ニューヨークでドラッグの売人をしながら恋人のナチュレルと暮らすモンティ(エドワード・ノートン)は、何不自由なく楽しい日々を過ごしていた。

ところが誰かの密告により麻薬捜査局に逮捕されてしまう。取り合えず保釈されるが、25時間後には刑務所に収監される事になった。

その最後の夜を楽しく過ごそうと、行きつけの店に友人のジェイコブとフランクを誘う。一方で、モンティは密告者が誰なのかが気になっていた。売人仲間からはナチュレルが怪しいと囁かれ、否定したいが自分でもナチュレルを疑う。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-THE 25TH HOUR


1人の男が収監されるまでのお話。
7年間服役するって事は、それはそれは凄い事らしい。


モンティは男前なので、絶対タダでは済まない。入った日には目を付けられ、アッと言う間にゴツい男どもの餌食になり、まともには外に出れず地獄の7年になるだろう・・と言う前提の25時間の心境(;^ω^)


友人ジェイコブ゙は真面目な高校教師で、演じるのはフィリップ・シーモア・ホフマン。とっても気が弱い男。

『M:I:Ⅲ』の悪役なんかより、断然似合ってるわぁ~。
ジェイコブはモンティをとっても気の毒がるが、もう1人の友人フランクは違う。


フランク役にはバリー・ペッパー。本当に演技が上手な俳優さんねぇ~ベル
フランクはとても客観的に見ています。モンティはドラッグの売人をしていたのだから捕まるのは当然だ。誰かがヤク中になってたお陰で良い暮らしをしていたはずだ。奴は良い奴だし友達だけれど、でも犯罪は犯罪なんだ・・・と。
冷たく言い放つものの、フランクはモンティを心から心配している。

このまま収監されて7年間我慢するか、どこか遠くへ逃げるか、それか自ら死を選ぶか・・三つの選択肢があると言う。

収監の日。モンティの父親が車で迎えに来る。
この三つの選択肢の中、モンティが選ぶのは・・・???

淡々としたストーリー展開ではありますが、それぞれの葛藤、悩み、立場・・いろいろ考えさせられ、最後まで目が離せませんでした。
一見、優しそうなジェイコブよりも冷淡に見えるフランクの方が、実はとても友達想いなような気がしました。

それに、日本の刑務所はここまで酷くないですよねぇ?社会に溶け込めず、再び自分から帰ってくる受刑者もいるらしいし。

とにかく、7年間の服役を目の前にした色男の苦悩・・・と言うところです。
なかなか良かったですよグッド!おススメします。


監督はスパイク・リー。

ちょっとラストに触れますので、以下を読まれる方は反転してお願いします。

結局モンティは収監される事になるのですが、「俺、このまま男前のまま収監されたら目ぇ付けられるからさぁ、ちょっとボコってくれん?」とフランクに頼むのですが・・・それ正気か!?

凄くシリアスなシーンではあるんですが、冷静に見ると噴き出しそうな思い付きですよ。


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06/09/28

ジェフ(キーファー・サザーランド)とダイアン(サンドラ・ブロック)はドライブ中、車が止まってしまい喧嘩もヒートアップ。何とか車は動き出しパーキングエリアで2人も仲直りするのだが、トイレに行ったままダイアンが失踪してしまう。

地元の警察は家出人扱いでアテにならず、ジェフは何年にもわたって懸命にダイアンを探す。ジェフはダイアンの張り紙をマメに換え、その張り紙を毎回眺めては微笑する男がいた。

ダイアンの失踪に深く関わりある男、バーニー(ジェフ・ブリッジス)だった。バーニーは妻子ある普通の男で、穏やかな人間に見える反面、家族には絶対に明かせない秘密があった。


失踪から3年が過ぎ、ジェフは疲れ切っていた。そんな時リタ(ナンシー・トラヴィス)に出会い、ジェフの生活は一変して明るくなったかのように見えた。・・・が、ジェフは捜索の手を止める事はしなかった。

もはや愛情の問題ではなく、『なぜ失踪したのか?』その疑問が頭から離れず、その疑問にとりつかれていたのだ。

しかしリタの手前ダイアンの張り紙を換えるのはやめたのだが、バーニーはダイアンの張り紙が出回らない事に焦り、ジェフに近づく。風化されたくなかったのだ。ジェフの前に突然「失踪の理由が知りたいか?」と、バーニーが現れるが・・。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-失踪


キーファー・サザーランド若いです。でも、サンドラ・ブロックは今とそう変わらないです。と言うか、ほんのチョイ役ってのに驚きです。
バーニーのような男は本当にその辺にいそうで気持ち悪いですよ。主人公より存在感あります。
主人公は恐らくキーファー・サザーランドなのですが、結局の活躍者はナンシー・トラヴィスなんですよね。

ジェフも失踪の謎を知りたくて奮闘してましたが、見てる私も「一体何でな~~ん!?」と1人悶々としてました。
何となく地味っぽい映画なんですけど、なかなかのサスペンスでしたよ。
派手なアクションはありませんが、おススメします。


が実はコレ、リメイクなんですよね。

オリジナルは1988年制作の『ザ・バニシング 消失』 と言う作品で、 ベストオランダフィルム最高賞と言う賞を受賞するほど質の高いサイコ・サスペンス。

それだけでは満足できなかったのか、ジョルジュ・シュルイツアー監督はセルフリメイクで『失踪』を撮ってしまったんです。

『失踪』を単体で見るなら何の問題もない「そこそこ面白いサスペンス」なのですが、やはりオリジナルの出来の方が絶対的に良いワケなので先に『失踪』を見てしまってから『消失』の方を見ると、面白みも半減です。


なので、もしレンタルショップで『失踪』を見かけて「見たいなぁ。」と思った方は、ぜひオリジナルの『消失』の方を探してみて下さい。無かったらしょうがないけど(;^ω^)



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-消失


ハネケ監督も『ファニーゲーム』をセルフリメイクしてましたけど、やっぱり撮ってから「あそこはもっとこうした方が良かった・・。よし!撮りなおしだ!」とか思っちゃうんでしょうか。

何十年とたって技術の進歩が理由で取り直すなら理解できるのですが、そんなに何年もたたずにセルフリメイクされると「男らしくねぇな」と思ってしまうのは私だけでしょうか。



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06/09/29

知る人ぞ知るキNGガイ映画・・と言うところでしょうか。

先日記事にした『ギニーピッグ 悪魔の実験』 のシリーズにあたる作品なのですが、某事件で『ギニーピッグ』が日の目を浴びなくなり、この作品もタイトルから『ギニーピッグ』を消して世に出る事に。


普通の楽しいホラーが見たい人向けではありません。


1人の女(ヨーコ)が病室らしき所で目覚める。女は何かの病気なのか、自らの腸が零れ落ちたりするような幻覚に苦しんでいる。

そこへ、1人の女性と医師らしき男が部屋に入ってくる。どうやら女性はヨーコの姉との事で、医師はヨーコの恋人との事だった。

2人はヨーコの病気を甲斐甲斐しく看病し、治そうとするように見えたのだが、実は違っていた。 2人は全く無関係のヨーコを町から浚って部屋に監禁し、得体の知れない薬を飲ませている上、頭部を切開し脳をオモチャのように扱っていた。ヨーコはボロボロになりながらも、監禁されている建物から脱出を計るのだった。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-LSD


この酷い目に遭うヨーコを演じているのは、網浜直子さんです。何年か前まではよくTVにも出ていたので、ご存知の方も多いのでは?
でも、こんな役をやるような方には見受けられませんでしたけどね(;^ω^)
冒頭からラストまで、散々怖い目に遭って叫び続けてます。ご本人さんも気が狂ってしまわないか?・・と心配になるくらい叫びまくってます。

腹から腸を出しながら、何度も刺され追われ・・・

しかも、執拗に追ってくる医師を演じているのはナンと佐野史郎さんなんですよね。
確かに冬彦以後キモい印象が拭えない彼ですが、この医師役も飛び抜けてキモいですよ。
何気なく置いてある段ボールから飛び出してくるシーンがあるのですが、顔面白塗りであんな事お化け屋敷でやられたら、間違いなく失神してしまうでしょうえっ

ヨーコの姉だと言っている女を演じているのは中村れい子さんと言う方で、あまりの棒読みにビックリしました。
でもですね、この映画においてはその棒読みが作品の持つ不気味さに妙にマッチしてると言うか、彼女もまた絶妙なキチNGイっぷりでした。

作品に登場するのはこの3人のみで、ちゃんとしたストーリーと言うものはないです。監視カメラに向かってセリフを言うなど、笑いと不気味が交じり合った気持ち悪い映画です。

脚本と監督は橋本以蔵さん。
TVドラマでは「スケバン刑事」での脚本とかを書いてた人です。
最近では、映画にもなった『軍鶏(シャモ)』とかの原作も書いてます。

キチNGイ映画が3度の飯より好きな方のみ、お奨めします。



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08/08/22

『20世紀少年』 を見たあとに続けてこれを見ました。

私は邦画を劇場で見る事などあまりないのですが(1800円がもったいなく感じてしまう)、これの原作漫画に感動したのと、山田孝之くん目当てで足を運びました(笑)

物語の中に出てくる国は間違いなく日本ではありますが、架空の世の中が設定されています。
「国家繁栄維持法」略して「国繁」と言う法律がまかり通ってあり、国民は例外なく小学校の入学時に注射によってカプセルが体内に注入される。
そのカプセルには1000分の1の確率で死に至るものが混入されており、18歳から24歳の間に始動する作りになっている。
国民達は一定の年齢が来るまで死と隣り合わせのため、生きている事に感謝する事ができるだろう・・と言う生への有り難味を目的とした法律。

架空の法律が出来上がってる世の中の設定として、何となく『フリージア』を思い出してしまいますが、恐ろしい法律である事は間違いないのですが『イキガミ』の方は爽やかなストーリーが多いです。
と言うのも、『イキガミ』は1話完結のお話になっているので、非常に読みやすい。その中の3つの話を映画化してありました。
まぁ、いわゆるディストピアってやつでしょうか。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-イキガミ


主人公は公務員になりたての藤本賢吾。
1000分の1の確率で死亡が決まった国民に、それを知らせるのが仕事。
通称「イキガミ」と呼ばれる「逝紙」は死亡予告書であり、「あなたは24時間以内に死亡します」と伝えねばならない。
イキガミを手渡す死神のようなものですね。


あるミュージシャンの話。

ストリート・ミュージシャンとして頑張ってきた秀和(塚本高史)と翼(金井勇太)。

息もピッタリの2人だったが、ある日翼だけが事務所にスカウトされ2人は別々の道を歩む事になる。自分の思っていた音楽性を生かせないままの翼だったが、ある日イキガミが届く。


選挙に躍起になっている政治家の母をもつ少年の話。

直樹(佐野和真)は子供の頃から母(風吹ジュン)の愛に飢え、二十歳になった今は引き篭もりで凶暴な性格に育っていた。

そんな時、直樹の元にイキガミが届く。一見直樹を心配した母のように見えたが、そんな事も自らの選挙に役立てようする。自暴自棄になった直樹は母を殺害しようと目論む。


ある兄妹の話。

幼い頃に事故で両親を無くした兄妹。妹は視力も無くし施設で育つが、ある日兄が引き取りに来る。

純真無垢の妹(鳴海璃子)に比べ、兄(山田孝之)は犯罪に手を染める始末。だが妹への愛で溢れていた。そんな時、兄の元へイキガミが届く。兄は「どうせ死ぬなら自分の目を妹へ」と懇願するが、それを悟った妹は猛反発する。


ミュージシャンの話では、結構ラスト感動します。原作でも感動しました。
映画化によって更に良かった事は、秀和と翼が歌う「みちしるべ」と言う曲が本当に良かった事。
原作ではスカウトされた方はイケメンだったような気がしますが・・(;^ω^)

選挙の話では、風吹さんの演技が凄かったです。
いつもは暖かい女性の役が多いような気がしますが、こんながめつい役も見事です。最初、「あれ?かとうかずこさん?」と思ってしまいました。

原作漫画の中でも、特に感動したのが兄妹の話。
漫画で感動してしまったので、映画ではそれ以上の感動は残念ながら起きませんでした。ミュージシャンの話は歌があったからね~。

主人公は松田翔太くん。肩幅がないので、恐ろしいほどスーツ&コートがサマになりません。
原作に比べて個性が弱いのが残念。他の出演者に完全に食われています。上司として出ている笹野高史さんは、さすがの存在感でした。

パーツパーツの物語は非常にウマくできていると思うのですが、感動のボルテージが最高潮に昇る1歩手前でシーンが移ったりと、「なんでそこで切り替わる!?」と思ってしまう。

もし続編が作られるなら、次はイキガミが届いた女性の話も盛り込んで欲しいですね。今回は男性ばかりでしたので。
漫画では、もっと感動できるお話が沢山ありますよ。私個人としては、もっとドロドロした内容のがあってもいいように思うのですがにひひ



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08/11/28

FBI特別捜査官であるジェニファー・マーシュはサイバー犯罪専門であり、毎日パソコンとにらめっこ生活。

同僚のグリフィンと共にサクサクと仕事をこなしていたが、次々とやってくる気が重くなるような仕事依頼に辟易していた。

その日もやってきた怪しげなサイトを調べる依頼。「kill With me.com」と謳ったそのサイトに映るのは1匹の子猫。その子猫は身動きができないようにされてあり、約1週間かけて衰弱死していく様をライブで流していた。

ジェニファーはこのサイトに恐ろしいまでの嫌悪を抱いたが、上司は子猫1匹では重要視してはくれず、そのまま忘れ去られていくかと思ったが・・・



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-UNTRACEABLE


何とこのサイト、ジェニファーの読み通り子猫だけでは終わらなかったんですよ。
けたたましいBGMと共にサイトに姿を現したのは、お腹に「kill With me」と彫られ縛り付けられた男だった。
次々と犠牲者がサイトに映るワケですが、ただ単に殺されるワケじゃなく『SAW』ばりの仕掛けが施されているんです。
更に面白いのが、サイトへのアクセスカウンターが上がれば上がるほど犠牲者が早く死ぬようになっている事です。

子猫の時はそうでもなかったのが、FBI側が記者会見した事でサイトの認知度が上昇し、「そんなこんなでサイトの閲覧はご遠慮下さい」なんて非常に矛盾してますよね。
好奇心のみで、サイトに飛ぶだけで誰かが死ぬ。赤の他人なので罪悪感もわずかでしょう。

ジェニファーを演じるのはダイアン・レイン。いい年の取り方してます。ほとんど素顔で演じてましたが(本当はそうじゃないだろうけど)、なかなかの好演だったと思います。『羊たちの沈黙』でのジョディ・フォスターと少しカブるかも。

一昔前はスナッフ・ビデオを題材にした映画が多々ありましたけど、人が死んでいく様をネットライブで流すなど時代を感じますね。
映画見る前は流行りのトーチャー・ギミックなのかと思ってましたが、若干生々しさは感じるもののグロ度は大した事ありません。逆にあの程度に収める事によってリアリティを狙ったのかもしれませんね。

殺伐とした仕事風景と絡み合って、ジェニファーの私生活も出てきます。彼女は実母と娘の3人暮らしなのですが、この実母がとても良い目の演技をしてました。
ジェニファーはサイトの管理人に目を付けられるワケですが、サイバー犯罪のプロならもう少し気を付けなよ!・・と言いたくなるようなシーンが度々あります。
カーテン開けっぱなしで家の中丸見えですよ。信じられないわ。
結局絡み合わせるのかと思った私生活ですが、いささか中途半端な感じのまま終わってしまいました。

この映画は「実際にありそうな感じ」がとても興味深くて面白かったのですが、犯人が出てきてからの動機やらクライマックスに向けての展開が、何と言うか・・息を呑む緊張感などが味わえなかったんですよね。

映画冒頭でもジェニファーは、サイバー捜査官としてエキスパートである事を印象付けるシーンがありました。
しかし例のサイトだけは別格で、閉鎖する事はおろかサーバがロシアなのでFBIが手を出す事もできない・・などのネットでの深く面白い展開に入りつつあったのですが、ラストは結局のところ肉弾戦。

『ブラックサイト』と言うのは邦題なんですが、原題は『untraseable』訳すと「追跡不可能」といった感じ。
でも、もうちょっと追跡劇が見たかった。ラストは某登場人物のキメポーズで終わるのですが、なかなかカッコ良い現実的なシーンで良かったとは思いました・・けど、呆気なさ過ぎてちょっとビックリ。

私としては、やっぱり犯人よりジェニファーの方が上をいって欲しかったです。と言うか、犯人役も凝って欲しかったなぁ。

ちょっとした伏線は面白かったです。それと、クリストファー・ヤングが音楽を担当しているのですが、これも凄く良かったです。
以下ネタバレが書いてありますので、読まれる方は反転してご覧下さいませ☆

この映画にはジェニファーの同僚役にトム・ハンクスの息子コリン・ハンクスが出てるのですが、この方確かにトム・ハンクスに似ているのですけど・・犯人役のジョセフ・クロスの方がトム・ハンクスっぽく見えました。


ボックス刑事との絡みも薄くて中途半端でした・・・。もったいないわ。 ジェニファーが橋の上で車を制御不能にされるシーン。操られて危ない目に遭ったと言うのに、また乗ろうとするなんて考えにくいんですけどね・・。

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08/04/23