私の所には体のつながりを感じられない、と訴える方が多く来院します。ところで、体のつながりとはどのようなものでしょうか?難しいですね。これは自分の体につながりを感じられるようになって、はじめて実感できるものだと思います。私の場合は、20年前に末梢神経麻痺という、足の運動神経と感覚神経の怪我を経験し、回復する過程で体のつながりを実感しました。麻痺というのは、「つながり」、以前に「無」ですから、途方に暮れてしまいますが、回復と共に体と動作が「無」から構築されていく過程を実体験しましたので、貴重な財産になりました。
私の実感では、体のつながりとは、体の中の無意識の感覚の流れです。この感覚は固有感覚(深部感覚)といいます。体のつながりを感じられない場合は、固有感覚の流れが良好な状態でないということです。固有感覚の流れを良好な状態にするには、自分の体に必要なことをしなければなりません。まずは「自分の体と向き合うこと」が必要でした。私のような麻痺の状態になってしまうと、絶望して諦めてしまう方も多いでしょうが、「無」ではなく、体が「有」でつながりを求める状態ならば、自分の体と向き合えるはずです。
とはいえ、麻痺の状態「無」になっても自分の体と向き合える人がいます。私は怪我で麻痺の状態になる以前に真向法という体操を知りました。「125歳まで私は生きる」の著者渡辺弥栄司さんが真向法の第3体操である開脚をやられいたからです。後から知ったのですが、真向法の創始者である長井津氏は、42歳のとき脳卒中で左半身不随になり、真向法の第一体操を3年間毎日行い、さらに第二体操編み出し、次第に体が柔軟になり、不自由だった体が元の通り動いて、以前にも増して健康になったそうです。残念ながら渡辺さんにお会いする前に、私は右脚を麻痺しましたので、真向法とは結局ご縁はなく、独自の股割りを二十年経った今もまだつづけています。創始者の長井氏は3年間毎日、第一体操を続けました。私は股割りをつづけました。1つの動作に注力し、それをつづけるということが、自分の体と向き合うための核心だと思います。そして、固有感覚の流れを良好にするための準備ができるのです。
私は運動神経と感覚神経の怪我をして右脚が「無」の状態を経験しました。そして、はじめて固有感覚の存在に気づきました。これは無意識の感覚の流れですから、失ってみて、有ったことに気づく感覚なのです。「無」というのは、私の右脚であるけれど、私の右脚でない肉の塊がある状態です。私のリハビリは肉の塊の中にある骨を杖のように、使えるようにすることからはじめ、股割りは毎日していました。次第に、「無」から体と動作ができあがり、今では更なる体の深みを探求しています。
固有感覚の流れを良好な状態にするには、自分の体の中をトレーニングすることができなければなりません。とても難しいことのように感じるかもしれませんが、自分の体と向き合うことができれば、わかるようになることなのです。このような考え方は、西洋のトレーニング理論では理解しがたいと思いますが、長井氏にとって真向法は事実ですし、構造動作トレーニングも私にとっては事実なのです。
体のつながりを感じられない、という方で、つながりを感じれるようになりたいという方は、一つの動作を三年間毎日つづけて、自分の体の中を探索してみてはいかがでしょうか。
【体幹360度回旋】背骨を動作の中心軸にする施術とトレーニング
足関節は距骨と腓骨(外くるぶし)と脛骨(内くるぶし)から成る関節です。解剖学では距腿関節といいます。足関節はつま先を自分の方に近づける背屈とつま先を遠ざける底屈運動が可能です。また、距腿関節と足根骨の関節を含めた足部では、回内(背屈、外転、外がえし)と回外(底屈、内転、内がえし)の複合運動が可能です。足底が外方を向く動きが外がえし、足底が内方を向く動きが内がえしです。 足関節の正常可動域を確保することは動作を円滑におこなうのに重要です。
足関節の正常可動域を確保するためには、正しい骨の配列で、関節運動には各筋肉が作用する状態が必要です。しかし、膝下O脚、鎌足、外反母趾など骨の配列を崩している状態では、関節運動で各筋肉が正常に作用せず、可動域を確保することができません。そのため動作を円滑におこなうことができず、問題が生じる原因になります。
骨の配列の崩れは、アーチを潰すだけでなく、腓骨、脛骨、大腿骨、骨盤まで影響します。例えば腓骨が下方に変位している場合は、足底腱膜炎、シンスプリント、腸脛靭帯炎、股関節痛、腰痛など、その負担は各所に及びます。
カマ足を治している方は、下肢の筋肉がつながる位置で開脚に励んでください!
腓骨下方変位


