5月29日、一宮中日文化センターの講座は自分の歩き方を見直す内容の「足指を整え生涯自分の足で歩くウォーキング術・・・自分の歩き方を見直す」講座をおこなった。この講座は名古屋栄中日文化センターで第1回目をおこない、今回で3回目になるが、毎回満席で自分の歩き方への関心の高さがうかがえる。今回もキャンセル待ちで参加できなかった方のことを思うと、心苦しい限りだが、定員を増やして密にならないように、企画側も苦渋の決断をしている。本当に大変な世の中の状況だが、皆さんが自分の足で前進していける確かなものを身に付けてほしいと願う。
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参加者に歩き方のイメージを聞いてみると、そのほとんどが、踵から接地して足の親指で蹴り出す、ということだった。この歩き方の方法は、ごく一般的な方法だが、参加者全員の足指が浮いていて、半数が外反母趾に変形しつつあり、自分の足に合っていない歩き方をしていた。また、極端な浮き指の参加者をチェックしてみると、背中の筋肉の使い方に左右差がある、手足の長さにも左右差がある、体幹の側屈や回旋、股関節の内外旋、肩関節の屈曲などの動きに制限がある、などの身体の状態が確認できた。接地の状態だけでなく、身体の状態によっては、一般的な歩き方の方法が身体に無理をさせることになりかねないので注意したい。
牧神の蹄の簡易版、セルスポンジを使って、足指をどれだけ意識できるのか、チェックしてみたところ、足指を使って持ち上げられない、わずか数グラムのスポンジなのに足指をつかって持ち上げることが大変、など足指への意識にも個人差が大きかった。
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脛の筋肉のチェック。ふくらはぎの腓腹筋の使い方をチェックしてみると、腓腹筋の内側頭と外側頭の使い方に左右差がある、そもそも腓腹筋を収縮させることができない、という人がほとんどだった。
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足首の関節のチェック。足関節の底背屈の動きは、可動域が狭く、足関節の使い方に偏りがある参加者がほとんどだった。膝の人工関節の手術をしている参加者では、足を回内する使い方に偏っていた。
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足指の筋肉と関節のチェック。長母趾屈筋と長趾屈筋が使えない、足指を揃えて曲げることができない参加者がほとんどだった。これらの筋肉が使えないと足指の動きを短母趾屈筋に頼り切ってしまう傾向にある。その影響は、足の裏や爪などにみられ、タコ、魚の目、踵のガサガサ、外反母趾などの変形、爪の消失、爪の色や形の変化などが確認できる。脛の皮膚にアレルギー性の皮膚炎が確認できることもあり、足指の筋肉と関節は正しく使えるようにしたい。