レイダース 失われたアーク〈聖櫃〉 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『レイダース 失われたアーク〈聖櫃〉』

 

 

 

 

 

1981年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 スティーヴン・スピルバーグ

 

脚本 ローレンス・カスダン

 

撮影 ダグラス・スローカム

 

音楽 ジョン・ウィリアムズ

 

 

 

出演 ハリソン・フォード/カレン・アレン/デンホルム・エリオット/ジョン・リス・デイビス/ポール・フリーマン/ロナルド・レイシー/ウォルフ・カーラー/ウィリアム・フットキンス/ドン・フェローズ/アルフレッド・モリーナ/パット・ローチ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

世界を駆けめぐる正義とロマンの冒険家インディ・ジョーンズ、謎のアークを求めてスリルと興奮の連続!

 

「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスと「ジョーズ」のスティーヴン・スピルバーグが初タッグを組んだ冒険活劇、第二次世界大戦前夜の1936年を舞台に、旧約聖書に記されている十戒が刻まれた石板が収められ、神秘の力を宿しているという聖櫃を巡って、ナチス・ドイツとアメリカの考古学者インディ・ジョーンズが争奪戦を展開する

 

「ガンガ・ディン」を始め往年の冒険活劇映画のエッセンスを全て注ぎ込んだその原案はルーカスとフィリップ・カウフマン、ハリソン・フォード扮するインディ・ジョーンズのキャラクター、息つく暇もない展開が絶品

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

1936年、プリンストン大学教授で考古学者のインディ・ジョーンズは冒険家でありトレジャーハンター、南米の森で現地のホビト族の追跡を感じながら遺跡へと向かう

 

 

数々のトラップをくぐり抜けて秘宝を手に入れるがそこで最大のトラップが作動し、遺跡は崩れ始めた、間一髪で遺跡を出るとルネ・ベロックがホビト族を従え、秘宝を奪われ、ホビト族の毒矢から命からがら逃げだした

 

 

ある日、ナチス・ドイツが旧約聖書に記されたモーセの十戒が納められた聖櫃(アーク)をわが手にしようとタニス(エジプト)で動いていると情報がアメリカ陸軍情報局に入り、彼らはインディを訪ねてきた

 

話しを聞いたインディはそれは恩師レブンウッドの専門だと説明、レブンウッドはアークの場所を示すラーの錫杖を持っている、アークを掲げた軍隊は無敵となるためヒトラーはそれを手に入れようとしている、陸軍情報局はヒトラーの阻止にインディを雇う

 

 

早速インディはレブンウッドに会う為に彼の娘でインディの元カノのマリオンの経営するネパールの酒場へと向かう、10年ぶりに再会してマリオンはインディをパンチ、すでにレブンウッドは亡くなっており、マリオンはインディを責めた

 

 

インディはマリオンに協力を求めるが追い返されてしまう、しかしインディを尾行していたナチス・ドイツのゲシュタポのトートが手下を引き連れて酒場に現れてマリオンを拷問して脅す

 

 

そこにインディが乗り込み銃撃戦となり店は燃え上がり2人は脱出、マリオンはこんな有り様で仕方なくインディに協力する事となり、パートナーとなった

 

 

ナチス・ドイツはベロックにアークの発見を依頼していた、タニスにやって来たインディとマリオンは友人のサラーに情報を集めてもらう、ナチス・ドイツの発掘部隊指揮官のディートリッヒの部下の襲撃を受けて、マリオンがトラックの爆発に巻き込まれてしまった

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

問答無用に面白い冒険活劇です、「スター・ウォーズ」を監督したジョージ・ルーカスが興行失敗を感じてハワイに逃げていた時、「未知との遭遇」の撮影を終えて休暇を取っていたスティーヴン・スピルバーグと合流

 

 

スピルバーグが007のような作品を作りたいと言うとルーカスがこんなアイデアがあると話したのが本作、半年後にルーカスフィルムで製作を行い、スピルバーグに監督を依頼した、こんな当時のヒットメーカーが組んで面白くないわけがないです

 

オープニングのパラマウント映画の山のイラストからそのまま実写の山になるシーンからなんとも言えない期待感が出てきました、そこからまだ誰も知らないインディ・ジョーンズのキャラクターが少しずつわかってくるんです、演じるのは「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」のハリソン・フォード

 

 

冒険家でトレジャーハンターでいつも危険と隣り合わせ、それでいてインテリな大学教授で女子生徒にモテモテ、それどころか男子生徒からもリンゴを渡されます、欧米ではリンゴは同性への愛の告白だそうです

 

 

そしてアメリカ陸軍情報局からナチス・ドイツの情報から十戒が納められた聖櫃を探しているとの事で依頼されたインディも向かうんです、まずが重要な手掛かりを持つ恩師の元へ

 

しかし恩師のレブンウッドは既に亡くなっており、10年間会ってなかった元カノのマリオンと再会、マリオンはあの頃は子供だったと後悔、インディが好きでたまらなかったようです、でも捨てられた

 

 

このマリオンを演じたのがカレン・アレンで、男勝りで大酒飲みでそれでいてセクシーだったりします、インディにパンチを見舞ったり、インディのケガした場所にキスをしていったりとね

 

 

インディ役には当初はトム・セレックが予定されていたようですがテレビシリーズの仕事を優先させて断り、ハリソン・フォードとなったらしいです、ヒロインのマリオンにはデブラ・ウィンガーをスピルバーグは望んだが、演技を必要としない作品には出ないと断りスピルバーグが激怒したとか

 

エジプトの野外ロケはチュニジアで行われ、スタッフに食中毒患者が続出、アラブ剣士役で参加し、インディとの決闘シーンで数週間の訓練を行っていざ撮影となった時にハリソン・フォードが食中毒となり決闘シーンは出来なくなり、インディが銃一発で倒すユーモラスなシーンに変更となりました、結果的に屈指の名シーンとなりました

 

 

それにタランチュラと毒蛇のシーンが強烈ですね、オープニングすぐの遺跡の中で案内人の背中に大量のタランチュラが動いているのは寒気がします、それに毒蛇のいっぱいいる聖櫃のある魂の井戸のシーンもゾクゾクしました

 

 

印象に残る戦闘機の横で殴り合う大男を演じるのはパット・ローチでプロレスラー、ちなみにレイダースのレイダーって盗賊のことらしいです、欧米では「インディ・ジョーンズ レイダース失われたアーク」のタイトルに改題されて統一されているそうです、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」もね

 

 

 

 

 

 

巨大な面白さが襲い掛かる、空前絶後の冒険スペクタクル映画がやって来た! それが『レイダース 失われたアーク〈聖櫃〉』です。

 

 

 

 

 

後にデジタル処理されて、オープニングの巨大な丸い石にが転がるシーンでの横の棒や、毒蛇とにらめっこするシーンで間にガラスが入っていて毒蛇がガラスに映ってしまうのが消えてましたね