タイツのシネマ言いたい放題<アリスインワンダーランド>
「この映画を観なきゃダメっ!」
ええっと・・・。
<アリスインワンダーランド>を観ました。
好きな理由はその映像美ではなく、作品に漂う力強いメッセージの数々。
「これは私の夢の中よ。だから私が未来の道を作る。」
「私のことを<予言の中に出てくるアリスと別人だ>と言ったわ?」
「そうではない。あの時点でほど遠い、と言ったのだ」
これは、おとぎ話を最新技術で3D化した映画ではなく、現実から逃げるようにアンダーランドに迷い込んだアリスが、少しずつ自分のアイデンティティと自信を取り戻していくバートン風「自己回帰の物語」。
「君は変わったね。昔はもっと強い子だった・・・。強さを失ったよ、ここにあった何かを。」
「(強さを失ったですって!?この私が?)」
かつての「強さ」を取り戻すように、プカプカ浮いている人の顔の塊を力強く踏みつけながら沼を渡るアリス(この独特の世界観はティムバートンならでは・・・)。
ドラゴンに対峙した時、思わず弱気になるアリスがマッドハッター(ジョニーディップ)に問うシーン。
「私、本当に闘えるのかしら?」
「それは君の心次第だ」
アンダーワールドの中で起こる苦難を乗り越えることは、現実のそれと同じことであることに気付いていくアリス。
The only way to achieve the impossible is to believe it is possible.
(可能だと信じなければ、何事も実現しない)
ティムバートン監督は幻想的でビビッドな映像美で注目されますが、その作品の根底には常に力強いスピリッツにあふれています。
ストレートなメッセージ性の強いアメリカ映画とは異なり、メッセージ性を<映像美>というオブラートに内包することで、あえて説教臭さを感じさせないティムバートン作品。
「チャーリーとチョコレート工場」もそうでしたが、子供狙いである配給会社の意図を全く気にせずバートン節炸裂の世界観を作り上げているのは立派です(配給会社泣かせの監督です・・・)。
子供連れのお客様もいましたが、これはれっきとした大人の物語。
自分の中で「限界」や「壁」を作り上げてしまった大人たちへの優しい「童話」です。
配役の見所では「赤の女王」役ヘレナ・ボナム=カーター!
監督の妻であり、女優のヘレナ・ボナム=カーターを、ある意味でジョニーディップすら食っていた配役に据えたことは監督の愛すら感じますし、彼女もまた狂気の演技で夫の期待に応えています。
「クビをはねよ~!」
存在感も頭の大きさもジョニーディップ顔負けです・・・
エンディングテーマにパンクロックの雄<アヴリル=ラビーン>を起用しているのもCOOL!
とにかく週末はシネマサンシャインでタイツはいて観なさいっっ!

<映画評論家 タイツとピーコとオノヨーコハマヨコスカ>
クラウド仕事術
ええっと・・・。
最近読んだ本について一考。

「時間と場所に縛られないクラウド仕事術」
著者:岡田充弘
出版社:明日香出版社
かいつまんで言えば、現代におけるワークスタイルについての指南書的な本です。
比較的、前社営業マン時代から実践できていることもありましたが、新たな気付きもたくさんありました。
共感したのがタイムワーカー(時間と体力勝負)とナレッジワーカー(知識勝負)の他に、近代ならではのクラウドワーカー(IT駆使×解決能力×創造力)の存在。
クラウドワーカーとは場所や時間に縛られず、自由に、かつ結果に責任を持って働く近未来型ワークスタイル。
タイムワーカーとは・・・時間比例に準じて働くスタイル
ナレッジワーカーとは・・・知識を原資として働くスタイル(弁護士や会計士、医者など)
例えば、木彫りの彫刻を一体作るにしても全く同じクオリティ(成果)であった場合、日本で5時間かけた製作コストと中国で5時間かけた製作コストは決して同じではありません(為替差益や国家間の平均賃金などが異なるため)。
流通・情報革命において経済鎖国が解かれた結果、日本のタイムワーカーはよりローコストで請け負う世界中のタイムワーカーと競わされながら、より高いクオリティ結果を求められていきます。
ナレッジワーカーもある意味では同じです。国際弁護士資格を持っている日本人と、日本語も卒なく話せる国際弁護士の外国人では、報酬の要求基準を下げたほうが市場では優遇されます。
しかし、クラウドワーカーは時間と場所(国)の枠組みを越え、時間でも知識でもなく純粋に「結果」をベースに世の中に創造価値を生み出していく存在です。
本書で揚げられているクラウドワーカーの具体的なスタイルとは・・・
・気軽に誰とでも働く!⇒データはWeb上にあり、どの場所にいても仕事ができる(海外でも!)。
・固定席を持たない!⇒どの場所でもネットとマシンがある場所が自分のワークデスク
・時にはIT断ちで集中⇒あえて携帯もOFFしてクリエイティブな環境を作る
・もらった名刺は保管しない⇒スキャナで取り込みデータ保存、情報を記憶したら迷わず捨てる
・本は読んで学びを得たら捨てる⇒読書の目的は何か?知識を得たら迷わず捨てる。
色々な意味で目からウロコでした。
そして、これからはワークスタイルを進化させないと「日本人」であるだけで生きていける時代は終わると感じました。
先日、文房具ショップにて男性店員に在庫を確認したところ、
「あっ・・・ちょっと、すこし、少々お待ちください・・・」
と同じ意味の形容詞を3連発されました・・・。
(それってかなり待たされるってこと??)
代わりに対応された女性はとても丁寧な応対で、ふと名札を見たところ「李」という中国人・・・。
綺麗な日本語を日本人以上に流暢に話し、よく働き、結果も残せるとしたら、「日本人」であるというだけではもはや競争優位にもなりません。タイムワーカーとしても彼女の方が日本人より優位に立てるでしょう。
コスモポリタン意識の中で、日本人であることの意義を見据えること。
幕末以後、積極的に世界の潮流を取り込み、そして世界の潮流となりえた日本人らしさを、ワークスタイルの視点から考えさせられる一冊でした。







