映画とネコと、私の好きなもの。 -209ページ目

眠っていた「映画ノート」から:「太陽がいっぱい」「栗色のマッドレー」のこと

3連休の初日。

明日、明後日と、イベントが控えているので、

今日は、大掃除やら整理ごとやら。

断捨離を少しづつでも進めないと(老後のために)、といつも思っているのだけど、

こういうのって通常の週末だと時間がない。

やはり3連休だと、気持のゆとりがあるので、

今日は、少し手をつけた。

そんな中、ず~っと眠っていた、若い頃の映画ノートを発見!

なんと、1972年~77年頃に見た映画の感想など、

偉そうに書いてるの。

いやー、それ読んででて、若いときって、傲慢だなあと改めて思いましたね。

書いてることに恐怖感がない。自信にあふれてるわ。σ(^_^;)

まあ、それが若さの特権でしょうかね。

でも、ほとんど忘れていたので、
ふ~ん、こんなこと感じてたんだ~と私にはちょっと新鮮でもありました。

大学生のころは、映画を仕事にしたいってずっと思っていた。

でも、はずみで学生結婚という、大どんでん返しがあって、
2年後には子育てとか、色々ついてまわってきて、
普通の就職ができなかった。

で、回り回って、
2人目が生まれてから、映画関係の仕事について、
それから30年以上。
(洋画の仕事のつもりが、今は、韓流オバさんですけどね。。。(`∀´))

なんか、感慨深いわ~。

で、ここにご紹介したいのは、
77年にアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」と「栗色のマッドレー」を書いた文章です。

何せ今から40年近くも前の文章なので、幼い感じ方、表現などありますが、
そのへん、ご容赦いただいて、読んでね。
(長文、ご覚悟!(;´▽`A``)
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昨日、久しぶりに「栗色のマッドレー」をTVで見た。
先週の「太陽がいっぱい」再見についても言えるのだけど、
自分の感じ方がとても深くなってきたことが、私には嬉しいのだ。

「太陽がいっぱい」は、もう何回見たか忘れてしまったけど、
本当に何から何まで素晴らしく、
月並みな表現になるけど、
あの海の碧さと白い陽光とドロンの幼さの残った美しい顔、
マリー・ラフォレの緑色の眼、
モーリス・ロネの冷たい残酷な横顔、
何もかもが完璧で、
ああ、こういう風にすべてが磨きに磨かれたとき、
初めてそれが芸術作品と呼ばれるのだなと、私は感心し、
しかも、そういうすべてがその一線上に見事に一致するなんてそうあることではないし、
やっぱり、後にも先にもアラン・ドロンという俳優の代表作は、
この「太陽がいっぱい」に尽きるだろうなと、
私はこの20年近くも前に作られたということが未だに信じられない
新鮮な魅力にみちた映画に感動を新たにしたのだった。



あの殺人場面のカットの切り替えはなんて素晴らしいんだろうと、
素人眼ながら、今回改めて思った。

トランプで勝ったフィリップ(ロネ)が、太陽に向かって明るく笑ったとき、
お尻の下に隠していた果物ナイフで、
(その前のシーンで、ドロンがこれでサラミを切って食べていたのが印象に残っている。
それを食べながら、彼はフィリップとマルジュの愛欲シーンを憎悪の眼で凝視する。
このとき、既に殺人の計画が彼には出来ていたのだ)
フィリップの胸をひと突きする。

悶絶の中で、沈黙、そして「マルジュ!」と大声で叫んで倒れるフィリップ。

突然、強風でヨットの帆が大きく音を立てる。
遠くに白い船。慌てて、帆先を変えるドロン。

そのカットすべてに太陽はギラギラと熱く強烈だ。
戦慄的なバック音楽と、強風に襲われたヨットの帆の音と太陽の下で、
ドロン扮するトム・リプレイは海の水をかぶりながら、フィリップの死体を急いで処理する。

彼は錘をフィリップの胸の上に乗せ大きな布をかぶせるのだが、
その布が風でめくれてフィリップの死に顔がちらっと見えたりする。

1つ1つのカットは、それこそ数秒だろう。
目くるめくその切り換えが私たちの心臓の鼓動をさらに速くさせ興奮させるのだ。

そして、ラストシーン。



太陽を見上げながら、
マルジュとそしておそらく彼女の財産も得るであろう幸福の絶頂にいるトム・リプレイの前に、
すべてを知った刑事が現れる。

そうとも知らず、「電話ですよ」と言った店のおばさんの言葉に安心して、
安堵の笑顔で画面から消えていくドロン。

彼の演技の素晴らしさがあの笑顔に集約されたと言っていいほどの美しい愛らしい笑顔だった。

そして、何故か、私はここでいつも涙が出てしまうのだ。



「栗色のマッドレー」は、70年度の作品だから、
「太陽がいっぱい」からほぼ10年後のドロンの姿である。


(※このパンフは今でも持ってる)

当時の彼はミレーユ・ダルクと恋愛中で、というより、夫婦も同然の生活をしていて、
ミレーユが原案を書いてできたのが、この映画だった。

大きな古城のような邸宅に恋人ミレーユと住む古美術商のドロン。



彼は時々浮気を楽しんでは、恋人との恋に新鮮な風を送り込み、
彼女もそれを楽しんでいた。

そんなところに、いつもの浮気と最初は思えた黒人の女マッドレーが現れる。

が、ドロンは、このマッドレーを愛するようになり、
ここに2人の女と男一人という奇妙な同棲が始まった。

最初はすべてを許したミレーユだが、そのうちに1人悩むようになり、
この三角関係に耐えられなくて、家出してしまう。

1人がいなくなると、あとの2人の恋の関係も、バランスが崩れてしまい、
マッドレーも消えてしまう。
一人、ミレーユを捜して、夜の街をさまようドロン。
夜明けの帰り道、ガソリンが切れて車の上で泣き明かしたミレーユと再会する。

もとに戻った2人。
だが、マッドレーのいない2人の生活は、以前のようにはいかない何かがあった。

やはりマッドレーなしにはやっていけないのか。
結局ミレーユはマッドレーを呼び戻す。
3人の生活がこうして始まるーー

「これからどうする?」とたずねるミレーユに、ドロンは「旅に出よう」と答える。

ラスト、白い馬に乗った3人の姿。
ここには悲壮な絶望に向かっていく彼らの顔がある。
ペシミスティックな予感にみちたバックミュージック
(フランシス・レイの素晴らしい音楽!)

とともに、彼らは果てしない地平線の彼方に消えていく。

この最後のシーンは、彼らの行く末を象徴するシーンである。
それは、結局破滅への道である。
そうとわかっていても、そうせざるを得ない、男女の愛欲の姿がそこにある。

私は6年前、映画館で見たとき、これを映像美の中で流れていく中身のない映画と書いたけど、
今見て、それはとんでもない見方だったとわかった。
これは、愛欲の姿を、その残酷さをフランス人らしい大人の怜悧な感覚でとらえた、
素晴らしい映画だ。
その極致には、結局のところ、絶望しかないのではないか。
絶望の先の破滅、そこまで予感しながらも、
なお、その魔力に見入られていく人間の男と女のどうしようもない姿。

「栗色のマッドレー」は、そうした男女の赤裸裸などろどろとした姿を、
美しい音楽と流れるような映像の中で、

何より絵になるドロンとミレーユという魅力的な恋人たちの
実生活を覗き見させるような興味も計算して美しく描いた作品なのだ。


                       (1977年1月20日 記)

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と、まあ、エラそうに評論家気取りで書いてますー。。。。(゚_゚i)(@Д@;

(当時、長文を特徴とする評論家の先生を真似てか、1つの文章がやたら長いわ)

(それと、今読むと、「愛欲」が多すぎて。今なら、赤入れたいわ( ̄ー ̄;)

当時はビデオもなくて、記憶だけで書いてたんですね、
そういう意味では、けっこう、頑張ってたかも((;´▽`A``
(なので、記憶ちがいがあるやもしれず。ご勘弁を!)


それにしても、アラン・ドロンは、ステキな役者だった。
特に「太陽がいっぱい」は、本当に大好きな作品で、
その思いが実ったのか、
後年、恥ずかしながら、
DVDのインナーリーフレットに原稿を書くことが実現しました。


で、「栗色のマッドレー」、これがまた素晴らしい!

だけど、これはDVDが発売されてません!・°・(ノД`)・°・

これは音楽の権利問題かなんかでトラブルが発生して、
世界中、どこの国でもDVDが発売されてないそうな。

こんなにオシャレで魅惑にあふれた映画はなかなかないので、残念ね。

ミレーユ・ダルクのファッションがとにかくカッコよくってステキ!
中性的なふしぎな魅力、
あのスタイルのよさ、
抜群のファッションセンスは、当時、みんなの憧れだった。

ドロンとの相性も最高で、その頃の映画雑誌のグラビアを2人が飾ることも多かった。
今でいえば、ブラピとアンジーみたいなものかな。




ミレーユとドロンはもちろん、今は別れてしまってるけど、
よい友人関係は保ってるみたい。さすが、大人なおフランスだわ~




なんと、you tubeでマッドレーのオープニングシーンが見られます!→ココ

ドロンが馬に乗って走っているシーン、懐かしい!
音楽も、そうよ、これだった!と涙出そうになりました!



ということで、

今日は、懐かしの青春時代プレイバックでしたー!

(70年代の映画、またいつか続きます!(;^_^A)








「ジャージーボーイズ」!



「ジャージーボーイズ」

念願の映画を見てきました!

いや、泣いたよ、泣いたー!

さすが、クリント・イーストウッド。

素晴らしい、温かい、映画の王道。

これから何度でも見たくなるような、

そんな逸品に仕立て上げてました!

実は、かつてラジオで「洋楽」を無我夢中で聴いていた世代ではあるが、

これまでの私自身の背景には、

フォーシーズンズがヒーローだったことはない。

むしろ、
「シェリー」
「君の瞳に恋してる」
などは、他の歌手のカバーで馴染んでいた。

特に、
エンゲルベルト・フンパーディンクが歌った「君の瞳に恋してる」
はあまりにも素晴らしくって、
レコード(CDではない!)買ってたし、
ずっと彼の歌と信じてました。

で、恥ずかしながら、
昨年、フランキー・ヴァリがアメアイのフィナーレに登場して
そのパフォーマンスを見て、
そっか、これって、彼の持ち歌だったんだ、
と遅まきながら、気づいたぐらいで。。。。

というわけだから、

この映画を見る前に、
当時の状況に詳しかったわけではないので、

かえって、すべてが新鮮で、

へえ、フォーシーズンズって、
こういう歴史の中で生き抜いてきたのねー、と初認識。

「ウォーク・ザ・ライン」「Rayレイ」など、
過去に映画化されたアーティストの成功物語と同じく、

まずは、
貧しい中、最初は地元のクラブなどで歌って、
認められるのを待つか、チャンスを掴むか、
そして苦労してレコーディングにこぎ着け、
その後、大ヒットに繋がる名曲が誕生して、
一躍売れっ子になって、全米ツアー、テレビ出演
大金を稼ぐようになると、
お決まりのように、
仲間同士で分裂したり、
家庭内のいざこざやら
(これには出てこないけど、他のミュージシャではアルコールとかクスリとかの誘惑も)
色々な問題が勃発。
でも、映画になるようなアーティストは、
そこから不死鳥のように、必ず復活する。

で、イーストウッドは

そういう人生の放物線を
くどくど説明したりせず、実にシンプルに
さっぱりと描くの。

カットの美学、とでもいうか。


ネタバレになってしまうけど、
フランキー・ヴァリの娘の死のシーンも、
極力、描写を省いている。

それが、やはり彼の天才的なセンスであり、深い知性なんだな。

切りとることで、ドラマの核心を際立てる。
このバランスが、ほんとに絶妙。

心身ともに、matureな意識を持ってないと、
こういう演出はできないだろうな。


それでいて、
観客の心を見抜いている彼は、
パフォーマンスシーンを手抜きしない。
そこは、ちゃんとしっかり、
サビの部分も十分に盛り上げて、聴かせてくれるのよ。

やっぱり、彼自身が、音楽家でもあって、
音楽大好きだからね。

音楽ファンのツボをおさえた演出に抜かりはない。



で、ちょいとここから、余計な裏話ネタなんだけどね、

この映画、嬉しいのは、
無名時代のジョー・ペシが出てくるってことなの。

実は、ボブ・ゴーディオ(彼が後に「シェリー」など一連の名曲を作曲した!)が
フォーシーズンズに加入したきっかけを作ったのが、
ジョー・ペシだったっていうわけ。。
彼は、メンバーの1人、トミー・デヴィートの友達だったのね。

ペシはまだ名前も違っていて(ジョーイとか何とか)、
若く、無名だけど、
小さな体で爆弾抱えているような
あのエネルギッシュな空気はちゃんと感じさせてくれるので、
彼を演じている役者も素晴らしいなと感心した。

で、ボーリング場で働いていたペシがボブを訪ねて来るとき、
何のセリフの後だったか、
「funny how?」って言うのよ。

その瞬間、私、うれしくて、思わず、吹き出しちゃいました。

でもね、
映画館にいた人、誰も反応しなかったわ。(→o←)ゞ

なんでおかしいかっていうと、
これって、ジョー・ペシがあの「グッドフェローズ」で言った、超有名なセリフなのよ!


↓歴史に残る、「グッドフェローズ」の名場面よ!




イーストウッドが、これを若きペシに再現させた、っていうのが、
何とも楽屋オチ的なサービス満点で、
とっても嬉しいじゃない?


映画の最後で
フォーシーズンズの各メンバーたちのその後を
彼ら自身がナレーションするのだけど、

問題児だったトミー・デヴィートは、
その後、ジョー・ペシと仕事をしていると語っていた。
(ここ、色々と調べてみたが、ペシはトミーの面倒を本当によく見て、トミーは心の底からペシに感謝しているらしい)

で、もう、わかっている人は気づいていると思いますが、
この「トミー・デヴィート」って名前、
「グッドフェローズ」でジョー・ペシが演じた役名と同じなのよ!

映画をいっぱい見ていると、こうやって自分の中で色々と繋がっていったり、
色々と発見できるのが、ほんと、楽しいよね!

あと、イーストウッドのカメオ出演、というのも、ありましたね!
これは、見た皆さん、気がつくはずなので、映画で確認してね!
(ここまで来ると、イーストウッドは完全にすべてを楽しんで作っている、って感じよね!)


ラストは、出演者全員が歌い踊る、感動と興奮の群舞スペクタクル!
クリストファー・ウォーケンも、ちゃんと踊ってた!o(^▽^)o
(惜しむらくは、このフィナーレ、もっと長くてもよかった。終わってほしくなかったよ。。。)




では、
締めくくりに、

若い頃のフォーシーズンズによる「君の瞳に恋してる」を聴いて、

映画の余韻に浸ることにしましょう。。。。










「メディカル・トップチーム」10/2リリース開始!



チュ・ジフンとクォン・サンウ、2大カリスマが初共演した医療ドラマ
「メディカル・トップチーム」が本日、DVD&ブルーレイ発売!

ジフニ演じるハン・スンジェ先生がね、

何度も見てると(;^_^A、その良さがわかってきますよー!

今じゃあ、思い出すだけで、胸キュン♡よん!(;´▽`A``

皆さん、是非、見てね!



(低視聴率にもめげずに、オレたち、頑張ったぜい!)




早く観たいよ、「ジャージー・ボーイズ」!

昨日から公開されている

クリント・イーストウッド監督の「ジャージー・ボーイズ」

早く観に行きたいけど、
本日は、どうしても仕事で原稿書き。

明日、S王子の英語教室の授業参観、
というレアなイベントがあるため、

バーバ、どうしてもそれに行きたいので、
明日は会社を半休。

でも、原稿締め切りは迫っているので、
本日、仕方なくの在宅仕事なわけです。

Yahooやall cinemaでレビューを覗き見しつつ、
逸る思いを抑えておりまする(>_<)。




オマケ





昨年のアメアイのフィナーレでゲストとして登場した、現在のフランキー・ヴァリよ!

このステージ、忘れられないわ!
(キースのリアクションが、またノリノリで楽しくってね!(^▽^;))





「ネブラスカ」

「ネブラスカ」
(ちなみに、サブタイトルはどうでもいいと思ってますので、省略してます)




「サイドウェイ」「アバウト・シュミット」のアレクサンダー・ペイン監督作。

前記2作品は大好きでDVDも持っているが、

「ファミリー・ツリー」は今イチ、ぴんと来なかった。

そこで、この「ネブラスカ」。

全編がモノクロ。

アメリカのど田舎、ネブラスカの風景が、
まるでアンドリュー・ワイエスの絵でも見ているかのよう。

ブルース・ダーンとか、
ステイシー・キーチとか、
かつて、アクの強い役者として成らした面々が
いやあ、年取ったねえ、という感じで出てくる。
(役がそうだから、余計に老齢を演じているとはいえ)

この作品で強調されるのは、
老いていく人間の姿だ。
もう少し絞って言えば、

老いていく親の姿と、それをあたふたしながら見つめている子の姿と。

老いていく人間を哀れむでもなく、
フツーに、自然に描写しているところが、イイ。

彼らは年老いても、
それで自らを哀れんだりはしないし、

言いたいことは何でも言うし、
言いたくないときは黙っているし、

無理をせずに生きているという感じで、

そういう人間のフツーの生き様こそが凄い、

と逆に思えてくる作品になっている。

スターらしき役者は上の2人だけで、
あとは無名。

美人もイケメンも登場しない、
アメリカのローカルの人たちのありのままを見せてくれる。

そういう意味でも、深い味わいを持った逸品です。