後妻業の女(2016年) | 勝手に映画紹介!?

後妻業の女(2016年)

後妻業の女 DVD通常版

ウチのオカンが見たがったので、昨晩、WOWOWで「後妻業の女」をエアチェック…ディスクに焼いて渡す前に、ついでなんでオイラも鑑賞することに。“メガヒット劇場”枠での放送だったので、今日もやってたね。今後も数多くリピート予定があるようだ。大竹しのぶが…年寄りのジジイを騙し、殺し、遺産をごっそりと持っていく結婚詐欺師を熱演(案の定、公開時に元旦那の明石家さんまに“リアルだ”って茶化されてた)。疫病神シリーズが立て続けに映像化された(キャストの異なるドラマ版と劇場映画がある)黒川博行の同名小説が原作だそうだが未読。

柏木亨が経営する結婚相談所の婚活パーティー…熟年女性の武内小夜子は80歳の中瀬耕造と知り合い、意気投合する。それから2年後、耕造が脳梗塞で倒れ、娘の朋美と尚子が駆けつけるが…ろくに耕造の世話もしない小夜子から、いきなり法外な葬儀費用の話を持ち出され面喰う。やがて治療の甲斐もなく耕造は死亡するが、葬儀の後に“遺言公正証書”を持ち出し、遺産は全部、自分のものだと宣言。なんと小夜子は柏木とグルになり年寄りばかりを狙う結婚詐欺師だった。納得できない朋美は弁護士の知り合いを介し、探偵に調査を依頼するが…。

相変わらず凄い迫力だった大竹しのぶ…過去にも「黒い家」や「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」で、完全犯罪を企むトチ狂った犯罪者を演じていたけど、今回もそれに匹敵する強烈なキャラクター。バラエティとか出るとボケっとしたオバサンにしか見えないけどな、明石家さんまが語る“大げさな素顔”もあながち“口から出まかせ”とは言い切れないんじゃないかと思ってしまう。クライマックスに登場する“スーツケース”のネタには大笑い…それこそ、さんまと逢引きしてる頃に、似たようなことしてたらしいじゃん…よくさんまがトーク番組で話してるよな。

そんな大竹に、果敢にも挑んでいく被害者の娘、尾野真千子もさすが“朝ドラ”女優…自然な関西弁も健在で、大竹と激しい舌戦を繰り広げる。女子プロでも見てる気分になった居酒屋でのキャットファイトはなかなかの名シーン。数日前に、テレビのバラエティ番組でかたせ梨乃が岩下志麻と共演した「極道の妻たち」の撮影秘話を語ってたが…大竹と尾野のバトルシーンも同じくらい強烈だった。トヨエツの新しい愛人を演じた樋井明日香の存在感もアッパレ。どうせ下着どまりだろうなって思った濡れ場で、ちゃんと“乳がはみ出てて”…思わず生唾ごっくん(笑)

永瀬正敏演じる探偵の登場で、次々と悪事が露見していくあたりの展開に、サスペンス的な物足りなさはあったけど、大竹しのぶとトヨエツが犯罪者だっていうのは最初からわかってたことなので、コメディで乗り切ってしまおうというスタンスはある意味、正解だったかも。あんだけ、容赦なくジジイを殺せたりするんだから、探偵とももっとスリリングな駆け引きをすると思ってたら…意外とあっけなく罪を認めちゃったり、バレちゃったり。でも、関西人らしい“セコ”さが、ブラックな笑いに繋がり、かえってリアルな落としどころだったかなと、納得させられてしまった。


監督:鶴橋康夫
出演:大竹しのぶ 豊川悦司 尾野真千子 水川あさみ 樋井明日香 笑福亭鶴瓶 津川雅彦 永瀬正敏


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