【NEDO実用化ドキュメント085】痛みを伴わず高精度に検査可能な国内初乳房専用PET装置 | エコノミライ研究所のブログ

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85、バイオ・医療_悪性腫瘍等治療支援_分子イメージング機器研究開発プロジェクト_痛みをともなわず、高精度に検査が可能な国内初の乳房専用PET装置を開発_株式会社島津製作所_取材:January2016http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201605elmammo/index.html

 

早期発見できるかどうかが生死を分けるがん

がんなどをはじめとする悪性腫瘍は、早期発見・早期治療が極めて重要です。がんの多くは病状の進行にしたがって、生存率が急速に下がるからです。

このため、悪性腫瘍等は超早期発見が求められており、診断・治療にかかわる医療費の抑制を実現する早急な対策が必要とされています。そこで、生きたままの細胞の機能変化を分子レベルで検出する分子イメージング技術に注目が集まっており、PET装置ががんの早期診断に期待されています。

日本の女性がかかる部位別のがん罹患率では乳がんがトップです〈図1〉。一方、医療産業としてのPET装置の市場は、まだまだ成長の余地があります。

 

図1 地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(1975〜2011年)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」を基に作成

 

こうした背景のもと、2006〜2009年度に実施されたNEDOの「悪性腫瘍等治療支援分子イメージング機器研究開発プロジェクト」で株式会社島津製作所が開発したのが、乳房専用PET装置「Elmammo(エルマンモ)」でした。検査時に痛みをともなわず、しかも1.5mm以下の空間分解能(解像度)をもつ、高感度な乳房専用PET装置です。

喫緊の課題である悪性腫瘍等の超早期診断の実現と医療産業分野のさらなる成長を目指したこのNEDO事業において、島津製作所は、従来のPET装置にはない、必要な体の部位の近くで検査を行う近接撮像型PET装置の開発に成功しました。

 

 

 

※詳しくは下記資料をご覧下さい。

 

 

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「実用化ドキュメント」を基にエコノミライ研究所作成

 

※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。

 

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