「鉄道への賭け」
インフレヘッジというシンプルな理由付けがされるゴールド高。 先日にはインド準備銀行がIMFから200トンをご購入。
投機的側面も強くなっていた金相場だが、インド中銀の購入は、一層の投機マネーを誘う事になった模様。 さらには、各国の公的機関によるゴールド購入のトリガーとなる可能性もあり、不安定な投機マネーのみならず、金相場に 「底堅さ」をもたらす事になる。
バランスシート強化に努めるIMFと、「ドル劣化」からの資産防衛を目論む国々は、苦境に喘ぐ米国を尻目に相思相愛の関係のように思える。SDR建てIMF債と同じで、取り敢えずドルから離れるという動き。次の購入国は中国・サウジ辺りか。
資産クラスでは、この1年間でダントツのパフォーマンスのゴールド。 1年間というのは、昨年11月4日のアメリカ大統領選から。 「出口作戦」が叫ばれ続ける中、先日にはゼロ金利継続のFOMC声明が出された。「長期化」の文言は変えられず。 現地点が、出口どころか「二番底の入り口」に思える自分からすると、ドルとゴールドの立場の違いは明らか。
バフェットの賭け
鉄道大手バーリントンを買増していたバークシャーが、遂に買収との事。
>1株当たり100ドルという買い値について「私が支払うことのできる最大のもの」。 60%を現金、残りを株式としたのは「全額を現金で支払うことができなかったからだ」と説明。 「バークシャー株を組み合わせることには気が進まなかったが、取引の成立のためには必要だった」
記事にある通り、現金&株式交換で、2日終値に31%のプレミアムを上乗せした価格で買収。バーリントン株が3月につけた安値を約50%上回る水準での取引という「強硬姿勢」で、バフェットとしてはフルパワーで買いにいった事になる。
バークシャーがバーリントンの筆頭株主になったのが2007年の春。 バークシャー今年最初の投資もバーリントンだった。「バフェットのPF/6・26」
過去を振り返っても、バフェットの、この鉄道大手への惚れ込みようが伝わってくる。
BURLINGTN: 97.29
0.19 (0.20%) AT Nov5 10:22AM
Nov2
日本で鉄道といえば「旅」をイメージする人が多いと思うんだけど、広大なアメリカ大陸では、人の移動は「空」。 アメリカの鉄道といえば「貨物鉄道」という事になる。
貨物鉄道は、ここ数年の不安定な原油市場(高騰)とともに、「空輸」・「トラック輸送」と比較しても、燃料コストで競争優位に立つ事になった。エネルギー効率の面では他の追随を許さない。
大型コンテナを運ぶという点でも、トラック輸送と比較して優位にあり、さらにはトラックに見られるドライバーリスクなどは無い。 要するに貨物の安全面という点でも、優位に立っている。
そして、合併を繰り返してきたアメリカの鉄道業界は、数社で構成されているのだが、バフェットのいう「独占型企業」という点でも見事に一致。 過去5年の売上高推移は、18,018.0-15,802.0-14,985.0-12,987.0-10,946.0(百万ドル)、過去10年の流動比率は常に150%前後。 「Burlington Northern Santa Fe Corp」
公共性の強さも手伝って、EPSの予測が立てやすいバフェット好みの「堅実な企業」という事になる。
>バフェット氏は経済の健全性を代弁する指標として週間の鉄道輸送統計を利用している。バーリントンやその他の主要鉄道各社は、広範な貨物を扱っているため、経済活動のバロメーター。
という事なんだけど、既に筆頭株主であったバフェット(バークシャー)は、輸送統計から経済見通しに確信を持ったのだろう。「永久に保有し続ける」とまで言い切った。
発火する「オプションARM」
今朝のNYは、「米GDPプラス転換」に押し上げられたようなんだけど、もう1つはこれ。 米新規失業保険申請件数は53万件に減少
州別に申請件数の推移を見てみると、やはり失業率の高い地域の減少幅は少ない。(全体図クリック拡大)
※グリーンエリアが、失業保険申請件数が大幅に減少した上位10州、レッドエリアが下位10州。(右下統計表クリック拡大)
要するに、高失業率の地域は他州と比較して、依然として申請件数は多いという事になる。 (ミネソタ以外)
そこには以前指摘した、アリゾナ・カリフォルニア・ネバダなど西部や、東海岸のフロリダが含まれる。 失業者は当然増加しているんだけど、申請件数は増えるよりも減った方がイイって事で、いちおー好材料となった模様。
加速する「オーバーローン」
FRBの米国債購入プログラム終了-住宅安定や利回り上昇抑制に寄与
という事なんだけど、前回「住宅価格二番底」について触れたばかり。住宅市場はどうせまた不安定になる。
その兆しとして、9月の新築住宅販売件数も「税額控除終了」の足音と共に失速気味。 市場予想44万戸を下回る40万2千戸との事。
アメリカ全土としては「前月比3.6%減」という事なんだけど、全体のマイナス幅を中西部の34%が引き上げている構図。南部が10%減、西部も10.6%減と軒並み二桁マイナス。(前月比)
先日には、「米住宅価格、4カ月連続上昇=安定化の兆候」 、みたいなイイ加減な記事を結構目にしたんだけど、落着いたように見える住宅価格にも、OptionARM 破壊の波 がやってくる。
米国のメディアでも、この手の記事はここにきて大きく扱われるようになってきた。「オプションARM爆発は今なお接近中」という見出しも。
Don't Forget,OptionARM Explosion Is Still Coming
上表は、延滞率のチャート。30日以上延滞(ゴールド)、60日以上(ブラック)・90日以上延滞(その下)の構成なんだけど、上昇トレンドはかなりの勢い。
2本の横軸(赤)が、上から50%、25%。2本の縦軸(黒)が、右から2009年9月、2008年9月。
1年前の「30日オーバー」は、27-28%。60日、90日オーバーは、25%にも達していなかった事が分かる。そして1年後の先月には、30日オーバーは、45%以上で、他の60日、90日オーバーもそれに追随している。
その上の「リセット表」を見て分かるとおり、2011年には大変なヤマ場を迎える事になる。(ベージュの棒グラフ) それを考えると、下の延滞率チャートがどこまで伸びるのかちょっと想像も付かない。
「二番底」の暗雲が立ち込める中、FRBが国債購入終了って事なんだけど、そのツケを日本に回してくる可能性大。 必死の抵抗を見せた鳩山さんにCIAの息が掛かる、みたいな事がなければイイが。(既に怪しい)
よろしクリック↑
「失う反発力」
下の図。 Market Oracleに「失われた20年」の記事があった。
140%のラリーから落としたのはアンタらでしょ、と突っ込みたくなるチャート。
こうやって20年のレンジをチャートで指摘されると、見事に失っている事を確認できるんだけど、NK4万以下を失っているというのであれば、この先も失いっぱなし。 いちおー3月からもラリーがあったんだけど、長期のスパンで見ると微々たるもんですね。
近付く「住宅価格二番底」
「月間ケースシラー」の8月は、大方の予想通り小幅反発。 反発の勢いも縮小してきた。
ただ、以前から指摘の通り、反発も頭打ちではないかという懸念が広がってきた。 それを証明するかのように、ケースシラーに先行する米アルトス・リサーチ社(The Altos Research)の10都市インデックスによると、9月は0.5%の下落、第3四半期は1.1%の下落となっている。
The Case-Shiller Will Show Housing Is Falling Again
From our October 2009 Real-time Housing Report, The Altos Research 10-City Composite Index was down by 0.5% in September and 1.1% during the third quarter.(Oct26 2009)
その要因としては、「初回住宅購入者向け税控除が11月末に期限を迎え、失業率・差押さえもさらに拡大」といったところ。どの報道機関にもこの論調が目立ってきた。 そして、NYTでさえ懸念しているとの記事も。
Even The New York Times Is Worried About Another Housing Slump
Even as new figures show house prices have risen for three consecutive months, concerns are growing that the real estate market will be severely tested this winter.Artificially low interest rates and a government tax credit are luring buyers, but both those inducements are scheduled to end.
3月連続の住宅価格上昇が示された今、不動産市場がこの冬、厳しく試されるという懸念が高まっている。 低金利と税額控除は買い手を誘っているが、どちらの誘惑も終了予定、とシビアな論調。 要するに、反発終了を誰もが感じ取っている。 (グラフ見えなくてスミマセン)
再びよぎる「100-120レンジ」は、既定路線の可能性高し。
不穏な空気は株価も同様で、SP500は10月の第4週から(~27日)10セクター全てが息切れ状態。 「11月ヘッジファンド解約期」を視野に入れた値動きで、 レッドゾーン(買われ過ぎ)を走ってきた疲れが出てきた印象。
こうなってくると、ジンバブエばりのハイパー紙幣、「100万ドル紙幣」必要との議論も。 「数十年前に限定的な形で存在した1万ドル札や10万ドル札を復活させることでは、もはや通用しない。今日の「よう兄弟、ちょっと1兆ドル貸してくれないか」のような経済では、もっと大きく考える必要がある」との事。 「100万ドル紙幣」の肖像、ドル失墜映し出す鏡-ライリー
記事にあるように、借金漬けにした最大の責任者は、消費者自身という事らしい。有権者であり、借金に頼ってイイ思いをしてきたのも消費者自身、といったところ。
「消費者は今日の問題につながった信用膨張に喜んで加担した」
政治家の責任は有権者の責任と直結しているんだけど、日本にはこの手の議論が完全に抜け落ちている気がする。










