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永心道空手のブログ

さいたま市で活動しております【空手道永心武館】のブログです。

★空手道永心武館★
さいたま市緑区馬場1ー12ー13
http://www.karatebudo.jp

〝礼〟の必要条件とは、『泣いている人と共に泣き、喜びにある人と共に喜ぶこと』とあります。

 

つまり、他人の気持ちに対する思いやりを目に見える形で表現することになります。

 

空手の型は礼に始まり礼に終わります。また、稽古の始まり終わりには『三礼』を行います。

 

三礼とは

 

1,神前に礼 2,師範に礼 3,お互いに礼

 

の三つであり、神前へは、自分は生かされていることへの礼儀、師範へは、教えを説いてくださる先生や先輩への礼儀、お互いへは、共に空手を学ぶことができる仲間への礼儀となります。

 

このように稽古中においても幾度となく〝礼〟を行い、神や他人の気持ちに対する思いやりを形で表現します。

 

そして自分自身への〝礼儀〟を身につけることで、自らの思考や行いを外すことなく、自分を正しい方向へ導いていけることに繋がります。 

武士道の世界では『〝義〟とは、武士道の光り輝く最高の支柱』とあります。

 

また、『義をみてせざるは勇なきなり』という言葉どおり、〝義〟は〝勇〟と並ぶ武士道の双支柱であるとされます。

 

日本国語大辞典では 『五常(仁・義・礼・智・信)の一つ。他人に対して守るべき正しい道。物事の道理にかなっていること。道義。』とあります。

 

漢字における「義」には、本来「外から来て固有ではないもの」という意味があり、後には 血縁 関係にない仲間同士を結び付ける倫理を意味するようになったそうです。

 

現代社会においては仲間同士を結びつける倫理が低下している状態で、「自分さえよければ」という感も否めません。

 

永心道空手を学ぶうえで〝義の心を重んじる〟ということは、自分が生きる中で他人や仲間をどれだけ大切にできるかということであり、人として守るべき正しい道の意味を探求していく心を養うことであります。

勇気の精神的側面は〝落ち着き〟であるとされます。

 

まことに勇気ある人は常に落ち着いていて、決して驚かされたりせず、何事によっても心の平静さをかき乱されることはありません。

 

破滅的な事態のさなかでも心の平静さを保ち、さらにいえば危険や死を眼前にしてなお平静さを保つ人。。

 

言い換えればこれを『余裕』と呼び、余裕はその人の大きさの何よりの証拠であるといえます。

 

それは圧し潰されず、混乱せず、いつもより多くのものを受け入れる余地を保っています。

 

また自分自身を客観的に観る眼を持ち、煩悩のままに道を外さぬよう己を戒める勇気を兼ね備えます。

 

これが永心道空手が養うべき【勇の心】であり、それは肉体と精神の調和から生み出されるものであると確信します。

森羅万象、心が乱れない考え方

 

『禅』とは「沈思黙考により、言語表現の範囲を超えた思考の領域へ到達しようとする人間の探究心を意味する」とあります。

 

つまり〝自分自身の存在の真実を探すこと〟という解釈になります。

 

 

そしてその方法は【黙想】であります。

 

黙想することで呼吸を落ち着かせ、己の〝心〟を観ることで自身の人格を形成していく手段となり得るため、永心道空手では稽古の前後に必ず黙想を行います。

 

 

そして禅を通して空手を学ぶ上で最も大切なことは〝心の育成〟であります。

 

人生においてのあらゆる困難や苦悩を乗り越える心の強さこそ、ゆとりある人生を歩める秘訣

ではないでしょうか。

○戦わずして勝つ心の習い方

 

人間関係において争い事は常であり、互いの思考は異なって当然なのだから争いを無くすことは難しいことです。

しかしながらできることなら争いを避け、且つ自身に優位な状況で事を収める事ができればこれに超したことはありません。

 

彼(か)の孫子兵法の一文に

 

『百戦百勝は善の善なるものに非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり』

 

とありますように、

 

〝百回戦って百回勝ったとしてもそれは最善の策とはいえない。戦わないで敵を屈服させることこそが最善の策である〟

 

と述べています。

 

さてそのためにはどんな手段や方法が考えられるのか。。

 

 

スポーツにおいては決められたルールの中で勝敗を決めることが目的ですが、実戦においてはルールなど存在しません。

 

例えばどこかの国からこちらをめがけてミサイルが発射され、『ちょっと待った! ミサイルを元に戻して!』と言っても発射されたミサイルが元の鞘に収まる訳がありません。

 

つまりは〝待ったなし〟の世界です。

 

これは人生にも当てはまることで、こと武士に関しては〝人生とはやり直しの利かない一発勝負〟という考えが基本なので 敗北・失敗=死 となる状況において「失敗してもそれを糧にやり直せばいい」とはならず、人生は常に真剣勝負であったわけです。

 

永心道空手においてもこの『人生真剣勝負、待ったなし』の精神を習い、生きることに前向きに、真剣に取り組む姿勢を養う心の訓示の一つとしています。