「HUNTER×HUNTER」に学ぶ、試験ニ臨ム心得(-人-) | 遠藤花織「秘密」
2006-11-03 15:20:30

「HUNTER×HUNTER」に学ぶ、試験ニ臨ム心得(-人-)

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遠藤花織「秘密」

んとね、「HUNTER×HUNTER」には、全編を通してある“筋”みたいなものが通っているように思います。
具体的にシーンを3つ挙げてみると…。


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4巻の最後らへん。

ハンター試験の最終選考で、形式上は問題なくとも自分には不本意な形で合格が決まったゴンが、
合格を取りけしてほしいと試験官・サトツさんに頼んだときの、サトツさんの返答。

合格者が何を言っても合格は取りけせないこと、自分にプロの資格がないと判断したらライセンスカードを処分するのも自由だということを話したあと、こう言っています。

「ほとんどのプロハンターにとってこのカードは、
命よりも大切なものであると同時に意味のないガラクタ同然のものでもあるからです。
大事なのはハンターになってから何を成したか。ですよ」


5巻最初らへん。

キルアのハンター試験不合格に関して議論しているうち、
キルアの合否が怪しいのなら最終選考のクラピカvsヒソカ戦も怪しかった…と審査基準に次々と文句が出てきたときに、
ゴンがその場を制した言葉。

「どうだっていいんだそんなこと。
人の合格にとやかく言うことなんてない。
自分の合格に不満なら満足できるまで精進すればいい」


ちょっと飛ぶけど、14巻の最後らへん。

ゴン・キルアvsビノールト。
「グリード・アイランド」のプレイ中、マサドラへ向かう平原の中、美容師のような小道具をもった念能力者・ビノールトに出会う。

彼は相手の髪を愛用のハサミで切って“食う”ことで相手の特徴を知り、その肉を食らう、第一級殺人犯だった。

ゴンとキルアは一刻も早くマサドラに行きたいのに、
2人の師匠・ビスケは、この平原の限られた区画の中で、1度でもビノールトに攻撃をくらわせなければ先へ進ませないという。
逆にビノールトには、2週間、ゴンとキルアの攻撃をよけることができれば見逃すと約束。


ビノールトは強かったけど、既にビスケの攻撃を受けていて体はボロボロ、ゴンとキルアが2人がかりで攻撃したため1日目でビノールトから1本とれそうになる。
まさにビノールトの顔面に一発入れようとしたキルアを、ゴンは止める。


「まだ時間はある。
一対一であいつ(ビノールト)を圧倒できるようになるまで続けよう」


それを聞いてキルアはこう思います。
「たしかに。ダメージもあってヘトヘトのこいつに2人がかりで勝っても、
この先どんな敵にもかなわない」
そして2週間を全て使ってビノールトと対戦し、
最後にゴンはビノールトに修行させてくれてありがとうとお礼を言い、ビノールトは自首することを誓って別れました。


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通ってるよね? “筋”。


サトツさんはセリフそのまま、「ハンターになってから何を成すかのほうが重要」だと言っています。
ビノールトと戦わせたビスケの狙いは、
相手に勝つという“形”だけのものではなくて、“相手に勝てるだけの力を身につける”という実質にあります。

5巻のゴンのセリフの後には、ハンターライセンスカードについて、
「ハンターに合格した者の5人に1人が、1年以内になんらかの形でカードを失っています。
プロになられたあなたがたの最初の試練は“カードを守ること”と言っていいでしょう」
とハンター協会の1人が説明しています。
これも、
「ハンターになれたことに安心して油断してしまわずに、最低でもハンターに合格した当時の強さは維持すること。できれば合格時よりさらに実力を磨いて強くなること」を意味している言葉だと思います。


これって、現実世界のすべての試験に臨む人に対しても、
いえることなんじゃないかな(^-^)

試験の問題に「難しい、難しい、もういやだ」っていっぱいいっぱいになっちゃダメなはずなんだ。
受かったらそれで終わりじゃなくて、それを生かしてそこからもっと難しい問題にとりくんでいかなきゃならないんだから。
だから「とりあえず形だけ」ってズルして形だけ手にいれても意味ないし、
逆にいえば、“その先”に比べれば“スタート地点”はまだ難しくないはずなんじゃないかしら?


そうだよ、きっと、
難しいんじゃない、まぎらわしいだけだ(笑)! 
…と、なかば自己暗示的に納得してみました(^^;)

スタートだと思ってみれば、“試験そのもの”に過度に不安を感じることもないはず。


この気もちは試験だけに限らず、なんにおいても大事なことのような気がします。

ね。「HUNTER×HUNTER」って、ココロの友でしょ(笑)。