https://miketonpei.net/archives/13509
英語ブロガーのMichikoさんの新記事『Time to negotiate 』より、
氏は、長年アメリカや海外のニュースサイトやフォーラム(ネット上の公開討論の場)を渉猟され、高い見識をお持ちの方です。
時には、たった一人で白人たちと論争し、ジョンウン氏を「キ〇ガイ」扱いするアメリカ人に対して、一歩も引かい姿勢を見せ、私自身も非常に勇気づけられました。
・当該記事『Actual target is neither SK nor Japan 』
・Michikoさんが論争されたアメリカのニュースサイト(すべて英語です)
North Korea Claims First Successful Test of Intercontinental Ballistic Missile
他には、トランプ氏に対して、アメリカや日本の大メディアが「レイシスト」だと糾弾する中で、ヒラリー支持でもトランプ支持でもない、アメリカの政治サイトにて、多くの米国人あてに「アンケート」を取り、実に100件以上のサンプリングの結果、トランプ大統領がレイシストではないという「回答」を得ました。
緊急アンケート:アメリカ人に聞いてみた「トランプは差別主義者なのか?」その1
緊急アンケート:アメリカ人に聞いてみた「トランプは差別主義者なのか?」その2
・「アンケート」を取った、アメリカの政治サイト(同)
Need your cooperation for Trump's reputation in Japan · POLITICAL RHETORIC BUSTERS · Disqus
こうして海外の人々と議論や交流をする中で、今回は、北朝鮮の核やミサイル実験に関する議題に触れました。
その回答については、以下の通りです。
How To Avoid War With North Korea
議題:北朝鮮との戦争をどうやって回避するか
Fre Okin氏
「実現可能なベストの結果は、北朝鮮に核デバイスとミサイルのテストをやめさせること」
それに加えて、イランの核開発を阻害する必要もある。
北朝鮮がテストをするたびに、イラン人たちは、何かを学んでいる。
ベルファスト合意みたいなものさ、最も望ましいのは、どこか中立国の監視のもとに、北朝鮮の核施設を閉鎖すること。
もちろん、北朝鮮は、平和条約と、経済制裁の中止と、国境近くでの米韓合同演習をやめることを、要求するだろう。
緊張が高まったことの根本的な原因は、キム(金正恩)が、国境から40マイルしか離れていない場所で、米韓軍事演習の最中に、F35戦闘機による5分の急襲で、攻撃をされるかもしれないという恐怖を抱いているということなのさ、アメリカの潜水艦も近くをうろうろしているしね。
北朝鮮の弾道ミサイルテストは、アメリカに対し、冒険をするなという警告なのさ。
短距離テストのころは、せいぜい日本までしか届かなかった。
今や彼は、在韓米軍だけではなく、グアムも射程におさめている。
だからもう、交渉するしかないのさ!
-RT誌より-
'There is no military option for US and N.Korea, both sides are posturing'
アメリカと北朝鮮に軍事力行使のオプションはない、双方がふりをしているだけ
RT誌:あなたは、最近の分析で「金正恩政権は、ミサイル発射を、圧力には屈しないという決意を伝えるためだけではなく、状況を安定させて、アメリカ・北朝鮮間の軍事関係にこれ以上の緊張を起こしたくないという望みを伝えるためだ」と、書いていましたね。
状況を安定させたいから、ミサイルを発射するというのは、矛盾しているように聞こえますが、どういう意味ですか?
Gareth Porter:そう、キミの指摘するとおりだ。なぜかというと、ニュースメディアは、この出来事を報道する役割を果たしていない、ただ、北朝鮮がアメリカを脅しているというふうに言っているだけ、そしてトランプは、戦争をしてやるぞと言って、やり返している。
われわれには、このことの背景に基づいた事実がわからない、実は双方に、軍事的手段という選択はないのだということが。
双方にとって、現実的ではないのだ、そして、彼らはそれがわかっている。
米国は、北朝鮮に関しては、軍事力を行使するという選択肢は、長い間ずっと、なかった。
それは、韓国首都のソウルが、北朝鮮との国境から26マイルしか離れていないからだ、そして北朝鮮は、首都に8000の砲台を構えている、そして、韓国の首都の大部分を、滅ぼす以上に滅ぼし尽くすだろう、そして、20万人くらいのアメリカ人が、ソウル付近で暮らしている。
これは、アメリカにとっては、北朝鮮に対して軍事的手段を行使しないということの強力な理由になる。
そして、いっぽうの北朝鮮は、1950年のアメリカの爆撃(を受けた経験)によって、アメリカの爆撃で、完全に滅ぼされるだろうということを、完璧に理解している。
そして彼らは、アメリカの核兵器に対しては、完全に無防備であるということを、よく理解している、通常爆撃と同じように。
彼らは、あのときと同じようなことは、しないだろう。
だから、双方が、「ふり」をしているんだ。
これは非常に明白だ。北朝鮮は、アメリカを、無条件で交渉の席に着かせて、特に、朝鮮戦争を終わらせるということについて、よりよい条件を引き出すために、(アメリカを)攻撃をするふりをしている。
アメリカと北朝鮮の間での事実上の戦争状態は、決して終わっていない。
それが、北朝鮮側の最重要課題だ。
しかし彼らは、アメリカとの国交もまた、望んでいるのだ。
※訳者註‐RT誌の数字のケタは、少し多めに見積もり過ぎている模様。アメリカ人だけで、ソウル近辺に20万人は大げさな数字である。
このように、やれ「米朝戦争だ」、「戦争が始まれば日本に大量の北朝鮮難民が押し寄せてくる」だの、無責任極まりない暴論が、日本では面白おかしく展開していますが、海外の言論との比較で、彼らの低レベルぶりが、つぶさにわかります。
日本国内の露悪に満ちた北朝鮮報道は、「情報」としての価値はありません。
視聴率目当てで、「いかに北朝鮮をdisれるか」に固執し、ネット上でも、憎悪や感情に流されるコメントで溢れかえっています。
反面海外の人々は、「われわれには、このことの背景に基づいた事実がわからない」と前提にした上で、今ある情報で適宜に分析し、どっちかに肩入れするわけでもなく、それぞれ筋の通ったご意見があって、私自身の感想としては、事の本質を見抜いていると思います。
もちろん、向こうでも「感情的なコメント」はあると思いますが、日本のように「頭のてっぺんからつま先まで」北朝鮮憎しという、低レベルな次元にいないことは確かです。
そして、今回の記事でMichikoさんは「軍事力の行使という選択肢がないということは、当初から言われていたけれども、そういうことは、どの側も、表向きには言いません」とされ、もちろんそれは、「言った方が損になる」からに決まっていますし、しかし「どうみてもそうなんだ」ということは、海外の軍事関係者は、皆知っている事実です。
ゆえに、安倍氏が、いたずらに戦争戦争だと叫んで、自分や仲間のスキャンダルなり、政策の失敗から目をそらさせようとしていることは、明らかです。
jアラートとか何とか言って、乗せられている人たちは、安倍氏が「国民は忘れる」というふうに、あてにしている「バカな大衆」のうちの1人だということです。
<参考資料>
・Michikoさんのブログ『Cluttered talk blab blab blab』 「Time to negotiate 」