ここしばらく、HPVワクチンが認可、発売された頃のようにHPVについて調べておりました
最近、HPVについてあまり勉強してなかったな...という反省も含めながら...
がん検診の結果から、フォロー中だったり、HPV検査をしたり、組織診をしたり、
もう少し進んで、高度異形成でレーザー蒸散、円錐切除を受けたり、
上皮内がんで円錐切除を受けた後は、その後もしばらくの間は経過観察が必要です。
浸潤がんまで進んでしまうと、また話は変わってしまいますが、
その原因としてはハイリスクHPVの持続感染があり、
HPVが性的接触で感染するウイルスで、どこにでもありふれているウイルスだからこそ、
再発や今後の感染について不安に感じ、セックスに恐怖を感じたり、
今後、パートナーにHPVを感染させてしまうのではないか、
パートナーからのHPV感染があるのではないか
元、も含めたパートナーにこのことを伝えないといけないのか
などと不安を感じていても、その恐怖や不安を払拭できる情報には、なかなか辿りつけないなー...
と、今回調べていて感じました
1つ大事なことは、
確かに、子宮頸がんの原因としてハイリスクHPVの持続感染があります。
しかし、これからのHPV感染=必ずしも“がん”に進むわけではない。
浸潤がんまで進むのは極めて僅かであるということ。
不安が強くなる気持ちは重々に承知ではあるのですが、まずはそこを押さえた上で、
今後の予防として何か出来ることはないかというと、
セックスの時にはコンドームを最初から使用する
HPVは、性器から性器、指から膣、指から肛門への接触でも感染することがあるので、
コンドームでHPVの感染を完全に防げるわけではありませんが、リスクを軽減することは可能です。
定期的に検診を受けること
30歳以上であればHPV併用検診が望ましいです
コストのこともあるので、検診時に担当医と相談されるとよいでしょう
(※子宮頸がんの検診の結果が「ASC-US」の判定時のみ、HPV簡易ジェノタイプの検査が保険適応になります)
検診やフォローの間隔は、検査結果により3か月後だったり、半年後だったり、1年後でだったり、
人それぞれ違いますが、今後も検診だけは受け続けましょう。受け続けてください
HPVワクチンは”要検討”
産婦人科診療ガイドライン2017でも、45歳までの女性に対しては接種推奨となっていますが、
あくまでも、HPV16、18型に感染していない場合の今後の予防、ということになります。
HPVの感染は、子宮頸部の構造的に、10~20代女性の方が感染しやすい、ということもあり、
その女性の年齢、パートナーがハイリスクか否かにもよるでしょう。
1回15,000円のワクチンを3回接種することの費用対効果と、
やれることはやった、というご本人の安心感を天秤にかけて、どうなのか
定期的に検診を受けるだけでも十分かもしれないし、
接種したという安心感が必要な場合もあるかもしれません...
ただ、今年の3月にリリースされている、米国腫瘍学会のHPVワクチンの臨床接種ガイドラインでは、
26歳までに接種を行う必要がある、とありました(原文はコチラ)。
HPVワクチン接種については、担当の先生ともよく相談して決められると良いかと考えます
喫煙されている方は禁煙を
北海道女性の喫煙率は全国一です全く嬉しくない全国一なのですが、
喫煙は免疫機能を低下させるので、喫煙されている方は禁煙しましょう
セックスをするパートナーは限定する
コンドームをしても完全には防ぎきれないHPV感染。
セックスが初めて同士(処女と童貞)という2人以外のケースでは感染の機会となります、
いつ、誰から感染したかを知ることはできませんし、知る必要もないのですが、
パートナーが多数の方が、感染機会は増えます。もちろん、パートナーが変わることはあるでしょう。
が、不特定多数になると感染機会はどんどん増えていきますので、ご注意ください
心配しすぎない
今までの治療経過と、これからの状況は違います。
ご自身の年齢によって、感染しやすいかそうではないか、も違いますし、
その当時の体と自分の今の体、環境は同じではありません。
パートナーに関しては、同じの場合もあれば、変わっている場合もあるでしょう。
ただ、同じパートナーだとしても、HPVが持続感染しているかどうかはわからないんですよね
HPVに再度感染したとして、感染が持続するかどうかはわからないですし、
持続感染したとして、がん化するまでには数年~十数年を要します。
だからこそ、定期的な検診が必要となってきます。
つづく