ジャッキー・ブラウン | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ジャッキー・ブラウン』

 

 

 

 

 

1997年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 クエンティン・タランティーノ

 

原作 エルモア・レナード

 

撮影 ギレルモ・ナバロ

 

 

 

出演 パム・グリア/サミュエル・L・ジャクソン/ロバート・フォスター/ブリジット・フォンダ/マイケル・キートン/ロバート・デ・ニーロ/リサ・ゲイ・ハミルトン/クリス・タッカー/デニース・クロスビー/マイケル・ボーウェン/エイミー・グラハム

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

すべてのカタは彼女がツケる

 

クエンティン・タランティーノ監督の長編第3作で、70年代ブラックスプロイテーション映画を代表する女優パム・グリアを主演に迎えたクライムサスペンス

 

エルモア・レナードの小説「ラム・パンチ」を原作に、タランティーノ自ら脚本を担当、70年代テイストを全面に押し出した、クセモノスター勢揃いの小粋な犯罪アクション

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

青の航空会社の制服に身を包む女性ジャッキー・ブラウン、メキシコの航空会社に勤める44歳のベテランのキャビンアテンダント、彼女は生活が苦しくて裏で武器密売人のオデール・ロビーの金の運び屋をしていた

 

 

オデールは長年の相棒だったルイス・ガーラが釈放され、最近の武器市場の説明をし、自分の愛人のメラニー・ラルストンを紹介した、そこにオデールは手下のボーマンが捕まったと電話があった

 

 

保釈させる為にルイスと保釈金融業者のマックスに1万ドルで依頼、無事に保釈されたボーマンをオデールは誘い出し、言葉巧みに車のトランクに入れて人気のない所で射殺、死体をルイスに見せて裏切らないように脅した

 

 

ある日、空港の駐車場でジャッキーの前に市警のダーガスと火器局のニコレットが現れ、手荷物を調べられて大量の現金を見付けられて裏の仕事がバレてしまった

 

 

大手空港会社勤務の時に元夫と麻薬の運び屋の前歴があり、しかしダーガスとニコレットの狙いはオデールの逮捕でジャッキーに協力を求めるがジャッキーは拒否

 

現金の入っていた封筒に麻薬が入っているのをニコレットに発見されて刑務所へ、オデールはマックスにジャッキーの保釈を依頼、マックスはジャッキーの保釈しに行くとそこでジャッキーに一目惚れ

 

 

途中に寄った店でマックスはこれまでの経験を生かして力になると、ジャッキーはボーマンに売られ、ボーマンはトランクで死んでいた、それをマックスから聞いたジャッキーは自分の命が危ないと感じてマックスの車の中にあった銃を盗んだ

 

オデールは口封じの為にジャッキーを訪ね、ジャッキーは逆に銃でオデールを脅し、ある計画を話した、それはジャッキーの一世一代の大博打だった

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

クエンティン・タランティーノ監督は「パルプ・フィクション」の出演を依頼したが問題があり断念、しかしタランティーノはどうしてもパム・グリアに自身の作品に出てもらいたく執筆

 

 

エルモア・レナードの原作「ラム・パンチ」のジャッキーはジャッキー・パークという名の白人、タランティーノはどうしてもパム・グリアに出演して欲しかったようですね

 

「刑事ニコ/法の死角」のパム・グリアは登場から迫力満点です、ただ航空会社の青い制服を着て歩いているだけなんですけど何かインパクトありましたね

 

 

大手の空港会社に勤めていましたが麻薬の運び屋をした事から逮捕されて解雇となり、現在は安い給料でメキシコの航空会社に務めています、年齢的にもこの仕事にしがみ付いている感じ

 

今は武器密輸人オデールの金をメキシコに運んでいるんです、オデールを演じるのは「トゥルー・ロマンス」「ジュラシック・パーク」のサミュエル・L・ジャクソン

 

 

最初の方でオデールが釈放されたルイスにテレビで最近の銃の流行りや値段の説明をしているのですが、おいらはタランティーノのいつもの無駄な会話かと思ってたのですがそうではなかった

 

おいらはその無駄な話しが好きだったのですがそれが無くてちょっと残念です、それに全体的にバイオレンスも大人しく感じてしまいました

 

ルイスを演じるのはロバート・デ・ニーロで釈放されて何だか大人しくなったのか存在感も薄いのですが、後半にはいきなりキレたりして怖さが出てましたね

 

 

オデールの愛人のメラニーを演じるのはブリジット・フォンダで薄着でいかにもエロそうでした、ルイスに連れられてモールに行った時は止めた車の場所がわからなくなったルイスをバカにする軽薄な女性

 

 

ジャッキーに一目惚れをしてしまう保釈金融業者のマックスを演じるのはロバート・フォスターで、保釈されて歩いてくるジャッキーを見て音楽が流れてくるのです

 

 

その気持ちを知ってか知らずかでジャッキーはマックスに協力を求めてオデールも当局も出し抜いて大金を手に入れようと計画をするんです

 

市警のダーガスを演じるのはマイケル・ボーウェンで、火器局のニコレットを演じるのはマイケル・キートン、この2人はジャッキーよりもオデール狙いなのです

 

 

とにかくタランティーノはパム・グリアが大好きなようでパム・グリアをカッコ良くセクシーに撮っています、タランティーノは過去に観た好きな作品のオマージュなんかが多いですもんね

 

 

 

 

 

 

たった一人のスチュワーデスの生き残りを賭けたマネートラップ! それが『ジャッキー・ブラウン』です。

 

 

 

 

 

タランティーノお得意のバイオレンスが控え目でクライムサスペンスが前面に出ていますがらしさが少なかったですね。