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Amazon.com、コンシューマーレビューに関する特許を取得

Amazon.comは、ユーザーレビューや購買層に関する特許を取得した。これらの特許に網羅されている技術の多くは、既に他社により広く採用されている。

 近所のドライクリニーング店をレビューしたら、1000万ドル払えと言われるかもしれない。

 米Google、Yahoo!、MSN各社が地域情報検索の結果を魅力的にするために採用しているユーザーレビューは、今やホットな新コンテンツ分野だ。しかし11月10日からそうしたコンシューマーレビューを提供している検索プロバイダーや多くの電子商取引サイト、ビデオレンタル/レビューサイト、オンライン書籍販売企業は、Amazon.comの弁護士が目を光らせることになる。

 書籍を始めとするほぼあらゆる商品を扱うオンライン小売企業のAmazonが新たに取得した3つの特許は、Purchase Circlesと呼ばれるプロフィール別ランキング、検索、コンシューマーレビューに関連する。同社の特許警察が今後これらに基づいて監視するターゲットはコンシューマーではなくWebパブリッシャーだが、レビューに関する特許は多くの検索サービスにおけるソーシャルネットワーキング要素の発展を阻害する可能性がある。

 Amazon.comのPurchase Circlesは趣味から会社まで、例えばOracleの社員の間で話題の書籍は何かをのぞき見することもできる。この特許はサークルを形成する手法とサークルに対するマーケティングを網羅する。例えば、あるサークルのユーザーが書籍の詳細ページを閲覧しており、同じサークルに属するほかのメンバーがその本を購入している、といったことが分かる。

 2つ目の特許は、例えばスティーブ・マーティンが書いた書籍や彼が出演している映画のDVDなど、さまざまなカテゴリーから関連商品を検索結果として検出および表示する手法を網羅する。

 影響力が最も懸念されるのが3つ目の特許だ。これは、コンシューマーに電子メールやリマインダーを送る最適な時間を決定し、コンシューマーに購入商品のレビューを書いてもらうよう促す手法を網羅する。

 この特許には、コンシューマーに商品購入後一定時間内にレビューを書くことを誘導するメッセージを送信するシステムが含まれ、この手法はYahoo! Shoppingを含むオンライン小売企業の間で広く採用されている。加えて、コンシューマーに電子メールに添付された特定リンクをクリックさせることで製品レビューを書いた人を追跡する手法も網羅されている。

 このほか、ビジターにWebサイト上のフォームに記入させてレビューを収集する手法までもが網羅されている。

 Yahoo!は最近、ユーザーが作り上げるメディアの取り込みに注力している(10月11日の記事参照)Yahoo! 360° では8月、地元店舗の評価と、別のネットワークに参加する人々が書いたレビューの検索が可能になった(8月17日の記事参照)

 Amazon.comの広報担当クレイグ・バーマン氏は、同社がこの新たな知的財産をライセンスするかどうかについてコメントできないとしている。

 Amaon.comは電子商取引企業の先駆けとして、当該特許の出願から取得に至る間にWebにおける標準的な運営手順となった技術の特許をめぐる訴訟の原告と被告の両方を経験している。これはいわゆる「サブマリン特許」 と称されるもので、出願中の技術に基づくビジネスプロセスが他社に広く採用された後に突如出現することからこう呼ばれる。

 例えば、Amazonは過去にワンクリックショッピングに関わる特許をめぐって激しく争っている。同社はBarnes & Nobleがこれを侵害しているとして提訴したが、2001年に控訴裁判で被告側が勝利、2002年に双方は和解に至った。Amazonは、販売されている商品に関して話し合う電子フォーラムの掲示を網羅する特許も保有している。

 同時に現在Amazon.comは、別の電子商取引のパイオニアとして知られるCendant Publishingから訴訟を起こされている 。Cendantは、顧客の購買履歴を使ってその顧客が関心を示しそうな別の商品を推奨する特許を保有している。(2005.11.14/IT Media)

はやくもトロイの木馬出現----ソニーBMG製CDのコピー防止ツールを悪用

ソニーBMG製CDのコピー防止ツールを悪用する悪質なソフトウェアの第1弾がネット上で確認された。セキュリティ対策企業各社が米国時間10日に明らかにした。

 ソニーのこのソフトウェアは、同社から最近出された一部のコピー防止機能付きCDをコンピュータで再生するとハードディスクにインストールされるもので、「rootkit」と呼ばれる強力なプログラミングツールを利用しているため、ふつうは確認できない。そして、このツールが抜け道を残しておくため、ウイルスなどのほかのソフトウェアがrootkitの偽装を隠れみのにすることができてしまう。

 10日午前にこのソフトウェアを悪用する初めてのトロイの木馬が発見された。このトロイの木馬は、攻撃者がリモートから感染したコンピュータを完全に乗っ取れるようにすることをねらっているが、ただし最初に登場したバージョンはうまく動作しなかった。しかし、時間が経つにつれて、この欠陥を修正したと見られるバージョンがほかにもいくつか確認された。

 「もはや脆弱性の可能性があるという状態ではない。これは現実の脆弱性だ」と、Computer AssociateのSam Curry(eTrust Security Management事業部バイスプレジデント)は述べている。「これはもはやデジタル著作権管理(DRM)やコンテンツ保護の問題ではなく、人々のPCが乗っ取られるかどうかという問題になっている」(Curry)

 ソニーがrootkitソフトウェアを使用したことをきっかけに、同社のやり方はネット上を含むさまざまな場所で激しい批判にさらされた。同社は、消費者が購入した楽曲の利用方法に対する規制を強めようとしているが、今回の問題でその野心的な試みに対する消費者側の懸念が浮き彫りにされた。

 先週には、弁護士のAlan Himmelfarbが、ソニーBMGがコンピュータの不正使用に関する州および連邦法に違反したと主張し、同社に対する集団代表訴訟をロサンゼルス連邦裁判所に起こした。この裁判で、原告側はソニーの行為が詐欺、侵入、および虚偽広告にも相当すると主張している。

 また、ほかにも複数の弁護士が提訴を検討していることを明らかにした。イタリアの複数の消費者団体も、ソニーの提訴を検討中であると語った。ただし、これらのCDは同社の米国事業部が販売しているもので、海外市場を対象にしたものではない。

 各レコード会社は、楽曲の複製が無制限に行われていることから、CDの売上が減少していることに懸念を強めており、ソニーによるrootkitの使用もこれに起因している。また、各社はこれまで、消費者が購入したCDをコピーできる回数を制限する技術的な手法を模索していた。

 ソニーBMGでは、その実現に向けていくつかの異なる手法を試していた。現在繰り広げられている論争では、First 4 Internetという英国の会社が開発したツールに焦点があてられている。

 First 4 Internetのソフトウェアは、My Morning JacketやVan Zantが先ごろリリースした一部のCDに採用されている。これらのアルバムをコンピュータのCDドライブに挿入すると、同意文が表示されるが、この内容に同意するボタンをクリックすると、rootkitコピー防止ソフトウェアがハードディスクにインストールされてしまう。

 rootkitはPCをかなり高度にコントロールできるツールで、これを使われると、マシンの所有者でさえ特定の処理ができなくなってしまう可能性がある。今回の場合は、First 4 Internetのソフトウェアがコンピュータ内部に見つからないようにインストールされる。

 各セキュリティ対策会社が10日に発見したトロイの木馬は、これまでにスパムメールなどで配信されたことのあるソフトウェアの亜種だった。

 セキュリティベンダーのBitDefenderによると、これらのスパムメールのなかには、業界誌の名を騙り、まもなく発売になる最新号の記事に受信者の写真を使ったと書かれたものがあるという。受信者がこの写真をクリックすると、悪質なソフトウェアがインストールされ、自動的にInternet Relay Chat(IRC)チャットネットワークへの接続が行われ、チャネルが開かれて、感染したコンピュータが乗っ取られてしまう。

 このプログラムの新バージョンは、ソニーのrootkitツールを使って姿を隠し、IRCネットワーク上のサーバへの接続を試みる。セキュリティベンダーのF-Secureによると、トロイの木馬の最初のバージョンは、姿を隠してしまうと機能することができなかったが、ソニーのソフトウェアに隠れてもコンピュータをうまく乗っ取ってしまう亜種が、ほかにも複数発見されるようになっているという。

 ウイルス対策ベンダー各社は、このトロイの木馬の感染拡大が遅いように感じられることから、いずれもあまり深刻なものではないと評価している。

 大半のウイルス対策ベンダーからは、ソニーの同ソフトウェアを特定あるいは削除するバージョンがすでにリリースされている。また、ソニーのウェブサイトにはパッチが用意されており、これを使えば同コピー対策ツールの偽装を解除することができる。しかし、完全に削除する方法については、ソニーの顧客サービスに連絡して手順を聞く必要がある。

 HimmelfarbやソニーBMGの広報担当からは直接コメントを得ることはできなかった。また、先週話を聞くことができたソニーBMGの関係者からは、同社の顧客サポートサービスに連絡して方法さえ聞けば、このソフトウェアを簡単にアンインストールできる、との指摘があった。


(2005.11.14/CNET Japan)

「シェラトン」「ウェスティン」もスターウッド系

 世界的なホテルブランド「シェラトン」「ウェスティン」ブランドを持つ米スターウッド・グループの投資会社がスターウッド・キャピタルだ。主に不動産、ホテル、リゾート関係の投資を手がけている。同グループ傘下には米ホテルチェーン大手、スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイドがある。スタイリッシュホテル「W」や最高級ホテル「セントレジス」は日本未上陸だ。

 スターウッドグループは日本国内でシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル(千葉県浦安市)、ウェスティンホテル東京(東京・目黒)、ウェスティン都ホテル京都(京都市)などを運営している。宮崎市の大型リゾート施設、フェニックス・シーガイア・リゾートのホテルも任された。スターウッド・キャピタルは2004年、米モルガン・スタンレー・グループと共同でウェスティンホテル東京を買収するなど、日本でのホテルや商業施設などの買収に意欲的な動きを見せている。

 スターウッド・キャピタルは1991年に設立された。機関投資家や個人投資家から集めた資金でファンドを立ち上げ、投資している。8月にはパリのコンコルド広場に面した高級ホテル「クリヨン」や、、カンヌ映画祭のパーティー会場にもなるマルティネ・ホテル、高級ガラス製品ブランドの「バカラ」も持ち、シャンパンでも知られる仏テタンジェを買収した。会長兼CEO(最高経営責任者)はバリー・スターンリヒト氏。

 スターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイドのサイトは多言語対応が進んでいる。日本語版では海外のホテルも日本語で検索できる。スターウッド・キャピタルの英語版サイトもスターウッド・ホテルズと同じ水色を基調色にし、グループの一体感をアピールしている。日本での企業買収・再建事業の経験がある人物を日本事務所に迎えたことを報告する発表資料 も掲載されている。(2005.11.10/日本経済新聞)

NTTレゾナント、GPS対応の携帯向け飲食店検索サイト

 ポータル(玄関)サイト「goo」を運営するNTTレゾナント(東京・千代田、資宗克行社長)は携帯電話向けコンテンツを拡充する。全地球測位システム(GPS)に対応した飲食店検索サイトを新設した。GPSを搭載した携帯を使ってアクセスすると、利用者がいる場所に近い飲食店を自動的に選び一覧表示。店を選ぶと道順入りの地図を見ることができる。

 新サイトにはgoo独自に編集した飲食店情報のほか、「ぐるなび」「グルメウォーカー」など外部のサイトの情報を加え、約3万6000店の情報を掲載する。GPSが無くても駅名や地名を入力して飲食店を絞り込める。利用は無料。(2005.11.13/日本経済新聞)

人生のやり直しが可能に? ライフログが紡ぐ未来

ブログの勢いはとどまるところを知らない。その一方、ブログの「次」を探る動きも盛り上がっている。ここでは人の行為をデジタル化して記録に残す「ライフログ」を取り上げよう。

ブログの勢いはとどまるところを知らない。ポッドキャストなどの新たな技術と融合することで、さらにユーザーを増やしている。

 一方、ブログの「次」を探る動きも盛り上がっている。その1つとして「ライフログ」を挙げることができる。その目標は、人の行為をデジタル化して記録に残すことにある。それを追体験することで、人間は過去を分析しながら行動できるようになる。

 ライフログの研究で有名なものとしては、MicrosoftのMyLifeBits Project が挙げられる。同プロジェクトは、PCを使う際に起こり得るすべての電子的な動作を後からトレース可能にすることを目指している。記録対象およびその容量については、「1日に100通のメール、100ページのWebサイト、5ページの紙書類のスキャンデータ、10枚の画像、8時間の音声データ。それに10日に1冊の本と1枚の音楽CD」程度を想定しており、その容量は5年で80Gバイト程度になるという。また、米国国防総省の研究機関であるDARPA(Defense Advanced Research Projects Agency)も、2004年9月にライフログの研究を開始している

 

ライフログの出力装置

 上記のMyLifeBits Projectでは、主に電子的なデータを記録対象としているが、ライフログとしてはそれだけでは不十分である。日常の行動を映像として広範に記録しておくことで、行動全般を後でトレース可能となる。

 映像として保存したライフログを追体験するための出力装置としては、バーチャル・リアリティ(VR)で使われる「CABIN」のような没入型多面ディスプレイを利用した可視化が極めて有効だろう。

 CABINは、立方体の部屋の内壁をスクリーンとして利用する。入り口を除いた5面(正面、右、左、上、下)にソフトスクリーンが配置され、背面投影で映像が表示される。スクリーンの大きさは1辺約2.5メートル程度。その部屋の内部に液晶シャッターゴーグルを装着した人間が入ると、スクリーンの映像は3次元画像として認識される。センサーが頭の位置を検出しているため、視点を移せばそれに応じた映像が表示される。CABINと似たような没入型システムとしてはクリスティ・デジタル・システムズの「HoloStage」などがある(関連記事参照)

 CABINでは、5面のスクリーンそれぞれが映像を映し出す。また、立体視するためには右目と左目用に2つの画像が必要になる。つまり、CABINでVRを再生するには、カメラ10台程度が必要となる。これを踏まえて、DVD画質で一生分のライフログを取得する場合、どの程度の容量になるのかを考えてみよう。

 1層のDVD1枚(4.7Gバイト)に比較的高画質の映像を保存しようとすると、だいたい2時間程度の録画ができる。10台のカメラの映像を記録するので、2時間で47Gバイト、1日(24時間)で564Gバイトとなる。一生を80年間(2万9200日、70万800時間)と仮定し、計算を単純化するためにうるう年を考慮に入れなければ、映像データの総量は約16.5ペタバイトとなる。ここで、1日8時間は睡眠時間と考え、その時間を除けば約11ペタバイトにまで減らすことができる。さらに、画質を落としたり、コーデックを変えたりすることで、その容量は1ペタバイト近くにまで減らせるだろうが、その場合、もはやVRとしての利用には耐えられないだろう。

 

現実的なライフログの実現方法を求めて

 VRを実現するための出力装置は、没入型多面ディスプレイだけではない。このほかにも、体に直接装着するヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)などがある。超小型ディスプレイをメガネのように装着し、両目の視差を利用して立体的な視覚を得ようというのがHMDだ。HMD市場の動向はこちらこちら の記事が参考になるだろう。バーチャル・リアリティというと現実と区別がつかないほどの仮想空間を想像しがちだが、現時点ではそこまでの精度を持つVRは存在していない。また、きゅう覚や味覚、触覚など、デジタル化が困難な要素も依然として多く残る。こうした現状もあり、現在のVR研究の主流は、よりリアルに近づけるという方向ではなく、現実世界を基にして、電子的な仮想データでこれを補う体験をさせる複合現実感(Mixed Reality:MR)と呼ばれる方向に向かっている。没入型多面ディスプレイはHMDと比べ、広視野の映像空間を映し出せるなどのメリットはあるが、現時点でライフログに適しているデバイスとしては、HMDに軍配が上がるだろう。

 HMDであれば、画面のサイズもQVGA(320×240ドット)程度で済むため、そのデータ量を大幅に減らすことができる。ビットレートを調整したり、使用目的に応じた加工を行うことで、その総量を0.5ペタバイト、つまり500Tバイト程度まで抑えることが可能になる。

 100MバイトクラスのHDDが10万円程度だったのが1993年ごろ。それから約10年で、価格は10分の1、容量は1000倍になった。仮に容量が同じペースで増加し続けるとすれば、現在、コンシューマー向けのPCに搭載される一般的な250GバイトのHDDが500Tバイトつまりその2000倍の容量を持つのは、約11年後と考えられる。もちろん、例えば就職から定年までなどのように限定した期間を記録するのなら、あと数年もすればコンシューマー向けのPCに搭載されるHDDでもライフログが実現可能となるだろう。

ライフログの利用上の問題点

 記憶という存在の概念を大きく変えかねないライフログだが、実際の利用においてはさまざまな問題点や課題が存在する。

 例えば、ライフログを活用していくにあたっては、単に高精細な映像だけをアーカイブしているだけではだめであろうことは容易に想像できる。過去の体験に没入するのが目的であればそれでもよいだろうが、過去を分析しようとする場合は、必要なシーンを体験できるよう、検索などを行うためのメタデータも記録しておく必要がある。前述のMyLifeBits Projectが記録対象としていたような内容を、映像の内容とリンクさせるような方法が必要となるだろう。

 また、プライバシーの問題についても課題が存在する。撮影者の視点に写る第3者は、承諾なしに記録されることになるからだ。前述のDARPAでも、かなり以前からライフログの研究を行っていたが、当初想定されていた情報の記録範囲はかなり広範なものだった。このことが人権擁護団体などからの猛烈な反発を招き、2004年1月にプロジェクトは中止されている。現在の研究は、記録対象を戦場での兵士の情報のみに限定することを明言した「先進的兵士センサー情報システム技術」 (ASSIST)なのである。

 「ライフログはブログの延長」と考える読者もいるかもしれないが、これまで見てきたようにブログとは大きく異なる性質もある。現在、多くの研究者がライフログに関する研究に着手している。私たちの記憶が保存される日もそう遠いことではなさそうだ。

(2005.11.13/IT Media)

かつての成長株マイクロソフト、割安株投資家に人気を呼ぶ

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米マイクロソフト(Nasdaq:MSFT)株から成長株投資家が去ったあと、今後は割安株投資家が大量に取得している。

 マイクロソフトの基本ソフト(OS)のウィンドウズやアプリケーションの「オフィス」が広く普及し、世界でほぼ9割のパソコンで使用されたことを背景に、マイクロソフト株は何年もの間、成長株の中心だった。1996年から2002年までの間、マイクロソフトの利益はほぼ4倍増となり、株価は450%以上も上がった。

 それ以後は、ウィンドウズやオフィスの更新が、次第に時間もかかり複雑となるに連れ、マイクロソフトのスピードも減速した。ビル・ゲーツ同社会長は10月30日付けの社内通達で、米インターネット検索大手グーグル(Nasdaq:GOOG)など、競合会社と対抗するため、製品開発方法を改革する計画を発表した。 

 しかし、利益が急拡大する企業の株式に注目する成長株投資家は、次第に不満感を強くした。マイクロソフト株は過去5年で13%下落した。しかし逆に、株価が下がるにつれ割安株投資家はマイクロソフト株に意欲的になった。

   調査会社モーニングスターのトーン・トラン氏は言う。マイクロソフト株の動きをみれば、「マイクロソフトは転換が進む最中にある。1990年代、マイクロソフト株は究極の成長株だったが、今は成熟企業だ。だから、成長株投資家が去り、その一方で、多くの新たな割安株投資家を受け入れている最中だ」。(205.11.11/日本経済新聞)

「お騒がせしてすみません」――生協の白石さんサイン会

ネット発のベストセラー「生協の白石さん」のサイン会が、東京農工大の学園祭で行われた。たくさんのファンを前に白石さんは終始恐縮しっぱなしだった。

 「お騒がせしてすみません」「お待たせして申し訳ありません」――生協の白石さんは、心から恐縮した様子でこんな言葉を繰り返した。

 11月12日、東京農工大学の学園祭で「生協の白石さん」サイン会が行われ、整理券配布前から100人近くが列を作った。同書の著者で農工大生協の職員・白石昌則さんは、サインを求める1人1人に声をかけながら、「ひとことカード」に「ありがとうございました」などと書き入れた。

 「生協の白石さん」は、農工大生協のアンケート用紙「ひとことカード」の内容をまとめた本。その絶妙な受け答えがネット上で話題になり、11月2日に書籍化された。Amazonの売り上げランキングは常に1位。ネット書店だけでなく実店舗でも売れ、紀伊国屋書店でもランキング1位に。テレビや雑誌、新聞でも続々紹介されている。

 当の白石さんはこの状況に「お騒がせして申し訳ない」とひたすら恐縮する。サイン会でも1人1人に「お待ちいただいてすみません」「どちらからいらっしゃったんですか? 遠くから来ていただいてありがとうございます」「(もっとかっこいい人を想像していただろうに)がっかりさせちゃってすみません」などと話し、「学園祭をぜひ楽しんでください」と声をかけていた。


 前日からたっぷり眠ってサイン会に備えていたという白石さんは、サイン会終了後、「みなさん『大変ですね』などと言ってくださって、気を遣っていだたいているのが痛いほど分かりました。風も強くなってきて肌寒いのに、ずっと待っていただいて申し訳なかったです。学園祭も楽しんでいただければと思います」などと丁寧にコメント。テレビのインタビューや新聞の取材に次々に応じていた。


 これまで顔を出していなかった白石さんは、「みなさんをがっかりさせるのが申し訳なくて」今回も顔出しNG。「外に出て何かを話すたびに、みなさんのイメージを崩してしまう」と恐縮していた。

 本が売れても私生活に特に変化はないという。しかしテレビなどで取り上げられるたび、ひとことカードに、生協の業務とは関係ない“ネタ”的な投稿が増えると少し困った様子だ。「あくまで生協への要望を伝える掲示板ですので、まじめな投稿をお待ちしています!」


 農工大の学園祭は13日まで(サイン会は12日のみ)。

一度に100個読み取り・日立が新型ICタグ用チップ

 日立製作所は1秒間に最大100個のICタグ(荷札)を読み取ることができるシステムを開発した。これまでは一度に1個しか読み取れなかったが、新システム開発で倉庫管理やレンタルビデオ店など一度に多くの商品が出入りする流通分野での利用を促す。

 新たに開発したのはICタグに搭載するチップと専用読み取り装置。2.45ギガ(ギガは10億)ヘルツの電波を使い読み取り装置との間でデータ通信する。大きさは0.4ミリ角で従来チップと同じ。価格は100万個受注の場合で1個あたり約10円と現行の水準を維持した。すでにサンプル出荷を始めた。(2005.11.13/日本経済新聞)

三菱電機、撮影時間と場所証明する写真サービス・GPSと雲で

 三菱電機は写真を撮影した場所と時間を証明する「ココデイツ」サービスを始めた。産業廃棄物の投棄報告や工事現場の工程管理向けにサービスを提供、初年度に1万件の契約を目指す。

 専用の全地球測位システム(GPS)機能付きデジタルカメラで撮影すると、画像データが位置情報のデータと一緒に三菱電機が運営するセンターに自動送信される。センターでは同時刻の気象衛星雲の画像と組み合わせて保管。同じ形が二度と存在しない雲の形とつき合わせることで、撮影時刻を証明する。(2005.11.13/日本経済新聞)

オンライン写真アルバムから年賀状を注文・ヤフー

 ヤフーは10日、オンライン写真アルバムサービス「Yahoo!フォト」で年賀状印刷の注文受付を始めた。1000種類以上のサンプルから好みのデザインを選び、利用者が撮影した写真と組み合わせる。戌(いぬ)年の絵柄や、ディズニーのキャラクターなども用意した。ポータル(玄関)サイトとしての知名度や、自宅でプリントするのと比べ手間がかからない点を売り物に、注文を集めたい考えだ。

 プリントの発注先は、フジカラー、コニカミノルタ、デジプリの3サービスから選ぶ。完成イメージを画面で確認し、住所など差出人情報を記入すると、注文から最短3日で発送する。オンライン写真アルバムに登録した画像だけでなく、利用者のパソコンに保存している画像も使える。年賀状を購入する手間も省ける。

 料金は各社で異なるが、フジカラーの場合、基本料が1260円、プリント代が1枚当たり53円、葉書代が1枚50円となっている。(2005.11.10/日本経済新聞)