今野敏サスペンス ビート 警視庁強行犯・樋口顕(2015年) | 勝手に映画紹介!?

今野敏サスペンス ビート 警視庁強行犯・樋口顕(2015年)

今野敏サスペンス ビート 警視庁強行犯 樋口顕

昨晩、テレビ東京の水曜ミステリー9にて放送の「今野敏サスペンス ビート 警視庁強行犯・樋口顕」をエアチェックしておいたので鑑賞…タイトル通り今野敏センセイの人気警察ミステリーを映像化したもの。テレ東のこの枠で、樋口顕シリーズが映像化されるのは、今年の2月に放送された「廉恥」に続いて2度目(実は10年以上前にもあるらしい)…さらに本作の「ビート」は過去にWOWOWでもドラマ化されたことがあり、この作品自体の映像化も2度目ということになる。「廉恥」およびWOWOW版「ビート」も鑑賞、録画コレクションしているが、原作本は未読。

日和銀行の本店に勤務する富岡和夫が何者かに殺された。事件の報せを受け、強行犯係の樋口顕警部も現場に臨場する。被害者が勤めていた日和銀行は、直前に粉飾決済の疑惑を受け家宅捜索を受けたばかり。しかし証拠が見つからず、ガサ入れは失敗に終わっていた。今回の殺しと何か関係があるのか?捜査本部は、家宅捜索を担当した二課の刑事・島崎洋平を応援に呼ぶことにした。その一方で、被害者には愛人がいたという情報もあり、痴情のもつれも捨てきれず。また、事件当夜、不審な茶髪の若い男の姿も目撃されており…。

今回のテレ東版「ビート」は「廉恥」の続編的な形になるので…主人公の樋口警部は内藤剛志が続投。ほか、上司の榎木孝明や同僚の佐野史郎、嫁さんの川上麻衣子など警察関係、家族などの多くは同じ役者が続投している。樋口の捜査中のパートナーとなる若手刑事には斉藤慶太…「廉恥」では釈由美子が相棒役だったが、別の部署から臨時にやって来たというような設定だったので、今後…続編があるとしたら、斉藤慶太が相棒になるのかもしれない。そして、今回の作品のもう一人の主人公、中心人物の捜査二課刑事・島崎洋平に柄本明。

ぶっちゃけちゃうと…この島崎洋平なる人物が台風の目でして、殺人事件の被害者を個人的に知っているとか、色々と訳ありなんだよね。で、現場で目撃された怪しい男が…もしかしたら自分の息子ではないかと疑いだす。本当に息子が殺したのか?捜査本部にばれないように…独自に事件や関係者を調べ始める。それを横目に見ていた樋口警部がピーンときちゃいまして…色々と島崎の家庭事情なんかに踏み込んでいくわけですが…。WOWOW版の方では、どちらかというと島崎を軸にして描かれていたが、テレ東版は樋口警部の方が主軸って感じ。

原作を読んでないので、どちらがより忠実なのかはオイラにはわからんのですが…同じ原作でも、だいぶ作品の印象は違ったかな?WOWOWだと、島崎が陥ってしまったトラブルなどが最初から詳細に描かれてるんですね。その後にメインの殺しの話が出てくる。今回は殺しの捜査をする過程で、島崎の隠し事が少しずつ見えてくるという感じだった。WOWOW版の方は、ミステリー、サスペンスというよりは、親子の確執をストレートに描いた家族ドラマの印象が強かったんだけど、テレ東版の方が、刑事ドラマとしてしっかりミステリーしてた印象。

作品としてはどちらも甲乙付けがたく、そこはやっぱり原作がしっかりしてるからだろうなぁって思うところなんだけど…ただ、WOWOWの方がお金はかかってたなぁっていうのは一目瞭然。冒頭の銀行のガサ入れシーン、島崎の息子が仲間とやっているダンスシーンの会場などエキストラの数なんかは比べ物にならななくてですね、そういうところでスケールの違いを実感してしまう。WOWOWの方は、ホント、映画みたいなつくりだったもんなぁ。ちなみにWOWOW版の島崎を演じたのは奥田瑛二、今回の島崎は柄本明…なんだ親戚同士じゃねーか!


監督:松原信吾
出演:内藤剛志 佐野史郎 浅香航大 逢沢りな 矢吹春奈 斉藤慶太 斎藤歩 川上麻衣子 柄本明


【原作小説はこちら】
ビート―警視庁強行犯係・樋口顕 (新潮文庫)






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