84、材料_カーボンナノチューブキャパシタ開発プロジェクト_驚異の新素材、単層カーボンナノチューブ_世界初の量産工場が稼働_日本ゼオン株式会社、国立研究開発法人産業技術総合研究所_取材:January、February2016:http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201602cnt/index.html
極めて優れた新素材
量産化が課題
カーボンナノチューブは日本で初めて発見された新素材です。1991年に飯島澄男さんが構造を解明しました。カーボンナノチューブはその名の通り、炭素原子同士が蜂の巣状に結合し、チューブ(筒)状になった構造をしています。直径は数ナノメートル(ナノは10億分の1)で、複数層のものを「多層カーボンナノチューブ」、1層のものを「単層カーボンナノチューブ」と呼んでいます〈図1〉。
なかでも単層カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブに比べて、極めて高い性能を示しており、軽量でありながら、強度は鋼の20倍、熱伝導性は銅の10倍、電気伝導性は銅の1000倍と、極めて優れた素材としての注目を集めています。
この素材の活用に向け、世界各国で、その生産技術の研究開発が進められていましたが、なかなか量産化には至りませんでした。
このようななか実施されたのが、2006〜2010年度のNEDO「カーボンナノチューブキャパシタ開発プロジェクト」です。キャパシタとは電気を放出したり蓄えたりする、電子機器には欠かせない部品。カーボンナノチューブは高性能なキャパシタ開発を可能にします。さらに低炭素社会の実現に向け、複合部材製品の創出をはじめ、新材料として高いエネルギー利用効率・省エネルギー効果が期待されることから、国の大き
このNEDOプロジェクトの下、日本ゼオンと産総研が共同で、単層カーボンナノチューブの生産技術の確立に取り組みました。
※詳しくは下記資料をご覧下さい。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「
※NEDOさんはH15年4月より国立研究開発法人となっております。
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