「エルサで発音チェックをすると、
/th/f/音がいつも減点されるのですが・・・」
とアドバイスを求められました。
/th/と/f/の共通点は、
いずれも
①息だけの音=無声音であり、
かつ、
②摩擦音だということ。
ネイティブは、この場合
息の量と
有声音か無声音か、
摩擦があるかどうか
で音を判断しています。
日本語には、
舌と歯の間の摩擦音(/f/音)や、
唇と歯の間の摩擦音(/th/)はありません。
ちなみに、
幼児に
/th/の入った
Thank you.を発音させると、
日本人であれ、
英語ネイティブの子供であれ、
ペンキューとか
テンキュー
と発音することが多いです。
なぜなら、
舌と歯や、唇と歯の間で
呼気を摩擦させながら発声することは
難しいからです。
でも、
息が大量に出ていることは
聞こえているんです。
幼児の柔軟な耳には
この「息の音」が聞き分けられているので、
舌と歯や、
唇と歯の間に呼気を通すことはできなくても、
息がたくさん出る音
/t//p/で代用してしまうんです。
ところが、
日本語環境で大人になった私ちには
「息の音」がなかなか認識できません。
認識できないことは
今ひとつピンとこない。
その結果、
息を大量に使った発音ができない。
結果、
発音チェックをすると
減点されてしまうということに。
最初は難しいかもしれませんが、
日本語の五倍くらい息を使うつもりで
発音してみてください。
fなら歯と唇、
thなら歯と舌の間で息の摩擦が起こるように。
ご自分の発音を録音して聞いてみるのもいいですよ!
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