FBI特別捜査官であるジェニファー・マーシュはサイバー犯罪専門であり、毎日パソコンとにらめっこ生活。
同僚のグリフィンと共にサクサクと仕事をこなしていたが、次々とやってくる気が重くなるような仕事依頼に辟易していた。
その日もやってきた怪しげなサイトを調べる依頼。「kill With me.com」と謳ったそのサイトに映るのは1匹の子猫。その子猫は身動きができないようにされてあり、約1週間かけて衰弱死していく様をライブで流していた。
ジェニファーはこのサイトに恐ろしいまでの嫌悪を抱いたが、上司は子猫1匹では重要視してはくれず、そのまま忘れ去られていくかと思ったが・・・
何とこのサイト、ジェニファーの読み通り子猫だけでは終わらなかったんですよ。
けたたましいBGMと共にサイトに姿を現したのは、お腹に「kill With me」と彫られ縛り付けられた男だった。
次々と犠牲者がサイトに映るワケですが、ただ単に殺されるワケじゃなく『SAW』ばりの仕掛けが施されているんです。
更に面白いのが、サイトへのアクセスカウンターが上がれば上がるほど犠牲者が早く死ぬようになっている事です。
子猫の時はそうでもなかったのが、FBI側が記者会見した事でサイトの認知度が上昇し、「そんなこんなでサイトの閲覧はご遠慮下さい」なんて非常に矛盾してますよね。
好奇心のみで、サイトに飛ぶだけで誰かが死ぬ。赤の他人なので罪悪感もわずかでしょう。
ジェニファーを演じるのはダイアン・レイン。いい年の取り方してます。ほとんど素顔で演じてましたが(本当はそうじゃないだろうけど)、なかなかの好演だったと思います。『羊たちの沈黙』でのジョディ・フォスターと少しカブるかも。
一昔前はスナッフ・ビデオを題材にした映画が多々ありましたけど、人が死んでいく様をネットライブで流すなど時代を感じますね。
映画見る前は流行りのトーチャー・ギミックなのかと思ってましたが、若干生々しさは感じるもののグロ度は大した事ありません。逆にあの程度に収める事によってリアリティを狙ったのかもしれませんね。
殺伐とした仕事風景と絡み合って、ジェニファーの私生活も出てきます。彼女は実母と娘の3人暮らしなのですが、この実母がとても良い目の演技をしてました。
ジェニファーはサイトの管理人に目を付けられるワケですが、サイバー犯罪のプロならもう少し気を付けなよ!・・と言いたくなるようなシーンが度々あります。
カーテン開けっぱなしで家の中丸見えですよ。信じられないわ。
結局絡み合わせるのかと思った私生活ですが、いささか中途半端な感じのまま終わってしまいました。
この映画は「実際にありそうな感じ」がとても興味深くて面白かったのですが、犯人が出てきてからの動機やらクライマックスに向けての展開が、何と言うか・・息を呑む緊張感などが味わえなかったんですよね。
映画冒頭でもジェニファーは、サイバー捜査官としてエキスパートである事を印象付けるシーンがありました。
しかし例のサイトだけは別格で、閉鎖する事はおろかサーバがロシアなのでFBIが手を出す事もできない・・などのネットでの深く面白い展開に入りつつあったのですが、ラストは結局のところ肉弾戦。
『ブラックサイト』と言うのは邦題なんですが、原題は『untraseable』訳すと「追跡不可能」といった感じ。
でも、もうちょっと追跡劇が見たかった。ラストは某登場人物のキメポーズで終わるのですが、なかなかカッコ良い現実的なシーンで良かったとは思いました・・けど、呆気なさ過ぎてちょっとビックリ。
私としては、やっぱり犯人よりジェニファーの方が上をいって欲しかったです。と言うか、犯人役も凝って欲しかったなぁ。
ちょっとした伏線は面白かったです。それと、クリストファー・ヤングが音楽を担当しているのですが、これも凄く良かったです。
以下ネタバレが書いてありますので、読まれる方は反転してご覧下さいませ☆
この映画にはジェニファーの同僚役にトム・ハンクスの息子コリン・ハンクスが出てるのですが、この方確かにトム・ハンクスに似ているのですけど・・犯人役のジョセフ・クロスの方がトム・ハンクスっぽく見えました。
ボックス刑事との絡みも薄くて中途半端でした・・・。もったいないわ。 ジェニファーが橋の上で車を制御不能にされるシーン。操られて危ない目に遭ったと言うのに、また乗ろうとするなんて考えにくいんですけどね・・。
08/04/23
