FB・ITニュースアーカイブス2005-3 -103ページ目

大日本インキ、TFT液晶に参入・独社の独占に風穴

 大日本インキ化学工業は来年初め、薄膜トランジスタ(TFT)型の液晶材料の生産を始める。まずパソコンのモニター向けの供給を始め、4月をめどに液晶テレビ向けの生産も始める計画。2008年度に世界市場の1割程度の売上高150億円を目指す。テレビ向けのTFT型液晶は独メルク社がほぼ全量を供給している状況で、大日本インキの参入で独占に風穴が開く。

 大日本インキが供給するのは液晶表示装置(LCD)のガラス基板などの間に挟み込む基幹材料の液晶。画素数が多く高精細のTFT型が主流になっている。同社は埼玉工場(埼玉県伊奈町)に5億円を投じて製造設備を整える。(2005.11.12/日本経済新聞)

IPA、Apache Tomcatの脆弱性修正プログラム

 独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)は11日、サーバー上でJava用のアプリケーションを動かすためのソフトウエア「Apache Tomcat」の脆弱性修正プログラムの配布を開始したと発表した。

 TomcatはApache Software Foundationが開発しているが、脆弱性はTomcatの旧バージョンで発生することもあり、同団体は修正プログラムを修正していない。ただ、旧バージョンを使用しているユーザーが多く影響が広範囲にわたる可能性があるため、IPAがプログラムを作成、提供しすることになった。(2005.11.11/日本経済新聞)

イーバンク銀、経常益5億円――中間期で初の黒字

 インターネット専業のイーバンク銀行は10日、2005年9月中間決算を発表した。経常損益は5億円の黒字(前年同期は8億円の赤字)となり、中間期として初の黒字を確保した。

 不動産投資信託(REIT)を中心とした運用益が31億円と好調だったほか、決済など手数料収入も13億円と前年同期の3倍に拡大した。今期は通期でも初の黒字を見込んでいる。(2005.11.11/日本経済新聞)

SNS化で復活した自治体サイト「ごろっとやっちろ」

利用者が激減した自治体サイトが、SNS化で息を吹き返した。「ネット上に、安心して遊べる“公園”を作りたい」――自治体初のSNS「ごろっとやっちろ」は、そんな思いで運営されている。

 「誰もが安心して書き込める『まちBBS 』を作りたかった」――熊本県八代市が自治体として国内で始めてSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)を取り入れた背景には、こんな思いがあった。

 八代市のコミュニティーサイト「ごろっとやっちろ 」は、市民同士が安心して情報交換できる場を目指して2003年4月にオープン。利用は一時落ち込んだが、昨年12月にSNS化して以来一気に盛り返した。ユーザー数は現在約1500人で、うち約8割が八代市民。市の人口は約14万人だから、約1%弱が利用している計算だ。

 自治体が運営するコミュニティーサイトといえば「行政と住民の距離を縮める」「ネットで市民の声を吸い上げる」といった目的が語られがちだが、ごろっとやっちろは、市から何かを問いかけることもなければ、住民のコミュニケーションに市が介入することもない。「市民の方々に“馴れ合って”もらいたいんです」と、開発した八代市情報推進課の小林隆生さんは言う。

 意見の吸い上げではなく“馴れ合い”を目指したのには理由がある。「掲示板から行政への意見を吸い上げるのは難しい」――2002年、市のサイトのリニューアル計画時。他自治体の掲示板やWebサイトなどを参考に検討した結果だった。

 自治体の掲示板で政策に関する意見を募っても、主張が強い人ばかりが目立ってしまい、誰もが安心して発言できる場にするのは難しい。また、先行するどの自治体も、集めた意見を政策に反映するフローの確立に悩んでいるのが現状。専任の部署でも作れば対応できるかもしれないが、八代市にその余裕はなかった。

 結局、市からの情報発信や行政への意見募集は市のWebサイトに集約。市のサイトにも掲示板は置かず、メールでの意見募集にとどめた。それとは別に、掲示板やコミュニティー機能を備えたサイトを作り、市民同士のコミュニケーションに生かしてもらいながら、市内の店舗の宣伝や市の広報媒体としても利用し、市の活性化につなげようとした。

 2003年4月にオープンした初期のごろっとやっちろは、ユーザー同士がつながるSNS機能はなかったが、掲示板やコミュニティー機能を装備。書き込みが行われるたびに職員にメールがとどく仕組みを取り入れることで、市民同士が安全・自由にコミュニケーションしてもらえるサイトを目指した。

伸び悩むアクセス、SNS化という光

 4月の公開当初は物珍しさからか多くのアクセスがあったが、ほどなくアクセスは激減。1年後にはほとんど使われなくなってしまった。なんとかユーザーを増やしたいと悩んでいたころ、小林さんはSNS「mixi」に招待され、参加してみて驚いた。ユーザーが自らのプロフィールを堂々と公開しており、活発に交流していたからだ。「それまで、ネットで個人情報をさらすなんてありえないと思っていました」

 mixiは、ユーザーがプロフィールや友人関係を公開しているため荒れにくいとされていた。会員はそれぞれの「マイページ」や日記を中心に活動し、「毎日ログインしないと不安」というヘビーユーザーも続出していた。

 「掲示板サイトだと、ログインしたときに見えるのは掲示板という公共の場所。書き込みへのハードルは高くなってしまいます。でもマイページや日記なら、誰にも気兼ねせず、好きなように書き換えられます」――前者だったごろっとやっちろを、後者のmixi型――SNSに変えようと決めた。「場所中心から人中心に変えようと思いました」

 mixiは、入庁間もないころの小林さんのある体験を思い起こさせた。「庁内LANを使って職員同士でファイル交換できるソフトを作ったら、それを利用するためだけに、みんなが自費でPCを購入し始めました」――1つのコミュニケーションツールが、高価なハード購入のドライバーにもなり得る。SNSも、ネットと縁が薄かった人がネットを活用し始めるきっかけになりそうだと感じていた。

SNS化で利用急増

 小林さんは早速、ごろっとやっちろのSNS化に着手。プロフィールを公開できるマイページを作成し、ユーザー同士がつながる仕組みや招待制を取り入れた。掲示板やコミュニティー機能とも連携させ、2004年12月に公開 した。

 市民への参加呼びかけやPRは特にしていないが、約600人だったユーザーは約1500人まで増え、今も伸び続けている。月間1万程度だったページビューは、2万以上に増え、20程度だった月間書き込み数は150~200に伸びた。SNS化以来、ひぼう中傷など問題のある書き込みも全くなくなったといい、ユーザー同士がゆるやかにつながる中で、モラルが保たれているようだ。

八代から全国へ

 小林さんは、ごろっとやっちろのシステムをオープンソース化した「open-gorotto 」も公開。総務省が中心となって進めている地域SNS構想 には、open-gorottoが利用されている。

 現在、open-gorottoの次期バージョンを開発中だ。目玉はSNS同士の連携機能。各地域のSNSがシームレスにつながり、情報共有できる。ユーザーの登録情報を各地域のサーバに分散して保存することで、管理の手間を細分化しながらユーザーベースを拡大できる。ある地域のサーバが落ちても別地域のサーバで利用できるよう、負荷分散の仕組みも取り入れた。

 課題だったUIやデザインも改善。Google Mapと連携し、日記に地図を貼り付けられるようにした。今後は絵や音楽を貼り付けられる機能を備え、文章が苦手な人にも使ってもらえるサイトにしたいという。

 「新しいことをやってるわけじゃないんです」――すでにある技術を選び、組み合わせるだけ。難しいことではないと、小林さんはさらりと言う。

 民間と競合するつもりもない。ネット上で地元の人が安全に交流できる仕組みを民間が作ってくれるなら、ごろっとやっちろをやめてもいいという。「みんな地元が好きだと思うんです。その思いを受け止められる受け皿を作ることが重要だと思います」(2005.11.11/IT Media)

アクセスは7万5000件=ネットTV開設を閣僚懇で報告-安倍官房長官

 安倍晋三官房長官は11日午前の閣僚懇談会で、小泉純一郎首相の記者会見や政府の構造改革への取り組みなどをインターネット上で動画配信する「政府インターネットテレビ」を10日から開設したことを報告した。安倍氏はこの後の記者会見で、11日午前9時現在のアクセス数が約7万5300件に上ったことを紹介。「まずまずのスタートではないか」と語った。 
(2005.11.11/時事通信)

韓国のオンライン音楽ストア大手2社が統合、日本進出も

韓流ポップスが日本でも手軽にダウンロードできるようになりそうだ。韓国のオンライン音楽ストア2社が統合し、海外展開を予定している。(IDG)

 iRiverブランドの音楽プレーヤーで知られるReigncomと、韓国最大の音楽レーベルの1つであるSM Entertainmentがオンラインコンテンツストアを合併させると発表した。

 Funcakeという名称でオンライン音楽ストアを運営しているReigncomのYurion部門と、SM Entertainmentの子会社ILikePopが運営する音楽ストアFandango Koreaが統合され、楽曲数約100万曲、合計で500万人のユーザーベースを持つことになるという。

 新会社の名称はまだ決まっておらず、日本を含むアジア地域、中国、香港、シンガポール、台湾での展開も予定されている。

 両社は韓国の音楽に対する高い需要を活用しようと考えている。アジア地域ではここ数年「韓流」と呼ばれるブームが起きており、以前は韓国以外では無名だった自国のエンターティナーが数百万の人々に紹介されている。SM Entertainmentは人気の高いBoA、神話、HOTなどのアーティストを抱える音楽レーベルである。

 10日に締結された契約に基づき、両社は新会社の株式比率など、統合に関する詳細をこれから詰めることになる。Reigncomの広報担当者、アンナ・キム氏は説明した。

 今年初め、ReigncomとシンガポールのSoundbuzzはオンライン音楽ストアのコンテンツを互いに提供し合うことで合意した。Soundbuzzは中国、韓国、日本、インドの楽曲30万曲のカタログを持ち、Funcakeのコンテンツをシンガポールの自社サービス利用者に提供し、FuncakeはSoundbuzzの楽曲を韓国で販売する。10日に行われたSM Entertainmentとの発表により、Soundbuzzとの提携関係が影響を受けることはないとキム氏。

 キム氏によれば、韓国では一般的に1曲当たりの価格はおよそ500ウォン(48セント)で、外国曲など一部の楽曲は約800ウォンで販売されているという。(2005.11.11/IT Media)

平成電電支援、ソフトバンクやUSENが名乗り

 10月に民事再生法の適用を申請した通信ベンチャー、平成電電(東京・渋谷)の再建支援に、ソフトバンクグループやUSEN、ソフト開発のドリームテクノロジーズが名乗りを上げたことが明らかになった。平成電電側は今月中にも支援企業を決めて、来年1月ごろまでに支援企業とともに再生計画案を固める。

 ソフトバンクは傘下の日本テレコムが平成電電と同様の割安固定電話サービスを手がけており、平成電電が抱える顧客を取り込むのが狙いとみられる。有線放送最大手のUSENも光ファイバー通信を展開、通信事業での顧客基盤の拡大を狙う。ドリームテクは平成電電が筆頭株主。

 平成電電は他社に先駆けて割安固定電話を展開したが、9月末の開通数は採算ラインの100万件を大幅に下回る約14万5000件。多額の設備投資で資金繰りに行き詰まり、10月3日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した。9月末時点の負債総額は約1200億円。(2005.11.11/日本経済新聞)

Eコマース詐欺の被害額、28億ドルに増加

2005年の電子商取引詐欺の被害額は前年から8%増加、特に中規模企業で被害額と件数が増えた。

2005年11月11日 09時22分 更新

 2005年、電子商取引詐欺での被害額は前年から8%増え、28億ドルに上った――電子決済システム提供企業CyberSourceがこのような調査結果を発表した。

 企業が詐欺によって受けた被害額は、売上高の1.6%と前年から横ばい。ここ数年は横ばいか下降の傾向が続いているが、2005年は中~大規模企業で逆の傾向が見られた。年間売上500万~2500万ドルの中規模オンライン企業では、売上高に対する被害額の割合は前年の1.5%から1.8%に拡大し、被害件数は注文の1.3%から1.7%に増加した。売上2500万ドル以上の大規模企業では、被害額が売上高の1.1%から1.2%へとわずかに上昇した。

 その一方で年間売上500ドル未満の小規模企業は、詐欺の被害額が売上高の2.1%から1.6%に、被害件数が注文の1.4%から0.9%に減少した。

 CyberSourceは、比較的大規模な企業にとってはオンライン詐欺対策の点で、注文量の増加と、手作業でのチェックに頼らなければならないことが大きな問題になっていると指摘している。

 それでも規模の大きな企業ほどチェックツールの導入が進んでおり、中~大規模企業は小規模企業の約2倍のツールを利用している。大半の業者が導入している基本的なツールには、カード発行企業のファイルに記された住所とカード所有者が記入した住所を比較する住所確認システム(75%が採用)と、クレジットカードのチェックディジット(66%が採用)がある。(2005.11.11/IT Media)

米PC小売市場で広がるLinux PC

Linspire搭載のコンシューマー用低価格PCが米小売りチェーンのMicro Centerから発売された。小売企業同士の競合により、Linux搭載PCはコンシューマー市場に浸透していきそうだ。(IDG)

 コンシューマー向け小売市場へのLinux PCの進出が続いている――PC小売企業の米Micro Centerは今週、米Linspire製Linuxを搭載したデスクトップPCおよびノートPCを販売すると発表した。

 Linspireのケビン・カーモニーCEOはインタビューで次のように語った。「これはLinuxにとって非常に大きな動きだ。安さとセキュリティが求められる今、Linuxは有望な選択肢だ。これらを求める人々の半分にとって、Linuxは役に立つだろう」

 米Micro Electronics傘下のMicro Centerは、ライバルのFry's ElectronicsがLinux PCを提供したことを受け、Linuxをプリインストールしたハードウェアシステムの販売を検討し始めたという。カーモニー氏によれば、Micro Centerが実施したアンケート調査で顧客の75%以上がOSの選択肢としてLinuxに関心を持っていることが分かった。

 米Linspire製Linuxを採用したコンピュータはほかの小売企業からも販売されているが、Linux専用の商品棚を19店舗すべてで用意し、かつLinspireの研修を受けたスタッフメンバーを配置している小売店はMicro Centerだけだとカーモニー氏は強調した。

 Micro CenterのWebサイト によると、同社では現在Linspire搭載のデスクトップPCを2種販売している。「PowerSpec 1405」は価格250ドル、米Advanced Micro Devices(AMD)製Sempronプロセッサ、128MバイトRAM、40GバイトHDD、CD-ROMドライブを備える。300ドルの「PowerSpec 1415」は、Sempronプロセッサ、256MバイトRAM、40GバイトHDD、DVD-ROM/CD-RWドライブを装備。いずれもディスプレイは含まれない。

 なお同社サイトにLinspireベースのノートPCは掲載されておらず、同社担当者に詳しい情報を求めたが返答を得られなかった。

 カーモニー氏は、コンシューマーPC市場の覇権がWindowsからLinuxに移行することは期待していないまでも、今回Micro Centerと結んだ契約は小売り流通網におけるLinuxプレゼンスの拡大を押し進めると語った。

 「テクノロジー自体が優れているべきであるのはもちろんだが、流通チャネルに乗らなくてはだめだ。今回の契約によって、Linuxは実際に小売りチャネルに乗ることができた。人々に触れてもらい、感じてもらい、体験してもらう必要がある。これはLinuxにとって非常に重要だ」(同氏)

 カーモニー氏がLinspireユーザーになると見込んでいるのは、基本的な電子メール、ワープロ、インターネットなどに使うために、2~3台目のPC購入を検討している人々だ。

 IDCのシステムソフトウェアリサーチ担当副社長、ダン・クズネツキー氏は今回の販売契約について、小売り流通網に大きなトレンドをもたらすものではないが、Linuxは、コンピュータの用途が限定されているコンシューマーに適していると言う。

 「Linuxのサプライヤーたちは、インターネットアクセスや個人的なプロダクティビティ、いわゆるローエンド用途のユーザーを満足させることを狙っている」(クズネツキー氏)

 IDCの調査によれば、現在LinuxがOS市場全体に占める割合は出荷台数ベースで2.5%。この数字は2008年までに9%に拡大するとIDCは予測しているが、Windowsシステムの市場支配は今後も変わらないもようだ。

 ただしカーモニー氏は、これからさらに多くの小売企業がLinuxマシンを販売するだろうと楽観的な見方を示している。

 「Micro CenterはFry'sのプレッシャーを受けて今回の販売に至った。これが次にBest Buyに圧力をかけることになる。この動きはどんどん市場に広がっていく」と同氏は話している。(2005.11.11/IT Media)

企業統治で効率化する社内システム――日本版SOX法

 日本版SOX(サーベンス・オクスレー)法の法制度化に伴い、企業システム投資は拡大する――民間調査会社のIDCジャパンは10日、企業統治に関する講演会で、2009年には国内企業の企業統治向けIT投資が7000億円に達するとの予測を発表した。

 SOX法では財務文書のほか、メールなど社外とのやりとりをした記録も保存することが義務付けられる。財務関係のシステムだけではなく、コピー機やインターネットなどを管理するシステムの改変も必要だ。

 講演したIDCジャパンの佐伯純一リサーチバイスプレジデントによると「SOX法が02年に施行された米国では、多くの企業で財務担当者がSOX対応を行った。そのため、情報技術関連のシステムへの配慮が行き届かなかった企業も少なくなかった」という。佐伯氏は「重要なのはベンダー側もシステム構築を依頼する側も、従来の業務区分にとらわれずに企業統治を積極的に進められるシステムを考えることだ」と語った。

 日本版SOX法は2008年に施行される方向だが、2006年中にも内容が固まる見込み。同社では日本で企業がSOX法のために行うIT投資は2007年に3000億円超に達するとしている。佐伯氏は「日本版SOX法の適用が開始される2008年以降は、同法への対応も含めた企業統治の思想が浸透し、社内システムを常に効率化していくためのIT投資が活発になる」と講演を締めくくった。(20005.11.11/日本経済新聞)