「ガソリン入れたか?」 -18ページ目

【実績】金ETFの対談。WGC豊島氏×FP深田氏


エンジンのお仕事です。

日本経済新聞電子版「マネー」ページで、
金ETFに関する対談記事を制作しました。
三菱UFJ信託銀行を受託者として上場した
「純金上場信託」 (愛称:金の果実)の企画ページで、
WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)の豊島逸夫さんと
FPの深田晶恵さんが対談しています。

対談ページはこちら

先週(14日)は1トロイオンス1270ドル台に乗せて
過去最高値(ニューヨーク金先物価格)を更新した金。
20日にも再更新した模様です。
中長期での価格上昇をうけて、
金は日本の個人投資家のあいだにも人気が高まりつつあります。
ETFなら、全国の証券会社で売買できる、信託報酬が安い、
少額から投資できる--など、金投資への間口が広がります。
「金の果実」は金現物との交換も可能です。

対談では、金投資に向かうお金は日本国債から
流れてきているという豊島さんの話が興味深かったです。
対談当日は豊島さんへ別媒体の取材もあり、
金ざんまいな1日でした。


【番外編】「理想のタイプは坂本龍馬」という女性


今回も番外編です。

「龍馬」でも「行く」でもない
司馬遼太郎の「竜馬がゆく」。
いつも時代も人気がある歴史小説です。

海外でも人気がありました。
20代のころオーストラリアでしばらく遊んでいたときも、
現地で最も人気のある日本語小説は「竜馬がゆく」でした。
当時、海外でフラフラしている日本人は
「何だかわからないけど一発当ててやるぜ!」という
やや迷惑なくらい力んだ男が多かったのです。
旅先では、そんな熱い日本人同士が
「竜馬がゆく」の文庫本を交換しあうのが常でした。

YMCAやキャラバンパーク、バックパッカーズホテルなど、
日本人の貧乏旅人が立ち寄りそうな場所には、
必ずといっていいくらい「竜馬がゆく」が置いてあった。
シドニーで交換した本がめぐりめぐって
半年後にダーウィンで戻ってくるなんていうことも。
「俺もやってやるぜ!」みたいな書き込みが多いので、
誰が手にしたものかどうか、すぐにわかっちゃう。
僕も書きました(笑)。

それからずいぶん経って、
ある女性と付き合うことになりました。
お互いに何となく好意があるなと気づいたとき、
彼女が「わたしの理想のタイプは坂本龍馬」とカミングアウト。
酔ってはいましたが真顔で。はっきりと。迷うことなく。
ハードル高いな~と思うより正直ヒキましたね。
(普通いわないだろ、そう思っているとしても…)

付き合っている間は、あまり坂本龍馬の名前は出ませんでした。
ただ、言葉の端々に“それらしき思想”は感じられました。
「最近のオトコは軟弱なのが多すぎる!」
「オトコなんだからガーンといけばいいのに!」とか。
すべて聞こえないフリです。
「これは彼女の独り言なんだ」と言い聞かせて。

そんな付き合いも終わりを迎えます。
すべてはこちらの勝手でそうなったわけですが、
いちおう話し合いらしきもの(つまり別れ話)を持ちました。
僕の説明というか弁解がひと下り終わったあと、
だまって聞いていた彼女が最初にいった言葉は
「あなた、何で寺田屋じゃなくて日野本陣だったのよ」。

はい? 何のことでしょう??
「わたしが龍馬好きなの知ってて
何で新撰組副長の本家を見学に行かなきゃならないの?
連れていくなら、龍馬襲撃の京都の寺田屋でしょ。
わたしの気持ちを全然…」と堰を切ったように話し出しました。
それから次々に出てくる自分への罵倒の言葉は
ほとんど耳に入りません。

「寺田屋じゃなく日野本陣…」

東京・日野市の甲州街道沿いに残る日野本陣跡。
確かに一緒に行きました。しかも彼女の誕生日に。
「龍馬がゆく」から「幕末」「王城の護衛者」「燃えよ剣」と
一連の司馬本で新撰組へ興味が広がっていた時期かもしれません。
しかし、何も彼女の誕生日に龍馬の相手である
(もしくは龍馬殺害の真犯人かもしれない)
新撰組ゆかりの場所に行くことはないのです。
あのとき自分は新撰組の格好(ダンダラ羽織にマゲヅラ!)で
写真なんか撮って大はしゃぎした記憶が…
彼女も「ヅラ、似合うね~」なんて楽しそうに見えましたが、
すべては誤解、幻だったのかもしれません。

話し合いの車中から
彼女がバァーンとドアを閉めて帰ったあと、
しばらく動けませんでした。
「日野本陣に行った1年以上前からずっと、
あんなふうに思ってたんだ」
「忙しさにかまけてほったらかしだったな。
龍馬さんは案外マメに手紙を送ったりしてたっけな」

龍馬さんは偉大です。
というか、自分のアホさを
龍馬さんに教えてもらった気がします。
この「日野本陣事件」からもずいぶん経ちました。
女性の気持ちを慮るようになっかたどうかは、
いまもわかりません。









シーナさんは目論見書を完全読破できるか!?

作家の椎名誠さんが昔、
週刊文春の完全読破に成功したことがあります。
表紙の誌名から目次や広告はもちろん、
裏表紙の「第三種郵便物認可」などまで全部で400ページ以上。
あまりにもくだらなくて斬新な企画だったので、よく覚えています。

そんなシーナさんでも、投資信託の目論見書(投資信託説明書)の
完全読破は無理でしょう。100ページくらいの冊子なんですけどね。
それだけ、目論見書には膨大で無味乾燥な専門用語が並び、
一般の人が楽しくなる要素はほとんどないということです。

投資信託の目論見書には2種類あります。
ひとつは交付目論見書。
投資家に必ず交付しなければならない投信の説明書のことで、
運用会社が作成して販売会社が交付するものです。
もうひとつが請求目論見書で、
投資家から請求があった場合に交付するもの。
こちらも運用会社が作成して、
請求があった場合は直ちに販売会社が交付します。

その目論見書が今年7月から改定されました。
とくに交付目論見書は、従来に比べてとてもシンプルになり、
工夫を凝らした内容・表現になっています。
7月から1年かけて、すべての投資信託の目論見書が
改訂版に順次、差し替えられていく予定。
この改定目論見書がぼちぼち、
金融機関の店頭やネット証券のウェブサイトなどで、
閲覧できるようになってきました。

考えてみれば、投信の目論見書はかわいそうな書物です。
読者である投資家は、読まないで済むならできれば読みたくない。
発行者の運用会社も、出さないで済むならできればつくりたくない。
誰にも愛されていないのです。
誤解を恐れずいえば、
金融商品取引法だけが読者と発行者をつなげている。

わかりやすい目論見書をつくるためには、
「誰も本当は読みたくない=メッセージは届きにくい」
ということを前提に考えた方がよさそうです。
具体的には、1ページに収める情報を少なくして
できる限り「白い誌面」にすることを考える。
(誌面が白くないと、届けたいメッセージが埋没していまいます)
“副読本”である販売用資料も、
総ページ数を先に決めるのではなくて、
1ページあたりの情報量を決めてから総ページ数を調整していく。

言うのは易し。注釈や免責事項が多くて本当に難しいです。

投資の世界では、収益の8割は資産配分
(アセットアロケーション)で決まるといわれています。
投資銘柄やタイミングなどの細かな戦術よりも、
どの資産にどのくらいの割合で投資するかという
大きな戦略の方が重要だということです。
わかりやすい目論見書のつくり方も同じかもしれません。

制作サイドとしては、タイトルや見出しの表現、
アイコンや図表のデザインなどにこだわってみたいですが、
効果はあまりないような気がします。
戦術よりも戦略。
表現手法よりも誌面の機能とバランス。
どの情報を、全体のどのくらいの割合で、
いかにゆったり見せることができるか。
ディレクターの腕の見せ所かもしれません。

エンジンと一緒に、
目論見書や販売用資料をつくってみませんか。


【番外編】婚活パーティの必勝法を聞いた!


今回は番外編です。

「ここ数年、1人で外食したことがない」と
豪語する友人がいます。32歳の独身男性。
外食の相手は、もちろん女性です。
とくにイケメンでも資産家でも、公務員(笑)でもない彼。
確かに、彼の携帯メールには頻繁に着信が入ります。

ふ~ん、そうなんだ。

ちょっとイラっとしながら
「女性と仲良くなるコツでもあるの?」と聞くと、
「ある。テッパンの方法があります」という。
「たとえば婚活パーティなんかでは…」と教えてくれた方法が以下です。

まず会場に入ったら、1人だけ(ここ大事)気に入った女性を見つける。
それもすぐに。所要時間3分が目安だそうです(早いな)。
で、フリートークの時間になったら一目散に彼女のところに向かい、
「最初から気になっていました。
こんどぜひ2人でゆっくりお話がしたいです」と言いながら、
自分の名刺に携帯電番&アドレスをその場で書いて(ここも大事)渡す。
そして「ご迷惑でなければ、ぜひ連絡ください」と言って
会場から帰っちゃう(ここも大事)。
相手のは聞かない。自分のを渡すだけ。
帰るときは、わざと彼女にわかるように会場から出て行く。

…どうですか。
彼曰く「付き合うかどうかは別にして、
連絡が来てデートできる確率は9割(!)」とのこと。

「でもさ、相手の女性が誰かと話していたら難しくない?」(僕)

「違います! そんなときは逆にチャンスなんですよ。
話している相手に『すみません、こちらの方とお話したいのですが、
ちょっとよろしいでしょうか?』とバシっと切り出すんです。
だいたいは、それでOK。
後で聞くと、それが彼女の印象に強く残るらしいです」。

「なんで、その場で連絡先を書くの?」(僕)

「だって、連絡先が書いてある名刺を持っていたら
いつも準備しているように思われるじゃないですか! 
あくまで『いま出会ったあなただけ感』が大事なんですよ」。

できの悪い生徒でごめんなさい。

この「その場記入立ち去り戦法(仮)」のいちばんの障害は、
男性のスケベ心だそうです。いやらしい意味ではなく、お金です。
婚活パーティは一般に、男性の方が高めの会費を払います。
東京だと5000円~1万円くらいでしょうか。
元を取ろうとして、戦線を広げてもダメだそうです。
「下手な鉄砲は数打っても当たりません。
だったら、大砲ズドンで一点突破です!」とのこと。

ちなみにこの戦法、
婚活パーティ以外でも、どこでも有効だそうです。
過去の実績では、喫茶店の店員さん、駅で出会った知らない人、
接待で行ったレストランで隣のテーブルにいた人などがあるそうです。
新手のナンパですね(笑)。

女性のみなさん、
どうですか? この戦法。

【実績】中高生に伝わるか? 金融の“いま”。

エンジンのおしごとシリーズです。

野村ホールディングスと日本経済新聞社が発信している
主に中高生向けの経済・金融教育サイト「man@bow」(まなぼう)。
そのいちコンテンツである「いま聞きたいQ&A」を2007年からずっと制作しています。
基本的に毎月2回の更新なので、もう90本近くの記事を書いた計算です。

なんせ対象が中高生。
ミスリードせずに、いかにわかりやすく伝えるか、がポイントです。
教科書チックにならないように、
できる限り“いま”起きていること取り上げるようにしています。
もっとビジュアル化すればよいのでしょうが、いろいろと事情が…。

旬なテーマを選びつつ、それわかりやすく書こうとすると、
思ったより時間がかかります。
あまりトレンドを追いすぎると、
記事の陳腐化が早くなってコンテンツの魅力が下がります。
そのバランスが難しい。
月2回とはいえ、担当者は毎回ヒーヒー言いながら取り組んでいます。
またそれが、チャレンジングで楽しさにつながるわけですが。

9月15日に更新された記事のタイトルは
「長期金利と円相場は、今後どのように動くのでしょうか?(前編)」。
こんな記事が掲載された日に、当局の為替介入ですからね。
後編はどうなるのか? 乞うご期待(笑)。

同じ仕事を長く続けられる。
それは僕たちにとって、うれしい評価でもあります。