今野敏サスペンス 回帰 警視庁強行犯係・樋口顕(2018年) | 勝手に映画紹介!?

今野敏サスペンス 回帰 警視庁強行犯係・樋口顕(2018年)


昨晩、テレビ東京で放送された「ドラマスペシャル 今野敏サスペンス 回帰 警視庁強行犯係・樋口顕」をエアチェックしておいたのでさっそく鑑賞する…タイトルから推察できる通り、今野敏センセイ原作の同名小説(回帰 警視庁強行犯係・樋口顕)の映像化。かつて水曜ミステリー9枠で放送した「廉恥」「ビート」「烈火」に続く、樋口顕シリーズの4作目(女と愛とミステリー時代にも、同じ内藤剛が演じる「警視庁・樋口警部補」シリーズが2作品ある)。今まで、樋口顕シリーズの原作はあまり読んだことがなかったんだけど、今回はめずらしく原作も読了済み

食品輸入会社の経営者が隅田川で転落死…警視庁強行犯係の係長・樋口顕も臨場。被害者に刺し傷があったことから、どこかの橋の上で刺された後、突き落とされたという“他殺”の線で捜査を開始する。一方、東都大学の近くで車が爆発するという事件が発生…現場には樋口の娘・照美もおり、ボーイフレンドと一緒に巻き込まれる!幸い、照美は軽傷で済んだものの、ボーイフレンドは意識不明に。警察はテロの可能性も視野に入れ、公安との合同捜査を開始。やがて樋口が追っていた殺人事件の被害者が爆破事件に関与している可能性が浮上する!

爆破テロを追いかける、その背後に、かつて樋口の同僚だった元刑事の男の影がチラつくという基本ストーリーは原作と一緒であったが、だいぶ内容にアレンジも加えられていた。原作では最初から、樋口も爆破の捜査に加わってるんだけど、ドラマ版では別の殺人事件を追いかけていて、それが後に一本に繋がるという感じだった。また、原作の方では、事件とはまったく関係のない、家庭内のトラブルで、娘とギクシャクしちゃったりしてるんだけど、ドラマの方では、その娘が爆破に巻き込まれたり、事件の目撃者になったりと、物語全体にも大きく関わる。

原作では中東系の男が、爆破事件の容疑者として浮上…後に国際的な話へとスケールは広がっていくのだが、ドラマでは色々と問題があるのか、日本人に変更されていた。その代わり、自衛隊の日報改ざん、政治家の関与といったタイムリーな話題が取り込まれていて、ドラマ独自の展開をみせる。佐野史郎演じる、樋口の友人、氏家なんかも…小説の方では、娘との緩衝役に登場する程度の扱いだったが、こちらでは、樋口と一緒に捜査をするような場面も。榎木孝明が演じる天童管理官が原作で務める元同僚との橋渡しを、ドラマでは氏家が担っていた。

他にも色々と変更点は目立つが(さすがに靖国神社での撮影は無理か)…敏センセイが原作小説を通じて描きたかった、日本にも迫るテロの脅威、主人公が直面する仕事と家庭の両立など、作品の大まかな雰囲気はちゃんと伝わってきた。何しろ、今回はゲストのキャスティングが良かったよね。樋口と対立する公安刑事の役に宇梶剛士、その公安刑事の協力者である中東情勢のスペシャリスト(このキャラもだいぶ原作から改変された設定)に黒谷友香姐さん…うぉ、「ハンチョウ」の高野警部と水野真帆じゃねーかと、テンションがあがりまくったのでした。


★オイラが過去に見た樋口シリーズの感想はこちら…2作目抜けてます★

朱夏~警視庁脅迫事件 警視庁・樋口警部補1(2003年)→クリック

今野敏サスペンス 廉恥 警視庁強行犯 樋口顕(2015年)→クリック

今野敏サスペンス ビート 警視庁強行犯・樋口顕(2015年)→クリック

今野敏サスペンス 烈火 警視庁強行犯・樋口顕(2016年)→クリック


監督:児玉宜久
出演:内藤剛志 佐野史郎 逢沢りな 川上麻衣子 榎木孝明 尾美としのり 宇梶剛士 黒谷友香


【原作はこちら】
回帰 警視庁強行犯係・樋口顕







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