の定期テストや実力テストでも,このあたりが題材になっているケースをよく見かけます。

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