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これまた気が進みませんが、何回か前の記事の続きをば。


「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと(東洋経済 出口治明・権丈善一)

から引用します。

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(権丈善一)
あの話(※MMTのこと)も将来インフレになる可能性は否定していない。そこは彼らも同意している。そしてその際は、政府は増税や給付のカットを行えばよいとする。たしかに、そういったことが将来起こるかもしれない。でもそのときそこで起こることは、富裕層の資産を守るために中・低所得者が、社会保障を削られて、そのうえ増税により、せっせと富裕層にお金を貢いでいるという所得の逆再分配だ。

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まず、権丈先生は前回の出口さんのお話(=無税国家にしろ)を聞いて「いや出口さん、MMTが異常だというのはもちろん同意ですが、それは理屈が違いますよ」と仰らないのが凄いと思います。
結論さえ同じなら何でもいいのかな。まあここはどうでもいいのですが。

そして、これもまたMMTとは直接関係ない話ですが、インフレになった場合に起こることとして、なぜ「社会保障を削られる」のが既定路線なのですか。そうなる可能性もありますが、これも「もし〇〇になったらどーん」の論法と似たようなものです。
インフレになって何をどうするかは、そのインフレの原因によります。好景気で需要が高まった末のインフレだったら、基本的には低所得者も含めてカネに余裕があり、中小企業も元気だということです。(※そうでない場合もあり得ますが、一般論として。)
それで財源不安を理由とした社会保障カットなんてやる必要あるんですか。カットするとしたら別の理由なのかもしれないでしょう。
この人々の主張からは、その辺の理屈が毎度毎度ことごとく抜けています。

>そのうえ増税により、せっせと富裕層にお金を貢いで

とありますが、同様に、なぜ低所得者への負担が大きい形での増税が前提なんですか。
それが嫌なら「そうしなければいい」でしょう。これは貨幣の構造がどうのではなく、政策上の問題です。政策が技術的にヘタクソであることと、貨幣の構造上の単なる事実は直接関係ないじゃない。
そして専門家・有識者がすべきことは、そもそもそうならないように世論形成し、適切な所得分配や格差縮小について政治や世論に働きかけることです。

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(権丈善一)
給付カットとは、要するに社会保障のカットのことだ。技術的にインフレを止めることができるかもしれないが、社会保障をカットしてインフレを抑えるわけにはいかない。というか、それはしたくないから今から手を打っておきたい。だからあの手の話とは意見が合わない。

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なぜ「極めて不幸な形での社会保障カット」が徹底して想定されているのか、ということです。
確かにここで言う「あの手」の人々が主張することの中にはインフレ時の給付減額があります。給付とは社会保障も大きく含まれるので、もちろん話の筋としてはおかしくないんですよ。
しかし、何度も言いますが、そもそも、なぜ、インフレになったのですか。この四半世紀以上どうしても実現できなかったインフレがやってきたという前提ですよね。一体どんな劇的変化があったんですか。それはメデタイことであるという可能性はないのですか。メデタクないとしたら、それはどのような形なのですか。
そこを説明せずに、社会保障が削られる「に決まっている」、弱者が苦しむ「に決まっている」、は通りません。そんなこと言わず、専門家としての知恵を総動員して、社会保障を維持し、弱者が苦しまない税制を実現するよう努力してくださいませんか。

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(権丈善一)
人間というのはそれなりに賢くて、過去に起きたことはいくらでも理屈をつけて説明できる。日本のように、過去数十年、これだけ財政赤字を出し続けてきてもインフレが起きていないことについても同様だ。しかし、その理屈が将来起こることに対してどれだけ普遍性のある話になるのか。永遠に金利は経済成長率を絶対に超えないというのならば話としては成り立つだろうが、将来のことは本当のところ、誰にもわからない。不確実だ。

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はい、確かに将来は不確実です。
一方で、今現在が泥沼であることは確実です。今が泥沼でないと考えているのならちょっと驚きです。
取りざたされているのは、言葉の不足を承知で書くと、

①「将来『超泥沼』に入るのが嫌だから『泥沼』で我慢しよう」

と主張する、主にあなた方のような経済学者と、

②「将来『超泥沼』に入らないためにも、現在の『泥沼』から脱出しよう」

と主張する人々の戦いです。
そして、その泥沼から脱出する方法の検討の中に、政府はそもそも破綻する存在なのかどうか、または権丈善一先生が大好きな「『もしインフレになったら』どの階層・どの給付が犠牲になるのか」のような議論もあります。
そして我々は、権丈善一先生が仰る「普遍性」の欠如なんてものを根拠にして泥沼に浸り続けるつもりは毛頭ありません。

不確実な将来に備えて安全側に寄っておくという考え方は、理屈として通ります。しかし、そもそも我々は、この泥沼に浸り続けること自体が全く安全策とは言えず、むしろ危険だと常に主張してきたのだし、現在の泥沼が『超泥沼』に変化する可能性を常に主張してきました。

将来は不確実

なんですよね。
ならば、普遍性の担保が得られないことを恐れて現状維持・安全側に寄っておこうよ、という判断、それ自体が正しいという普遍性は何をもって獲得したのですか。これも言い方を変えますが、先生のお考えが「安全側であるということ」は、一体、何によって担保されるのですか。本当にそれって「安全側」なんですかね。
私は、安全どころか、極端に危険な側にあると確信しています。凄まじいまでのマゾヒスト的社会実験です。様々な点を省略して端的に理由を言うと、権丈先生などが仰る一般的な意味での安全策は、「国民が仕事をしないこと」を推奨するからです。いま為すべきはその反対です。厳しい時期だからこそ働き、付加価値を生み出さねばなりません。カネを使わないとは、働かないということです。働かずして豊かさは絶対に手に入らないし、危機(不況)から脱することもできません。

はい。そういうわけで、どうせお互いに全否定の状況なんですよね。
それは別にいいのですが、だからと言って「もしインフレになったら金利がぼーん」(=もしまずいことが起きたらまずいことになる)のような程度の低い話は到底受け入れられません。


いかん。まだ記事6ページ中、2ページ目の途中だ…。←
もう記事自体も古くなってきたので、この辺でやめときます。



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「Gotoイート」がよく報じられています。
いつも言ってますが何もしないよりはマシなので、やってもいいと思います。しかし問題は、その規模と話題性のアンバランスさです。
まず予算ですが、総額で2003億円。うち業務委託費が469億円となかなか大した割合を占めており、残りは1534億円です。

もちろん、委託費の469億円は無意味だ…なんてことは言いません。食事券として使われる1534億円も、委託費の469億円も、誰かが働いて得る所得という意味では同じです。そのためには当然ながら経費もかかるので、波及効果もあります。
確かに「この委託業者に飲食店の469/1534程度以上に相当する働きがあるのかどうか?」というのは別の問題としてあるし、ほとんどを企業が懐に入れるようでは悲しい。また、そもそも高すぎるという指摘もご尤もです。
しかし、これらの点には、今日は触れません。

で、2003億円を使うことでどの程度の効果があるのか。
総務省の簡単な試算ツールを使ってみます。1534億円はもちろん「対個人サービス」に入れておきます。委託費の469億円ですが、ここでは一応「公務」としました。
その結果は、約3255億円(約1.63倍)です。
これ以上ないほど適当な計算ですが、まあ少なくとも、


夢のような数字には絶対にならないこと、

Gotoイートによって日本経済が有意なレベルで回復することはあり得ないこと(=誤差に近い程度でしかない)、


…くらいは確認できるでしょう。
まあ効果を思い切り「盛った」として、Gotoイート2003億円の予算で4000億円(約2倍・建設業なみ?)の経済効果があったとしましょう。その場合、


GDPを550兆円とすると0.073%分に相当します。

GDPを500兆円とすると0.080%分に相当します。


先日の内閣府の発表(GDPの四半期報・改定値)は多くの方の記憶に新しいかと思います。いま問題になっているのは、四半期ですら7~8%、年率では20%台がどうのという世界です。
繰り返しますが、もちろん2003億円の予算は「あった方がマシ」です。間違いなく。一部の飲食店には大きな効果があるだろうし、潰れるはずだった店が潰れずに済み、その後も経済効果を生み続けるのかもしれない。そこを無駄だと言うつもりは、全く、ありません。
しかし全体として見ると(そしてこのような状況では"全体"を見ることこそが政治の役割です)、どうもこう、国民の目の前にやせ細った人参を一本ぶら下げ、一生懸命テレビなどで報じて、国民は喜び、さあ1万円分買おうか、2万円分にしようかと騒いでいるだけのような…。

嫌な話をもう一つすると、Gotoイートで得をした分を完全フリーの予算として別途使うなら効果がありますが、その分を貯蓄に回すと(=単に「外食の出費が抑えられて良かったね!」…となると)効果はモロに減ります。
つまり上記の計算には、普段でも(Gotoイート無しでも)行くはずだった外食分は1円も算入できません。


Gotoイートが無ければやらなかったであろう、贅沢な食事を楽しんだ


とか、


Gotoイートが無ければそもそも行くつもりの無かった外食をした


場合、つまり「純粋に出費を増やした」場合だけが算入できます。
だからいつも言うのですが、お金に色は無いのです。
地域振興券などと同じ理屈で、得たプレミアムをそのまま懐に入れると意味はありません。



予定通り、外食で10000円使った。
出費は全て自己負担。


予定通り、外食で10000円使った。
出費は自己負担8000円と、Gotoイート2000円。
その後の消費行動に変化なし。


この②は、単に国のカネを使って食事したという財産移転の意味でしかなく、①と変わりません。つまり、せっかく積んだ財政赤字なのに、使った(=誰かが上乗せで働いて所得を得た)ことにはならない。結局は政府の赤字増、民間の黒字増となり、バランスが拡大しただけです。逆よりはマシなのでしょうが。
少なからずの人々が②のパターンになっても不思議ではありません。もちろん貯蓄(②の場合は2000円の増)という精神的余裕を無視してはいけませんが、さて、それで本当に0.073%に近いほどの効果があるのか…と言われると極めて疑問です。
というか、相当に「盛った」のに0.073%でしかないのですが。

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簡単に言うと、

さも目玉政策であるかのように誘導することで、2003億円というゴミのような誤差的出費で巨額の対策をしているかのような印象を与えようとしたのでは…。

ということです。
いや、まあ、考えすぎですな。ごめんなさい。

私のヘタの考えなんてどーでもいい話なのですが、いずれにせよ「Gotoイート」で日本経済が有意なレベルで回復する可能性はありません。だって単純に数字がそうなってんだもん。やっちゃダメとは言いませんが(むしろやって良いのですが)、話題先行が過ぎています。全く大したもんではありません。

なお、消費税では20兆円以上をかき集めていますが、2003億円とはその100分の1にも満たない。上記では波及効果として大いに話を盛り、倍の4000億円の効果があると設定しましたが、同じように消費税には逆の効果があります。乗数が具体的にいくらかは別ですが、20兆円を吸い取られると、20兆円以上のマイナスの効果があります。しかも消費税は「緊急的税制」ではないので、毎年、長期に渡って取られ続けます。完全にキチガイ沙汰です。
「消費税を下げても国民はすぐに慣れるから、減税に経済効果は無い」と言う人(甘利さんとか)がいますが、同じ口で「Gotoイートはプレミアム分だけ貯蓄に回りかねないから経済効果は無い」と言わないとしたら、なかなか不思議です。
もちろん私は、減税もGotoイートもやってほしいのですが。

アガってきた一部の人の気分に水をかけるのは景気に良くないのかもしれませんが、これは私のせいではない。意識として「Gotoイートという大規模な経済対策がある!」なんて勘違いする方が、木を見て森を見ないことになるし、より有害です。



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菅氏、消費税増税必要と明言 「人口減避けられず」と強調(共同)

 自民党総裁選に立候補した菅義偉官房長官は10日放送のテレビ東京番組で、現在10%の消費税率について「将来的なことを考えたら行政改革を徹底した上で、国民の皆さんにお願いして消費税は引き上げざるを得ない」と述べた。

 番組にそろって出演した石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長は態度を明確にしなかった。菅氏は「私も引き上げると発言しない方が良いと思ったが、これだけの少子高齢化社会で、どんなに頑張っても人口減少は避けられない」と強調した。

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もんのすごく根本的な話なのですが、消費税って「上げれば上げるほど国民は幸せに、そして財政的には楽になる」のでしょうか。(そんなわけねえだろ、という突っ込みがあるのはもちろん自明のこととして笑)
およそ物事は、

それを「やる」

ことによって、

どの程度の「効果」を生むのか

という単純な関係を見出せます。
もちろん他の条件を固定するなど非現実的な設定は必要ですが、その「やる」ことが社会に対して大きな影響を持つほど、他の条件を固定することによる非現実性は多少なりとも軽減されます。その点、消費税は極めて甚大な影響を持ちます。というか、影響を持たないのなら、こんなに新聞やテレビで話題にならない。
そして、これまた言うまでもなく、その関係は真っすぐの直線的な右肩上がりとは限りません。

どうでもいい例として、縦軸に「〇〇大学への合格率」をとり、横軸に「1日当たりの勉強時間」をとります。細かい条件は色々ありますが、話を簡単にするため無視。
まず、横軸を右に行けば行くほど(勉強時間が長いほど)、グラフは上に伸びていく(合格率は上がる)でしょう。しかし1日5時間、7時間、10時間くらいならグラフは順調に右肩上がりだとしても、それが15時間や16時間になると下がるかもしれません。体調を崩しかねないし、勉強自体の能率も落ちるはずだからです。つまりこのグラフは、ピークがどこなのかは別問題として山型になります。

では、縦軸に「社会保障の維持の度合い」や「国民全体の幸福の度合い」、または「財政維持の可能性」など(実にぼんやりしてますが)をとり、横軸に消費税率をとると、菅官房長官は、この単純なグラフが、おおむね、どのような形をとるとお考えなのでしょうか。そもそも財政の維持とは何か、という問題もありますが、まあ一応置いておきます。
で、菅官房長官も、多くの国会議員の方々も、上記の勉強時間の例と同じように、


相当程度までは消費税率を上げたほうが様々な面でプラスになる。

しかし当然ながら、例えば消費税100%(物価2倍)なんてのは悪影響の方が大きいに決まっている。もちろん、どの程度以上だと悪影響が上回るのかはその時の状況による。


とか何とか、漠然とした感覚をお持ちなのではないでしょうか。
それって、正しいのかどうか。消費税率を上げるというのは、縦軸(国民生活への効用)に対して「おおむね山型」の形をとるのでしょうか。言い方を変えると、やり過ぎない程度の、適度な税率なら増税してもプラスになるのかどうか、ということです。
そして私は、これまでもずっと、


いまの日本の状況では、山型にはならない


と言ってきたのです。ではどんな形かというと、「 右 肩 下 が り 」です。10よりは8がマシ。8よりは5が、5よりは3がマシ。もちろん一番いいのはゼロです。
消費税率の設定が国民生活の効用に与える影響を考える場合は、そもそも税が持つ機能の最大のものの一つ、すなわちインフレ率の調整・景気の調整、が大きな要素となります。現在の日本で消費税を上げた(2014年と2019年)のは明らかに間違いでした。ましてや集めた消費税の多くを使わず、借金返済に回しているのだから話にもなりません。
仮に日本経済が過熱し、物価上昇の弊害が目立つのであれば、右肩下がりではなく山型になる可能性もあります。ただし、その場合ですら消費税である必要は全くない。
一方で、菅さんの言う「少子化だから消費税増税」などという話は、もはや超時空的というか、前段と後段のつながりが絶望的に無く、バラバラ作文(各人に名詞・動詞・助動詞などを書かせたカードを適当にくっつけて面白い文章にする言葉遊び)に近いものがあります。

>行政改革を徹底した上で、国民の皆さんにお願いして消費税は引き上げざるを得ない

行政改革とは、その意味合いの大半が「効率化」と「経費削減」です。
つまり菅さんは、公的需要を削減したうえで民間需要も削減すると言っています。財務省が主導するプライマリーバランス黒字化そのものです。ただでさえ終わっている日本経済の寿命は、さらに縮むことになるでしょう。

あと、こんな話も出ています。

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消費増税、10年は不要 菅氏「安倍首相と同じ考え」

「安倍晋三首相はかつて『今後10年ぐらい上げる必要はない』と発言している。私も同じ考えだ」と述べ、従来の政府方針に変わりはなく、将来的な課題との認識を強調した。

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消費税増税の必要性は、時間軸で判断するものではありません。何の関係もない。もし必要なら今年にでも増税するんですよ。不必要なら100年後も200年後も増税しなくていい。
そして増税が必要な場合でも、それがわざわざ消費税である必要はないのですが。

それもこれも、消費税を集めて政策(社会保障)の財源にするという根本的な錯誤から全てが始まっています。ていうか、繰り返しますが、むしり取った消費税の多くはそもそも社会保障の財源になっていません。

で、ちょっと面白かったのがこれ。
同じ記事へのコメントです。

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藤田孝典 | 6時間前
NPO法人ほっとプラス理事 聖学院大学心理福祉学部客員准教授

(要約)
・これ以上の消費税増税に反対。
・社会保障費に使うという謳い文句は偽りだった。
・増税による社会保障、福祉拡充は効果がない。むしろ削減している。
・一般市民の購買力が落ちれば、貧困や生活困窮を加速させる。
・富裕層、大企業などから徴税を。

参考になった → 11740件

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久保田博幸 | 5時間前
金融アナリスト

(要約)
・コロナ対策もあり、日本の債務残高は膨れ上がっている。
・菅さんは消費増税の必要性を強調し、今後の財政健全化に向けた姿勢を示した。

参考になった → 976件

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投稿された時間が1時間ほど異なるようですが、久保田博幸さん、かわいそう。
(それとも、投稿のタイミングで大きく有利不利が変わるのかな。だったらごめんなさい。)


とりあえず参考までに


「飲み屋でそこらのおっさんが消費税を語るとこうなる」という典型例
https://ameblo.jp/ei-bou/entry-12615066820.html



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いまさら台風の話ですが、九州各地の多くの避難所で「コロナ由来」の受け入れ制限(例えば従来の半分までなど)がなされたと聞いています。
これ、実際どんな感じで制限していたのか知りませんが、スカスカの避難所で「定員に達したので帰ってください」って断ったんでしょうか…。普通に考えて、コロナより危険だと思います。
今回の台風10号では、一部の地方で行方不明の方が出ているものの、多数の死者や大河川の堤防決壊など社会全体から見た「甚大な影響」は無かったようです。(もちろん個々の被害はあったと思います。それをどうでもいいと言っているわけでは決してなく。)

これは僥倖だったと思います。場合によっては、避難を断られた方々が土砂崩れや堤防決壊などで亡くなっていたかもしれません。そうなれば、まさに「余計」な被害です。天災と人災の組み合わせというか。
では、①カネをかけて避難所を整備するのか、②コロナへの対応を変えるのか、③危険を承知で放置するのか(もちろん「万全を期す」などのカケゴエは出しつつ)。

③になりそうな予感しかない。

つぎ。

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ヤマト運輸、九州で集配停止 5~7日、台風10号接近(共同)

ヤマト運輸は3日、台風10号の接近に伴い、九州で5日午後4時から7日にかけて段階的に集配業務を停止すると発表した。営業所での荷物の受け付けも中止する。(略)

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こういう場合の対応の早さは大事なことかと思います。
また、最近は空調服(でかい服に扇風機がついてるアレ)を着た様々な業種の作業員の方々を多く見かけるようになりましたが、損失を覚悟して休業したり、カネを出して従業員を守るための道具を買い、貸与するというのは正しいことです。

ある業者さんが、屋根の修理をするための職人さんを2日ほど休ませたという話を聞きました。あまりの暑さが原因です。
そらまあ、気温38℃・直射日光下で屋根に上って作業したら命に関わるでしょうね。フラッ、と来たら大変です。

空調服もそうですが、この異常な暑さも何らかの需要に転換し、「安全に仕事ができる環境」を作れるようになるといいのですが。
いや、まあ、言うのが簡単であることは分かってますけども。

つぎ。

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パチンコホールでの子供放置、135人を救出(carview)

パチンコホール企業などの団体である全日本遊技事業協同組合連合会によると、2019年度だけでホール駐車場における人の車内放置が99件あり、乳児を含む135人を救出したと発表。救出人数は2018年度より5人増えているが、あれだけ報じられても子供を車内放置する人が後を絶たないというのが実情のようだ。なお死亡事故は2018年度、2019年度ともゼロとなっている。

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もちろんパチンコだけではないのですが、これもそろそろセンサー、それも大音量の警報が鳴るやつ、標準で付けるようにした方がいいんじゃないでしょうか。つい先週?も子供が二人死んでましたよね。
技術的にはそう難しくないように思うのですが、どうなのかな。

 ↓

と思って少し調べてみると、

>「社会的な意義は大きいが、幼児置き去り検知機能のためだけにセンサーを追加するのはコスト的に実現が難しい」
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/04342/

デスヨネー

センサー義務化すると、「短時間だろうと置き去りなんて絶対しねえわwwww」という常識的な人たちにもコストを払ってもらうことになるから、難しいのでしょう。

さいご。

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堀江氏 マスク着用拒否男性を臨時着陸して降ろした航空会社を批判「ムカつく」(デイリー)

実業家の堀江貴文氏が8日夜、自身のツイッターに新規投稿。釧路空港から関西空港に向かうピーチ・アビエーション機内で乗客の男性がマスク着用を拒否して客室乗務員を威圧し、新潟空港に臨時着陸して男性を降ろすトラブルがあったという報道を引用し、「航空法的には機長の指示に従わない奴は強制的に下すことが可能なんだけどコロナ脳の機長に下されることほどムカつくことはないな」と私見をつづった。
(略)
堀江氏は「クソ航空会社だな」「しつこくクソ真面目なCAが注意しまくるからこうなる」「私の知人はノーマスクでも無注意でスルー。スルーすりゃいいのに」などと連続投稿して航空会社側の対応を批判。また、「頑なに拒否するほどのことでもないでしょ」のリプに対しては「息苦しいよ」と返した。

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堀江さんはずいぶん前からこの手の話を繰り返しているようです。私はあまりそれらを真面目に読んだことは無いのですが、流れとしては、


コロナ対応で何か厳しい判断をくだす

  ↓

堀江さん「まじくそ」「頭おかしい」

  ↓

一般人「非常識。ルールは守るべき」

  ↓

堀江さん「そのルール自体がおかしいと言ってる」


というようなものだったと思います。相撲の阿炎関がコロナ禍下で夜の遊びをやってた件などで、少し見た覚えがあります。
実際のところがどうなのか(本当にそのルールはクソなのか)は別として、ルール自体がおかしいよ、という主張はあっても良いわけですよね。だから、私はその時の堀江さんのお話には特段違和感を感じなかったのですが、今回はちょっと様子が違います。

>コロナ脳の機長
いやいやおかしいでしょ。
機長さんだって「このマスク着用のルール、なんだかなあ…」とお考えになっていた可能性は十分にあります。つまり、堀江さんが言うコロナ脳ではなかった可能性があります。少なくとも機長の個人的な考え方は公表されていないのだから、組織のルールを守った個人に向かってそんなことを言ってはいけませんよ。
ましてや、「機長は企業のルールを無視して自分の主張を通すべきだった」などと言い放つことは誰にもできません。それこそ頭おかしい。

>クソ航空会社だな
これは、マスクを原則として着用するよう求めた航空会社のルール設定に対する批判でしょうから、特に問題ありません。個人的考えは自由です。

>しつこくクソ真面目なCA
これはダメでしょ。
ルール違反をする人に対しては、しつこく、クソ真面目に対応するのがそもそもCAの仕事です。私は航空会社のルール設定の是非はともかくとして、CAの対応自体には何の問題もなかったと思います。
例えばあるCAが「私はマスクなんてバカバカしいと思っているので、まあ見なかったことにしよう…」という、私的な判断を基準にして仕事をするようでは話になりません。

>スルーすりゃいいのに
上記も含めて、この人に公的な仕事は絶対に無理だということがよく分かります。東京都知事なんてとんでもない。
どこかで線を引いて、頑なにルールの順守を求めざるを得ない場面というのは、生きていれば普通にあります。例えば、お役所で何かの証明書をもらう際には、免許証などが必要です。窓口の人と知り合いだからOKだとかいう「個人的判断」は許されません。その延長線上にこそ中華人民共和国的人治主義があるからです。(全く大げさな話ではありません。)

これを、バカバカしい、杓子定規だ、と批判する人は、そのことによる「波及」を何も考えていません。それがOKなのであれば、あれはどうなのか、この場合はどうかなど整理する必要が出てきます。ルールを守っている人から見た不公平感も強くなります。もちろんお役所に限ったことではありませんよ。
今回のマスクの問題ならば、あの人がOKなら私もマスクを外したい、という要求があった瞬間にこのルールは瓦解します。一人だけ例外を設けるということは特別扱いであり、「言ったもん勝ち」の社会につながります。そんなことが不可能だということは、いい歳した大人なら理解できるはずです。

>息苦しいよ
むしろ、息苦しさを感じさせる直接の原因を作ったのは、指示を無視した客の方です。そもそものマスク着用ルール自体を批判するのは良いとしても、機長やCAの仕事に対して牙をむくのはただの狂犬です。

あと、

>航空法的には機長の指示に従わない奴は強制的に下すことが可能なんだけどコロナ脳の機長に下されることほどムカつくことはない

この部分ですが、コロナ脳って関係なくない? コックピットに対して大声を出すなど暴れてた?んじゃないんですか? どう考えても安全上問題だし、他の客にも恐怖感を与えます。
確かに、そうなった原因はマスク着用のルールだったとしても、また仮にその主張が科学的に完璧に正しいとしても、だから暴れていいということにはなりません。

堀江さんの主張が常に間違っている、なんてことは全く思いませんが、今回のは酷いものです。
マスク着用の指示を守らずに暴れてもよく、ましてや機長やCAを悪し様に言っても当然だというのなら、先日報じられた、店舗のレジの仕切り(天井から吊るした透明のあれ)を破いて暴言を吐いた人も全く悪くないし、むしろレジの人が愚かでコロナ脳だったということになります。

「クソ」以外に、色々と科学的な発信をすればいいのに。
せっかく頭いいのに。


記念記事

勝ったけど、まさかの子牛

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200907-00000001-kyodonews-spo


台風が凄いことになっています

九州の皆様、お気をつけて


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「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと(東洋経済 出口治明・権丈善一)

(略)私は財政が破綻するとは1回も書いたことがないのではないか。「将来は不確実」だという前提を置くと、政府が財政を維持していこうと努力していく中で、中・低所得者から高資産家・高所得者へ所得が逆に流れてしまう。

なぜなら、なんらかの理由で金利が上昇した場合、財政を持続させるためには、政府は増税か給付のカットを行い、そこから得たお金を国債費(元利払い費)に振り向けることになる。そこでは、高資産家・高所得者が金融機関などを通じてたくさん保有する国債などの金融資産を守るために、増税や給付カットが行われ、中・低所得者の生活に大きく影響することになる。

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はい出ました、いつものアレ。(本当に様式美の世界。)

「もし金利が上昇したらどーん」型

の理屈です。
もしまずいことが起こったらまずいことになる、と言っているだけです。

>なんらかの理由で

って何ですか。
それこそが問題の本質であり、専門家として解説すべき内容です。自分が言いたい結論の単なる強調のために、重要な部分を全て省略することなどできません。
結果として政府破綻を主張しようが、カネが低所得者から高所得者に流れると主張しようが構わない(というか自由である)のですが、どちらにせよ不誠実です。

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――昨今SNSなどで増えている「国債は負債ではなく、国民の資産だ」との主張はどうですか。

(権丈善一)
確かに国債発行が国内資金で消化されているなら、国民の資産ではある。だが、「それは君の資産ではないかもな」ということだ。経済学は「代表的個人」という仮定を置き、モデルや論理を組み立てているが、国内に代表的個人1人しかいないのならば、国内でお金がグルグル回っているだけという夢物語は成り立つ。

だが、せめて「リッチ」と「プア」の2人くらいがいるモデルで考えないと分配問題は議論できない。リッチは国債を持っているが、プアは持っていない。にもかかわらず、「国債は国民の資産だ」と言って、みんなが国債は自分の資産だと考えているとすれば、経済学のワナにはまっている。

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権丈先生の回答がアレなおかげで、質問の意味がよくわからなくなっています。
ここでなされた「~との主張はどうですか」、とは何の質問か。ストレートに考えれば、国債は単純悪としての民間的借金の類ではなく資産でもあるのだから、財政の問題は起こらないのではないか…という話でしょう。それ以外の解釈も当然あり得ますが決して一般的とは言えないし、こうした記事にしている以上、その場合は読者を無視しているという他ありません。
もしこの質問を一般的に解釈するとしたら、その「代表的個人」の考え方で一応問題ありません。あとはリッチとプアの二分割でもいいし、その間を百分割したり千分割したり、まあ勝手にすればいいのですが、質問の趣旨からはズレてしまいます。
確かに、GDPが1兆円増えたからといって私の所得が1兆円/1.27億だけ増えるわけではない。だから権丈善一先生の仰る「君の資産ではないかもな」は正しいのです。しかし、この質問で分配の議論に持っていく必要はない。

仮に国債が資産であり負の側面は一切ないものだとしてさえ、分配の問題は常について回ります。当たり前です。「国債は国民の資産だと叫ぶ人」だってそこは当然分かってるはずなので、それが意図だとしたら全く無意味な質問です。GDPが500兆円だとしても、僅か1%の人が450兆円の所得を得る場合だって理屈上はあり得るのだから。
かといって、もちろん分配の問題は極めて重要なんですよ。つまり別途考えるべきことであり、国債の性質とは関係ない。

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――MMT(現代貨幣理論)派は、まさに「国債は国民の資産」が理論の中心にありますね。

(出口治明)
MMTは不出来なケインジアンの再来だ。MMTのいちばんの疑問は「政府がいくらでもお金を刷れるなら、なぜ税金を全廃すると主張しないか」という点だ。そこがロジカルに考えるといちばんの矛盾だ。本当にいくらでもお金を刷れるなら、MMT派は税金全廃を主張してほしい。

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まだその話してるの?!!(←1年くらい前の記事かと思って日付を本気で確認した)
MMTとは全く関係なく、あらゆる経済上の議論の最終目的は「①財政を維持すること」ではなく(そもそも財政の維持とは何なのか)、「②国民生活の発展や安定」が目的でなければなりません。あくまでも②を達成するための一手法または一検討事項として①があります。
まず、構造上の事実として、税は財源確保の手段ではありません。そして税にはインフレ率の調整機能があります。すると、すぐに、

いくらインフレになろうと「無制限にカネを配れる」んだろ?
なら構わないじゃん

とか言い出す人がいますが、年間の公的需要はいくらあると思っているのか。もちろん需要に直結しない給付的支出も含めればもっと巨額です。いや配ろうと思えば配れますよ、確かに。しかしそれは、国民生活の豊かさや安定(経済のそもそもの目的)に貢献しない、つまり上記②に沿わない可能性が高いでしょう。①は満足したとしても②に反するのなら、その政策は失敗です。

無税だと「公」とのつながりが大きく損なわれ、日本円を持つ意味も損なわれます。納税に使えるということ自体が価値だからです。為替にどの程度影響するかは具体的に想像できないとしても、そんな混乱を自らひき起こす必要はありません。また、所得格差の是正策を失うし、各種目的税なども使えなくなります。
ついでに、毎度言っていますが現在の我が家が持つ資産価値は正味としてどの程度なのか、それが明日はどうなるのか、将来設計はどうすればいいのか、今日会社から出た給与の価値は実質的にはどの程度なのか、いま一万円出してコレを買うのは妥当な判断なのか、など、全てに波及します。もちろん、勤労意欲に悪影響も出るでしょう。生きるための実質可処分所得はまあまあ維持されたとしても、振れ幅が大きいと害があります。
たぶん治安にも影響するでしょう。古今東西、多くの人々は、明日の自分が想像できなくなればなるほど「暴れる」ものだからです。

政府が破綻しないのなら無限にカネを発行しろ、税など取るな、ということにはなりません。



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自宅PCに久々に「高レベル」なタイトルのメールが来まして、朝から爽やかな気分で外出することができました。










2020/9/1 06:19
『あなたのAmazonアカウント更新に失敗。これは、カードの期限切れか?』










知らねえよ。

なに自問してんだよ。

こんなのに引っかかるとしたら「お仲間」(←詳細は自主規制)だけではないのか。



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「国債は国民の資産だ」と叫ぶ人に教えたいこと(東洋経済 出口治明・権丈善一)

というトンデモ記事があったので、これに対するネタを半分ほど作り終えたのですが、安部総理大臣が辞任との話が出ましたのでそちらを先に。
色々な総括がなされていると思いますが、各論は詳しい人にお任せして私は経済一本で行きます。安全保障関連や憲法改正、拉致問題や領土問題など他のことにも一部持論はありますが、ここでは特に述べません。
さて、一部の政治家からは「消費税10%を実現したのは評価できる」というキチガイ的評価が出ていますがこれはもう

論 外 以 下

として、その他いくつか出ている「経済の立て直しを成し遂げた」という評価についてGDPから総括します。
何度も言いますが、GDPは国内の所得の総計です。これが絶対的・相対的に増えずして、経済の立て直しも何もありません。GDPは増えないけど経済は良くなったよねえ、という状況は極めて稀かと思います。例えば格差の縮小や様々な制度見直しで生活の安定感が増す、などはあり得ますが、普通はその結果としてGDPも増えるだろうと考えられるからです。

まず、ほとんどの国で確報が出ている2018年までのGDP統計を見てみます。比較対象は安倍政権が発足する直前の2012年、OECD+中国の35カ国です。

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① 2012~18年(6年間)での米ドル換算成長率

順位 成長率 国名
*1 76.4% アイスランド
*2 70.2% アイルランド
*3 56.0% 中国
*4 44.1% イスラエル
*5 34.6% 韓国
*6 32.5% エストニア
*7 27.1% アメリカ
*8 26.1% ハンガリー
*9 22.6% ルクセンブルグ
10 18.3% チェコ
11 17.0% ポーランド
12 16.0% NZ
13 16.0% スロベニア
14 14.0% スロバキア
15 12.0% ドイツ
16 11.7% チリ
17 11.4% オーストリア
18 11.3% ポルトガル
19 *8.9% オランダ
20 *7.6% デンマーク
21 *6.8% ベルギー
22 *6.8% スペイン
23 *6.8% フィンランド
24 *5.7% イギリス
25 *5.6% スイス(※2017年)
26 *3.5% フランス
27 *1.7% メキシコ
28 *0.9% スウェーデン
29 *0.1% イタリア
30 -6.3% カナダ
31 -9.5% オーストラリア
32 -11.2% ギリシャ
33 -11.7% トルコ
34 -14.8% ノルウェー
35 -19.9% 日本

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超最下位です。
それもダントツで。

はいはいわかってます。
安部政権が発足する直前の為替レートは相当に円高が進んでいました。平均すると80円くらいだったと思います。
そこで、2018年のUSDベースGDPに「110」を掛けて「80」で割るという、恐ろしく単純ですが、死ぬほどの大盤振る舞いでもある不正をさせていただきます。

この場合の成長率は10.2%、19位です。

これは、大きく円安が進んで輸出が有利になったことは享受しながらも米ドル換算時のマイナスの影響は完全無視するという、もはやこれ以上あり得ないほど有利な条件であり、もちろん完全な不正です。
ただ、お分かりの方も多いとは思いますが、この操作をやるんなら単に自国通貨ベースでの成長率を出せばいいんじゃね、ということになるでしょう。

実際やってみましたのでご覧ください。

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② 2012~18年(6年間)での自国通貨ベース成長率

順位 成長率 国名
*1 137.3% トルコ
*2 69.7% アイルランド
*3 50.7% 中国
*4 48.7% メキシコ
*5 41.9% アイスランド
*6 38.7% チリ
*7 33.3% ハンガリー
*8 31.7% エストニア
*9 31.5% 韓国
10 30.6% NZ
11 28.2% イスラエル
12 27.1% アメリカ
13 25.4% ルクセンブルグ
14 25.3% オーストラリア
15 25.0% イギリス
16 24.3% チェコ
17 23.8% スウェーデン
18 22.1% ポーランド
19 21.8% ドイツ
20 21.4% カナダ
21 18.6% スロベニア
22 18.5% オランダ
23 16.7% スロバキア
24 16.4% ポルトガル
25 16.2% スペイン
26 16.1% オーストリア
27 14.9% デンマーク
28 13.3% ベルギー
29 12.7% フランス
30 12.1% フィンランド
31 11.2% ノルウェー
32 10.9% 日本
33 *8.9% イタリア
34 *6.9% スイス
35 -5.7% ギリシャ

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まあギリシャはさすが(?)だと思いましたが、日本は非常に大きな割合で通貨安になったにも関わらず成長率は10.9%でしかなく(①での試算にほぼ近い成長率になっています)、32位となりました。

米中を見れば、そもそも経済規模が大きいから成長しにくいんだという言い訳は通用しません。中国の+50%はともかく、適切な経済政策をやっていれば20%くらいは余裕だったはずです。カナダ、イギリスなども20%超です。毎度毎度言うように2013年の状態を続け、消費税を上げなければよかったのです。
そして、ユーロというドイツ発の通貨高の中で縛りゲーをやっているポルトガル、スペイン、フランスにも後れを取っています。まあイタリアには勝って良かったね、というくらいか。極めて低レベルです。

藤井聡先生も仰っていますが、数か月前に触れたとおり、日本のGDPの世界シェアは恐るべき勢いで縮小しています。数十年すれば現在で言う台湾やポーランド並みになり、それから一~二世代程度で東南アジア諸国並みになります。
やれ韓国の歴史認識がどうのという話も大事ですが(それが大事でないと言ったことは無い)、これで中国の侵略を抑えられると思っている方がどうかしています。

2012年の日本のGDP(米ドル換算)シェア 11.0%

2018年の日本のGDP(米ドル換算)シェア 7.5%

変化率 -31.4%

①②と同様に順位を見てみると、以下のようになります。

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③2012~18年(6年間)でのGDPシェア変化率

順位 GDPシェア変化率 国名
*1 51.0% アイスランド
*2 45.7% アイルランド
*3 33.5% 中国
*4 23.4% イスラエル
*5 15.2% 韓国
*6 13.5% エストニア
*7 *8.8% アメリカ
*8 *7.9% ハンガリー
*9 *5.0% ルクセンブルグ
10 *1.2% チェコ
11 *0.1% ポーランド
12 -0.7% NZ
13 -0.7% スロベニア
14 -2.4% スロバキア
15 -4.2% ドイツ
16 -4.4% チリ
17 -4.7% オーストリア
18 -4.7% ポルトガル
19 -6.7% オランダ
20 -7.9% デンマーク
21 -8.5% ベルギー
22 -8.6% スペイン
23 -8.6% フィンランド
24 -9.5% イギリス
25 -9.6% スイス
26 -11.4% フランス
27 -12.9% メキシコ
28 -13.6% スウェーデン
29 -14.3% イタリア
30 -19.8% カナダ
31 -22.5% オーストラリア
32 -24.0% ギリシャ
33 -24.4% トルコ
34 -27.1% ノルウェー
35 -31.4% 日本

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繰り返しますが、安部政権の発足時、日本はなんとか世界のGDPの11%を稼ぎ出していました。しかし2018年は7.5%です。
先ほどやった「あり得ないほどの超絶不正」で粉飾しても10.3%で、変化率は-9.4%(24位)となります。
つまり、この6年間で、日本の経済的地位は大いに低下しました。それも世界最速で。2019~2020年のデータが出てくればもっと悪化している可能性が高いと思います。あまり言いたくありませんが、以上の数字には2019年10月の消費税増税という

最 悪 の 影 響

が入っていないからです。
少なくともGDPという「国民が働くことで生み出した付加価値の額」「国全体の所得の総計」という視点からは以上のような結論しか出てきません。確かにGDPの成長は格差縮小や社会保障の充実など他の数値への直結を保証しませんが、日本はその意味ですらうまく行っていません。
そもそも以上の数字には、私の考え・感想・主観といったものは何も入っていません。これは引き算とか割り算程度しか使っていない、中学生でもできる簡単な計算結果です。

私には、安倍政権が「経済の立て直しを成し遂げた」という評価を下すことは、全くできません。
普通の感覚をもってすれば、酷いものだった、としか言いようがありません。



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常に何かに「文句」ばかり言っている私は(←)、どうしてもこういう話を見聞きすると「うーん」となってしまうのでありまして…


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修学旅行"不参加"を決めた母親「眠れないくらい悩んだ」…行き先を近場に変える学校も

愛知県一宮市のある中学校は、8月末から2泊3日の修学旅行を控えています。行き先は、神奈川県と東京ディズニーランドなどです。

「本当に眠れないくらい悩みました。食欲もなくなるくらい」(中学3年の娘の母親)

娘は当初「何が何でも行きたい」と修学旅行を楽しみにしていたといいます。しかし、親子で悩んだ末、修学旅行に行かないことを決めました。団体で関東へ遠出するという不安があるためです。
「祖母がぜんそくで肺の病気があります。東京方面に行って帰ってきて、不安を抱えながら2週間過ごすリスクを考えて、行くべき旅行なのかと話し合い、娘もだんだんわかってくれました」(後略)

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とても単純な疑問なのですが、修学旅行の後、この娘さんには旅行から帰ってきた友人らと一緒の教室で授業を受けさせるのでしょうか。それは怖くないけど実際に旅行に行くのは怖い、という判断なのでしょうか。
または、旅行後の登校についても「食欲を無くす」くらい、これから悩んで決めるのでしょうか…。

私は、この手の話はしばらく後にほぼ消滅、または少なくとも激減すると考えています。そして、そうでなければならないとも思います。
今はまだコロナ問題自体に「新鮮味」があるのです。ホットな問題だからこそ、イベント中止、旅行不参加、店舗休業などの判断において正義感、正しい判断をした感、が強くなります。もちろん絶対に間違いだとは言いませんよ。しかしこのブログではいつも言うように、『いつまでもそんなことはしてられないよね』というだけの話。

大正時代では結核による死亡者数は1万人対で20人強でした。1934年の死者数は13万人以上です。
この当時の話を見聞きすると、確かに結核という言葉はよく出てくるものの、それで何かを自粛しただの、人としての日常的行動を制限しただのという話はほとんどありません。

高齢者は「もういい」ではないか、などという非人道的なことは言いませんよ。もちろん。
ただ近い将来、


生き方を捨てたまま


で、


いつまで生き続けるのか


ということを真剣に考えねばなりません。

あと、以上のこととは関係ないのですが、多くの修学旅行でディズニーランドが主流になっているというのは文化崩壊の一環です。

これほど、いくらでも見るべき場所がある国だというのに…。

ディズニーランドですか。

「修学」旅行で。

哀しいなあ。

三浦瑠璃さんをCMに起用したことで「Amazonプライムの解約運動」?とやらが起きているようですが、よくもまあ、こんなどうでもいい話で盛り上がれるものです。


全く別件ですが、これも。

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コロナ感染後「無罪放免となる方が」 福岡県知事が謝罪(朝日新聞)

福岡県の小川洋知事は20日の記者会見で、県内の新型コロナウイルス感染者が減少傾向にあることを説明する際、自宅療養中の感染者について「一定の観察期間が終わって、無罪放免となる方がいる」と述べた。

 記者から発言の真意を問われ、小川知事は「わかりやすく言ったつもりだったが、有罪無罪でいう話ではありませんから、これはおわびする」と謝罪したうえで発言を撤回した。小川知事は会見に先立ち開いた県コロナ対策本部会議の中でも、「無罪放免」という表現を使っていた。コロナ感染者への差別的な対応が問題となっていることから、知事の発言は物議を醸しそうだ。

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おーぼえーたーか アハハン

わーすれーたーよ アハハン

ゴリラーの先ー生のー 下くちびーるが

きーみ悪い アハハン

おーそろしい アハハン


この会見の様子を前後も含めて見てみましたが、ごく普通に説明されていましたよ。「無罪放免」なんて、まあ年齢が高めの方は使うこともあるでしょう。この言葉を常態として使えとは言わないし、自分だったら絶対使いませんが、意味は常識的に通りますって。
いちいち文字面通りに「罪」という言葉をあげつらう方が異常だし、それでいちいちショックを受けることもありません。

上記の歌詞は『ドリフのビバノン音頭』の一節です。ドリフのネタが多くてすみません。ある事情によってやたらと詳しいもので。(どんな事情だ笑)
これは、ドリフの番組の中で適当に作られた一発ネタではなく、しっかり「リリース」された曲です。故・いかりや長介さんの容貌を揶揄した歌詞ですが、自分の下唇を気にしている人の中には、これを聞いて嫌だなあと思う場合もあったでしょう。この方が「無罪放免」より100倍は酷いと思いますよ。しかし、そんなことをいちいち本気で批判するような例はほとんどありませんでした。まあ皆無ではないとしても。
いかりや長介さんといえば、コントの中でも「死ねゴリラ」くらいは普通に言われていました。なんなら客席からも。ほかにも挙げればキリがありません。

確かに時代背景というものがあるので、今でも全てが通用するとは言いません。しかし、こうした一種の「毒」は、それが本物の危険な毒なのかどうかを確かめる訓練になっていたのと同時に、免疫を高める効果があったのかもしれません。それは「息苦しい社会」とやらの緩和に大いに役立っていたことでしょう。
確かに、その息苦しさの緩和が一部の人々の犠牲の上にあってはいけません。ただ、それにしたって程度の問題というものがあります。
あの福岡県知事の会見は、政治家が支持者など仲間内での会合でリップサービス(ウケ狙い)として危うい言葉を使う、あの手のニュアンスも全くありませんでした。つまり、そこに毒は全くありませんでした。

米や味噌汁が腐ってるかどうかは、臭いをかぐか、ちょっと食ってみりゃ分かるんですよ。少し慣れれば「これは今日の夜までだな」「明日の朝ならセーフだろう」程度まで分かるようになります。
あの発言で、感染者を罪人だと言いたいのかーなんて、過剰反応もほどほどにてしほしい。どんだけ過保護な育ち方をしてきたのですか。新聞各社も大喜びで報道していますが、実にくだらない。
繰り返しますが、誰かの犠牲の下で、息苦しい社会の緩和を実現してはいけません。しかし、コロナ差別の問題があることは理解できるとしても、あの会見の「無罪放免」という言葉が誰かに特別な犠牲を強いたとは思えません。
常識的にその発言の前後を確認すれば、腐っているかどうかは簡単に分かることです。

もちろん、そもそも政治家が発言の端々に気を配るべきだというのはその通りなのですが。