BAD LANDS バッド・ランズ(2023年) | 勝手に映画紹介!?

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年)

 

ネトフリでオリジナル映画ではなく、劇場公開作品の「BAD LANDS バッド・ランズ」を鑑賞…昨年末から配信開始になってたんだけど、これ劇場公開から3か月でもうサブスク見放題かよ?最近はアマプラも早いけど…良いような悪いようなだよね?劇場で見逃した作品だと早くやってくれるのは嬉しいけど、劇場で見た作品だと逆にもうちょっと遅くてもいいんじゃない?って気にもなる。これ、気にはなってたけど見に行かなかったんだよな…同じ公開日の「沈黙の艦隊」を見に行っちゃったんだと思う。一応、まだ円盤未発売、他のサイトでの配信もないと思われる。

 

名簿屋の高城政司の下で、特殊詐欺に関わっているネリこと橋岡煉梨…ある日、仲間が“オレオレ”のターゲットに接触する直前になって、警察にマークされているのをネリが察知し、事なきを得る。しかし…警察側も、高城やネリの存在に気づき、着実に捜査を進めていた。そんな中、ネリと血の繋がっていない弟・矢代穣がトラブルを起こし、さらには高城が扱っている金を奪う計画を立てる。結局、騒動に巻き込まれてしまったネリは…穣の計画に乗ることにしたが、結果的に…様々な組織から狙われる羽目に!ピンチを切り抜けるため、2人は行動を開始する!

 

原作は黒川博行の小説だそうだが未読…黒川作品って、小説はあまり読んだことはないけど、映像化されたものはいくつか見てるな。WOWOWドラマの「煙霞 ~Gold Rush~」とか、大竹しのぶ主演の劇場映画「後妻業の女」は面白かったな…ただ「破門 ふたりのヤクビョーガミ」なんかは、同じ原作を先に映像化したBSスカパーのドラマの方が出来は良かったので、正直、けっこう微妙だった記憶がある。監督は最近だと深町秋生の小説を映像化した「ヘルドッグス」が記憶に新しい原田眞人…この監督は、作品によって好き嫌いの落差がけっこうあるんだよな。

 

まぁ、なんていうか…一番の懸念は、今回もメインキャストにジャニタレを使ってるところだったりするんだけど、主役の安藤サクラをはじめ、演技派、個性派の役者が揃っているので、そこはまったくといっていいほど、気にならずに見れたな。っていうか、大阪人を描いた作品なので、若干のユーモアはあるものの、おふざけの少ない真面目な役を演じる生瀬勝久はやっぱうまい…ふとした瞬間に滲み出す、根が悪党の怖さ、凄みにブルっと震える。あと悪党連中を追う警察側も…みんな見た目は地味、知ってそうで知らん人が多かったけど、とにかく味があった。

 

個人的には、賭場を仕切り、弟・山田涼介に殺しの仲介とかして銭儲けしているヤクザの姐さん林田が、なんか一番印象に残った登場人物…演じていたサリngROCKなる女優さんは存じ上げなかったが、ネットで調べると…もともとは舞台で活躍されている女優さんらしい。けっこう専門用語を羅列した、説明っぽいセリフも多いんだけど…原田映画特有のテンポがある会話劇で、グイグイと物語に引き込んでいく感じはけっこう好き。特に詐欺グループの日常をリアルに描いた導入部は緊張感があった。大阪が舞台というのも、会話の小気味よさに拍車をかける。

 

ただ…天童よしみに“なめたらあかん”を言わしちゃあかん、嫌でもノーベル製菓のCMを思い出し、ユーモアを通り越した、場違いなギャグになってしまう。「ヘルドッグス」の時にも感じたが、チョイ役のくせに妙に目立つ役で、実息の遊人を使う監督の“親バカ”もそろそろ辞めてほしい。力業と併せ、頭も使って安藤サクラが道を切り開いていくところが痛快だったが…その安藤サクラをつけ狙う“東京の敵”との決着のつけ方は、いささか強引すぎて肩透かし。なんかもう少し、自身での駆け引きが見たかった。気になる点もあるけど…原田作品の中では好きな部類。

 

 

監督:原田眞人

出演:安藤サクラ 山田涼介 生瀬勝久 吉原光夫 サリngROCK 天童よしみ 江口のりこ 宇崎竜童

 

 

【サントラCDはこちら】

BAD LANDS バッド・ランズ

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