死という贈り物
先日、長い東京出張から戻ってきました。
そしてその翌日、帰りを待っていてくれていたかのように祖母が急逝しました。
実は昨年、「中島」という島に親戚が集まり、97歳の祖母の誕生日をお祝いしました。
親戚一同が揃って、元気なおばあちゃんの前に顔を見せた最後の日です。
最後にみんなの顔を見ることができて、本当に幸せだったと思います。
実は中島で誕生祝いを行う数週間前、おばあちゃんが風邪をこじらせて病院に入ったことがありました。
ちょっと風邪をこじらせただけでも重篤な状態になることを知って、「生」のあやうさを感じました。
もし楽しみにしている中島でのお祝い前に、もしものことがあったら・・・。
おばあちゃんも、そして残された親戚もずっと後悔するかもしれない。
縁起でもない話ですが、そう思いました。
おばあちゃんは毎日生きることだけでも奇跡の連続だったのです。
そして風邪が治った時をみて、
「今度、中島に来るおばあちゃんの子にビデオメッセージを送ろう!」
とおばあちゃんに言いました。
私の携帯は922SHなのでビデオカメラ機能が付いています。
そこでおばあちゃんの意識がはっきりしている時に(祖母は痴呆が進行し、夢と現実の間を揺れていました)、おばあちゃんの4人の子供へメッセージを入れてもらいました。
長男(叔父さんへ):「まさひこ。お酒はあんまり飲むなよ」
長女(私の母へ) :「みえちゃん。無理するなよ」
次男(叔父さんへ):「ひでちゃん。タバコはあんまりのむなよ」
次女(叔母さんへ):「ちえちゃん。気を付けておいでよ」
*みんなが中島に集まる前のメッセージなので、東京に住む叔母さん(次女)へのメッセージは「気を付けておいでよ」になったのです。
しかし、このビデオメッセージは幸いにも取り越し苦労に終わりました。
無事、元気に中島でお誕生会を迎えることができたからです。
97歳のお誕生会の様子・・・「陰日向で支える」
結局、私の携帯電話の中に眠る「記録」として、そのまま忘れていました。
そして、2度目に親戚が一同に会したのはおばあちゃんのお通夜でした。
叔父さんと話している時に、この4ヶ月前の「記録」をふと思い出しました。
「そういえば叔父さんに、おばあちゃんからのメッセージあるんですよ」
<「まさひこ。お酒はあんまり飲むなよ」>
お酒も入っていたこともあり、叔父さんは何だか母親に叱られた子供のような顔に映りました。
そして叔母さんや私の母にも。
目の前に「眠っている」おばあちゃんからのメッセージです。
人は生まれた時から「死」に向かっているという事実があって、そしてそれは誰も避けられません。
しかし「死」まで辿りつくまでの「思い」や「行動」が、すなわち「生きる」ということに他ならないような気がします。
だからこそ、おばあちゃんの「死」という思いを新たにして、「生きる」ことの重さを改めて感じました。
そういえば前に見た映画「ゲド戦記」でも、死生観について同じように語られていたのを思い出します。
「死を拒絶する事は生を拒絶する事なのだ。自分がいつか死ぬ事を知っていると言う事は、我々が天から授かった素晴らしい贈り物なのだよ。」
映画「ゲド戦記」より
しばらくお休みしていましたブログを再開しようと思います。
in 横浜
ええっと・・・。
今週から取引先の表敬訪問にて東京に滞在しています。
年に何度か上京するのですが、年々気疲れするような気がします
学生時代を含めたら12年近くも普通に東京で生活していたんですけどね・・・
。
帰宅途中と思われる小学生のすぐ頭上に、週刊誌の下世話でセンセーショナルな見出しが無差別に降り注いでいる・・・。
東京にいた時は何とも思わなかったものに違和感を感じてしまいます。
公共の場所には広告規制をかければいいのになぁ・・・。
さて、夜は横浜にてビジネスパートナーとお食事に行きました。
場所は伊勢崎モールにある沖縄料理「ちんとんしゃん」。
お店の入り口にある、お客様が書いたと思われるメッセージの貼り紙と、「トマトもつ鍋」のメニューに惹かれて入りました。
入口には沢山のメッセージが貼られています。
あまり口にしない沖縄料理を堪能したあと、ついに「トマトもつ鍋」なるものに挑戦!
これが意外と美味しい・・・。
以前にトマトラーメン
をご紹介しましたが、別に私が大のトマト好きということではありません。
しかし普段の食生活にない料理は「食べる」楽しさを改めて感じさせてくれます。
しかもトマトもつ鍋の終わりにはご飯をいれてオジヤ(というよりトマトリゾット?)で頂きました。
沖縄料理と泡盛を美味しくいただきながら、今年の業界動向と行動すべき方向性をビジネスパートナーとわくわくしながら語っていたとき、ふと店内にもメッセージの貼り紙があることに気が付きました。
店内にも貼り紙がビッシリ!
そこで「あっ!」と思う1枚に出会いました。
人はそれぞれ
自分の役を
演じなければならない」
横浜は砂辺光次郎さんがいらっしゃる土地で、先日取り上げさせていただいた記事
に関する言葉との「出会い」。
何かのご縁を感じずにはいられませんでした。
悔しさと成長の関係
ええっと・・・。
お酒の飲めない私ですが、ウォッカとガラナと炭酸を混ぜた「スミノフ」というお酒を「大人向けわさビーフ」をつまみながら飲んでいます。
(どんな組み合わせだ・・・)
というのも。
当社初の女性外勤スタッフ
が、初めての出張で、初めての土地で、初めてのお客様とのお取引をするために先日出発しました。(リンカーンの演説ではありません)
一泊二日の出張で、一日目の報告。
「色々と訪問して回ったのですが・・・。お見積は頂けそうなんですが・・・
。明日、もう一度頑張りますっ!」
とちょっぴり落ち込んだ様子での電話報告。
慣れない初めての土地で、初めての新規訪問営業。
それもこれも勉強です。
もし2日目も成果が出なくても、温かく迎えよう。きっとこの経験をバネにしてくれればいい、と。
実は私も、前職はソフト会社のメーカー営業でした。
メーカーにもチャネル(系列会社に回る)営業とエリア(地域)営業がありますが、私は取引がほとんどないチャネル店を担当にあてられました。
私がまだ入社前の頃、前任者がその販売店とトラブルになり、それからどこの支店でも「出入り禁止」の状態でした。
エリア営業と違い、チャネルを割り当てられた担当はそのチャネル顧客の他にまわるところがありません。
それでも何とか個人との繋がりをつなげていって、そのチャネルに入り込もうとしました。
しかし実績はなかなか出ず、毎月毎月の営業報告には必ず胃が痛い思いをしていました。
あぁ、今月も自分が足を引っ張っている・・・と
。
年末、取引先挨拶用のカレンダーが会社から割り振られ、私も例外なく担当チャネルの本社がある横浜に向かいました。
何とか仲良くなった方にカレンダーを配って挨拶をしている時のこと。
「小田さん。○○社(その当時のライバル会社)の方が見られたら気分を悪くされるから、全部引き上げてください。」
とその本社のお偉いさんに言われてしまいました。
「いえ、会社で都合が悪いようでしたら、ご自宅用に使っていただいて結構ですので
」
と何とか引き下がるも、聞き入れてもらえず・・・。
既にお渡しした方からカレンダーを回収している時に
「(小田さん、帰りにこっそり渡してね)」
と気遣ってくれる言葉が余計に辛くて・・・。
そのフロア全員が可哀そうな視線で、机に置いたカレンダーを再び回収してまわる私を見ているような気がしました。
そして、カレンダーは横浜駅のゴミ箱に全て捨てました。
とてもじゃないけど会社に「1本も受け取ってもらえませんでした」なんて報告できなくて・・・。
(いま思えばなんちゅーことを・・・
)
横浜駅西口のルミネにあるトイレで悔しくて悔しくて泣いた記憶があります
。
「絶対にこのチャネルで逆転してやる!
」と。
確か23の頃です。
その時の私の上司である金子さんという方は、そういう適性を見て私を担当から外さずにいてくれたのかもしれません。
そのすぐ後に会社の戦略で横浜営業所を開設
。
当然、担当の私も東京本社から横浜へ異動。
中途採用の営業二人を付けてくれて4名でのスタート。
既にライバル会社は数年前に10数名で横浜に営業拠点を出していましたから、後発参入での戦いでした。
しかし、1年後にはライバル会社と並び、2年後に逆転した時は正直に言って評価も報酬も要りませんでした。
自分の中での達成感だけが唯一の喜びでした
。
だから、今回の女性スタッフの出張では成果が出なくても「悔しさ」をバネに伸びてくれればと思っています。
その時の上司のように、「育てる」チャンスを今度は自分が与える番だと。
ところが・・・。
「社長!何とか新規で6件ほど注文いただいてきましたっ
」
えっ?ホント?2日目に?すっごーっ!
私よりも営業センスあるかもしれないなぁ・・・。彼女。
というわけでひとり、嬉しいお酒を飲んでいるとこです・・・。




